1年前に書いた記事(TOPICS 2012.02.09)の続報です。
当時の記事では、米国のある大学内のヘルスセンター内で緊急避妊薬の自販機が設置されていることが明らかになり、FDAが調査に乗り出すなど物議となっているということを紹介しましたが、FDAは問題なしとして、特別な対応は行わないとのステートメントを先月出していたそうです。
FDA OK with college’s Plan B contraceptive vending machine
(MSN NEWS 2013.01.29)
http://news.msn.com/us/fda-ok-with-colleges-plan-b-contraceptive-vending-machine
Obama Admin OKs Vending Machine Selling Plan B Morning After Pill
(lifenews.com 2013.01.29)
http://www.lifenews.com/2013/01/29/obama-admin-oks-vending-machine-selling-plan-b-morning-after-pill/
FDA won’t regulate morning-after pill vending machine
(AP配信 2013.01.26)
http://www.thedenverchannel.com/lifestyle/health/fda-wont-regulate-morning-after-pill-vending-machine
この問題が明らかになった去年の記事も改めてチェックしたのですが、下記によれば、毎年この自販機で400個の緊急避妊薬が販売(ちなみに8,300人の大学で女子学生は3,700人)されていたそうで、当時大学が発表した声明では調査対象の学生の支持(85%)もあり、どうやらキャンパス内での福利厚生の一環としてFDAは黙認したと思われます。
DEBATE: Should University Be Selling the Morning-After Pill in a Vending Machine
(FOX NEWS INSIDER 2012.02.08)
http://foxnewsinsider.com/2012/02/08/fda-taking-a-closer-look-at-shippensburg-university-selling-morning-after-pill-in-vending-machine/
日本では緊急避妊薬(ノルレボ錠)というと、最近処方せん医薬品として承認されたばかりで価格も高く、一般の薬局にとっては遠い存在ですが、海外では多くの国で処方せんなしで販売されており、最近では高校などでも無料で配布されているという現実を考えれば、キャンパス内のSexual Health 対策としてなくてはならないものになりつつあるのかもしれません。(他の記事を見るとコンドームの自販機がキャンパス内に設置されているとも)
若者をとりまく Sexual Health 対策がグローバル(?)なものになりつつあることを考えると、私たちもこういった分野についても理解を深める必要があると思います。
個人的には、一緒に売られていると書かれている鬱血除去薬(decongestants)が何であるのか興味があるのですが、何なのでしょう。(しかもこれだけを何のために?)
関連情報:TOPICS
2012.02.09 緊急避妊薬をキャンパスの自販機で販売(米国)
2011.09.17 ノルレボ錠、認知の課題は価格とアクセス+啓蒙
2011.02.23 緊急避妊薬・ノルレボ錠が正式承認、パブコメ結果も公表
2011.02.22 海外におけるスイッチOTCの状況(Update)
2011.04.03 薬局で緊急避妊薬を無料提供(英ウェールズ)
2010.05.26 若者の緊急避妊薬へのアクセスを容易にすべき(英国)
2013年02月23日 23:47 投稿