今月の調剤と情報や日薬雑誌などで取り上げられていますが、都道府県ごとに策定された(保健)医療計画がこの4月からスタートします。(一部の県は策定年度が異なるため、一部改訂)。
医療計画は、5年ごとに見直しが行われるもので、作成指針(TOPICS 2011.12.21)に従い、各都道府県は約1年をかけ検討を行ったうえで、パブリックコメントを実施し、早いところでは先月中に平成25年度から29年度までの5年間の(保健)医療計画をHPにアップしています。
前回の見直しでは、医療制度改革や医療法の改正(薬局が医療提供施設として位置づけられる)を受けて、各都府県の保健医療計画のいずれでも「薬剤師」や「薬局」の文言が目立つようになりましたが、今回の見直しでは、現在の4疾患5事業に精神疾患(認知症も含む)が疾患として加わり、5疾患5事業となった他、在宅医療に係る医療体制の充実・強化などが記載されています。
医療計画に、薬剤師や地域薬局が地域医療においてどのように位置づけられるかは重要です。
日薬では新しい医療計画で、どのような薬局・薬剤師(会)に関する記述(例えば、薬局の活用や、薬薬連携に関する体制整備促進)があるかなどについて各都道府県の薬剤師に調査を行いその結果を公表しています。(本当はどこの都道府県で盛り込まれたかを示して欲しかった。素案の段階だったとはいえ、日頃の取り組みや連携の度合いが如実に出るので、都道府県名は出せなかったんだと思う)
次期医療計画の策定状況に関する調査 報告書
(日本薬剤師会 2013.02.20)
http://www.nichiyaku.or.jp/action/pr/2013/03/130314_3.pdf#page=2
今後、各都道府県の研修会で医療計画について学習する機会があると思いますが、こういったことを念頭に学ぶと私たちの地域医療における役割を理解できるかもしれません。
ちょっと大変でしたが、各都道府県ごとの関連ページにリンクを貼りました。まだ正式版がアップされていないところもありますが、(素)案のファイルがあったところはそこにリンクを貼りました。
自分の県と近隣の県の医療計画を比べたり、パブリックコメントの結果を見ると、医療計画への関心の高さや行政の広報のありかた、各都道府県の医療事情(薬剤師の偏在)を垣間見ることができます。(地元栃木県はパブコメ実施も意見なしだって。ちょっと恥ずかしい。ちなみに神奈川県は228件も寄せられたそうです)
関連サイト:
医療計画「(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/
医療計画について(平成24年3月30日 医政発0330第28号)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_keikaku.pdf
地域医療計画と薬局・薬剤師
(エルメッド・エーザイ 薬剤師のためのここがポイント医療政策)
http://www.emec-med.com/interpretive/06/index.html
関連情報:TOPICS
2011.12.21 医療計画の作成指針
2008.01.24 地域保健医療計画からみた薬局・薬剤師の役割
2009.03.13 「地域連携パス」における地域薬局の役割
2011.10.06 認知症連携パスと地域薬局
4月3日、4日更新
2013年04月01日 16:19 投稿