海外メディアによれば、24日、社会保障費捻出のため、Red-Bull などのいわゆるエナジードリンク（Energy Drinks）に課税する法案がフランス下院で採択されたそうです。
French parliament takes new swipe at energy drinks with tax
（Reuter 2013.10.24）
http://www.reuters.com/article/2013/10/24/us-france-energydrinks-tax-idUSBRE99N0LW20131024
French parliament adopts ‘Red Bull tax’… again
（The Locol FRANCE’S NEWS IN ENGLISH 2013.10.24）
http://www.thelocal.fr/20131024/french-parliament-adopts-red-bull-tax-again
French lawmakers approve tax on Red Bull over health concerns
（straitstimes 2113.10.24 AFP配信）
http://www.straitstimes.com/breaking-news/world/story/french-lawmakers-approve-tax-red-bull-over-health-concerns-20131024
これから、上院の採決を経なければいけませんが、1リットルあたりカフェインが少なくとも 300mg、またはタウリンを少なくとも 220mgを含有する飲料商品に対して、1リットル当たり1ユーロが課税されるというもので、年間6.000万リットルの消費が推定されることから、法案が承認されれば、6,000万ユーロ（約80億円）の社会保障費が捻出されるとしています。（法案が承認されれば2014年1月から実施）
今回、エナジードリンクが新税導入のターゲットとなったのは、世界各国で過剰摂取やアルコールと混ぜて飲むなどの不適切な摂取が原因と疑われる死亡例が相次いだことから、健康的でない飲料としてレッテルを貼ることにより注意喚起し、特に若者の消費を抑制する目的もあるようです。（仏保健相は広告も取り締まるとしている）
今年9月には仏食品安全庁（http://www.anses.fr/）による下記レポートが公表され、これが課税法案の採択を後押ししたようです。
Opinion
of the French Agency for Food, Environmental and Occupational Health & Safety
on the assessment of risks concerning the consumption of so-called “energy drinks”
（ANSES 2013.09.06）
（英語）
http://www.anses.fr/sites/default/files/documents/NUT2012sa0212EN.pdf
（原文）
http://www.anses.fr/sites/default/files/documents/NUT2012sa0212.pdf
Avoid Vodka Red Bull, French watchdog advises
（The Locol FRANCE’S NEWS IN ENGLISH 2013.10.01）
http://www.thelocal.fr/20131001/dont-drink-vodka-red-bull-french-watchdog-advises
上記を見て驚くことは、カフェインと共に、タウリンやグルクロノラクトンなど、日本では多くの医薬部外品などのドリンク剤にも含まれるものがレビューの対象となっていることです。
1リットルあたり、カフェインが300mg、またはタウリンを220mgを含むものということになると、日本では誰でも知っているリ○○タンDなど多くのドリンク剤が、フランスでは健康的でない飲料と見なされ、課税の対象となる（かもしれない）ということです。
カフェインの過量摂取の問題は何もドリンク剤に限ったことではないですが、仏議会は潜在的な健康リスクを考えて法案に賛成したのかもしれません。（反対票も結構あった様子。また、同様の法案は昨年も出されたが、憲法裁判所によって覆されたという。）
日本ではドリンク剤というと栄養剤のイメージが強いですが、フランスのような理由で課税をすれば、結構な税収になるかもしれませんね。
2013年10月25日 00:04 投稿
