前記事の関連です。厚労省の「薬局・薬剤師に関する情報」のページにアップされていました。
薬局・薬剤師に関する情報
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakkyoku_yakuzai/index.html
施行通知
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000112481.pdf
新たに「健康サポート業務手順書」の作成と、多くの添付書類が必要になります。(チェック項目→リンク)
施行通知では、さらに細かな要件が示されています。可能な限りテキストにしました。
(1)かかりつけ薬局としての基本的機能
項目 | 留意事項・添付や作成が必要な書類 |
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かかりつけ薬剤師選択のための業務運営体制 (基準告示一のイ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令(昭和39年厚生省令第3号)第1条第2項第3号の規定に基づき作成することとされている手順書(以下「省令手順書」という。)に、次の事項に関することを記載すること。 (ア)患者が、自身に対して法第9条の3による調剤された薬剤に関する情報提供及び薬学的知見に基づく指導(以下「薬剤に関する情報提供及び指導」という。)等を一元的かつ継続的に行うかかりつけ薬剤師を選択できることとし、その患者に対しては当該薬剤師が薬剤に関する情報提供及び指導等を一元的かつ継続的に行うこと。 (イ)患者がかかりつけ薬剤師を選択した際には、その旨及び患者が選択した薬剤師が分かるよう薬剤服用歴に記録しておくこと。 イ 当該薬局に従事する薬剤師の氏名、勤務日及び勤務時間を示した勤務表を薬局内で提示する等、患者がかかりつけ薬剤師の勤務状況を容易に把握できる体制を整備していること。 ウ 届出書添付書類として、アの省令手順書の記載及びイのかかりつけ薬剤師の勤務状況を把握できる勤務表の提示状況が確認でき る書類を添付すること。 |
服薬情報の一元的・継続的把握の取組と薬剤服用歴への記載 (基準告示一のロ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、省令手順書に次の事項に関することを記載すること。 (ア)患者が現在受診している医療機関を全て把握するよう取り組むこと。 (イ)当該患者に使用された医薬品及び服用している医薬品(要指導医薬品等)を含む。)を一元的かつ継続的に把握するよう取り組むこと。 (ウ)(ア)及び(イ)の実施に関して、薬剤服用歴の記録に記載すること。 イ 届出書添付書類として、アの省令手順書の記載が確認できる書類を添付すること。 |
懇切丁寧な服薬指導及び副作用等のフォローアップ (基準告示一のハ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、省令手順書に次の事項に関することを記載すること。 (ア)患者又はその家族等から残薬の状況を確認するよう取り組むこと。残薬が確認された場合には、当該残薬の使用期限等を確認した上で、新たに調剤する当該医薬品の量を減量する等、残薬を解消するよう取り組むこと。その際には、残薬が生じる原因を聴取し、患者への服薬指導や医師へ疑義照会の上、薬剤の変更を行う等の対処を行うよう取り組むこと。 (イ)毎回、患者に服薬状況、服薬期間中の体調の変化(特に重大な副作用が発現するおそれがある医薬品については、当該副作用に係る自覚症状の有無及び当該症状の状況)を確認し、新たに収集した情報を踏まえ、その都度過去の薬剤服用歴の記録を参照した上で、必要に応じて確認・指導内容を見直し、患者の理解度等に応じて薬剤に関する情報提供及び指導を実施するよう取り組むこと。 なお、副作用に係る自覚症状の有無の確認に当たっては「重篤副作用疾患別対応マニュアル」(厚生労働省)等を、重大な副作用が発現するおそれがある医薬品の指導に当たっては、「薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指導に関する業務ガイドライン」(日本薬剤師会)等を参考とするとともに、必要に応じて患者向医薬品ガイド等を活用すること。 (ウ)(ア)及び(イ)の実施に関して、薬剤服用歴の記録に記載すること。 イ 残薬確認の取組としては、例えば、以下のような取組が推奨されること。 患者に対し、患者の残薬を解消するために、患者が残薬を入れ薬剤師が確認する袋を配布し、残薬を確認すること。 ウ より積極的な副作用等のフォローアップの取組としては、例えば、以下のような取組が推奨されること。 (ア)定期的に患者の副作用の発現状況の確認等を行うため、処方内容を分割して調剤すること。 (イ)調剤された薬剤の服薬期間中に患者に電話をする等により、患者の服薬状況や体調変化等を確認すること エ 届出書添付書類として、アの省令手順書の記載が確認できる書類を添付すること。 |
お薬手帳の活用 (基準告示一のニ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、省令手順書に次の事項に関することを記載すること。 (ア)お薬手帳の意義及び役割等を患者に説明するとともに、その活用を促すこと。 (イ)お薬手帳の利用者に対して、医療機関や薬局を利用する際にお薬手帳を提示すること、医薬品を服用した時に気付いた自身の体の変化等を記録すること、自身で購入した医薬品についても記入することなど、適切な利用方法を指導すること。 (ウ)一人のお薬手帳利用者が複数のお薬手帳を所持している場合には、利用者に合わせて、利用者の意向を確認した上で、当該お薬手帳の集約に努めること。 イ お薬手帳の意義及び役割等については、「お薬手帳(電子版)の運用上の留意事項について」(平成27年11月27日付け薬生総発1127第4号厚生労働省医薬・生活衛生局総務課長通知)を参照すること。 ウ お薬手帳の意義、役割及び利用方法の説明又は指導に当たっては、資料を用いて十分に説明すること。 エ 届出書添付書類として、アの省令手順書の記載及びウの資料が確認できる書類を添付すること。 |
かかりつけ薬剤師・薬局の普及 (基準告示一のホ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、省令手順書に次の事項に関することを記載すること。 (ア)初回来局時等に、薬剤師が調剤及び医薬品供給等を行う際の薬剤服用歴の管理、疑義照会、服薬指導、残薬管理その他の基本的な役割を周知することに加えて、かかりつけ薬剤師・薬局の意義、役割及び適切な選び方を説明した上で、患者がかかりつけ薬剤師・薬局を持つよう促すこと。 (イ)(ア)の実施に関して、薬剤服用歴の記録に記載すること。 イ かかりつけ薬剤師・薬局の意義及び役割については、以下が挙 げられること。 (ア)患者の薬剤服用歴や現在服用中の全ての薬剤に関する情報等 を一元的かつ継続的に把握し、次のような処方内容のチェックを受けられる。 ・複数診療科を受診した場合でも、多剤・重複投薬等や相互作用が防止される。 ・薬の副作用や期待される効果の継続的な確認を受けられる。 (イ)在宅で療養する場合も、行き届いた薬学的管理及び指導が受けられる。 (ウ)過去の服薬情報等が分かる薬剤師が相談に乗ってくれる。また、薬について不安なことがあれば、いつでも電話等で相談できる。 (エ)丁寧な説明により、薬への理解が深まり、飲み忘れ、飲み残しが防止される。これにより、残薬が解消される。 ウ かかりつけ薬剤師・薬局の意義及び役割等の説明に当たっては、適切な資料を用いること。 エ かかりつけ薬剤師・薬局の意義及び役割を踏まえて、患者がかかりつけ薬剤師を持っている場合には、次回、処方箋を交付された際等にも、かかりつけ薬剤師のいる薬局を利用してもらえるよう伝えること。 オ 自局以外をかかりつけ薬局としている患者に薬剤を交付することになった場合には、患者の意向を確認した上で、薬局間での情報共有、お薬手帳への記入、自局で提供した薬剤情報提供文書のかかりつけ薬剤師・薬局への提示を指導することなどを通じ、かかりつけ薬剤師・薬局による服薬情報の一元的かつ継続的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導の実施に、適切に協力することが望ましいこと。 カ 届出書添付書類として、アの省令手順書の記載及びウの資料が 確認できる書類を添付すること。 |
24時間対応 (基準告示一のヘ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、省令手順書に次の事項に関することを記載すること。 (ア)開店時間外であっても患者からの電話相談等に対応すること。かかりつけ薬剤師を選択した患者からの電話相談等に対しては当該かかりつけ薬剤師(かかりつけ薬剤師が対応できない時間帯がある場合には当該かかりつけ薬剤師と適切に情報共有している薬剤師を含む。)が対応すること。これらの対応には、開店時間外に必要に応じ、調剤を行うことも含むこと。 (イ)(ア)の実施に関して、薬剤服用歴の記録に記載すること。 イ 患者に対しては、当該薬局の薬剤師に24時間直接相談できる連絡先電話番号等、緊急時の注意事項等(近隣の薬局との連携体制を構築している場合は、その薬局の所在地、名称、連絡先等電話番号等を含む。)について、事前に患者又はその家族等に対して説明の上、文書(これらの事項が薬袋に記載されている場合を含む。)により交付すること。 ウ 届出書添付書類として、アの省令手順書の記載及びイの文書を確認できる書類を添付すること。 |
在宅対応 (基準告示一のト関係) |
ア 直近1年間に、在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績があること。 イ 届出書添付書類として、アに係る、薬剤服用歴の記録や、薬学的管理指導計画書の写し等の在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績が確認できる書類を添付すること。 |
疑義照会等 (基準告示一のチ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、省令手順書に次の事項に関することを記載すること。 (ア)医療機関に対して、患者の情報に基づいて疑義照会を行い、必要に応じ、副作用その他の服薬情報の情報提供及びそれに基づく処方の提案に適切に取り組むこと。 (イ)(ア)の実施に関して、薬剤服用歴の記録に記載すること。 イ 副作用その他の服薬情報の情報提供とは、患者が薬剤の用法及び用量に従って服薬しているか否かに関する状況のほか服薬期間中の体調の変化等の患者の訴えに関する情報を医療機関へ提供することをいうこと。患者に自覚症状がある場合には、当該自覚症状が薬剤の副作用によるものか否かに関する分析結果も含めて情報提供すること。なお、患者の自覚症状の分析に当たっては、「重篤副作用疾患別対応マニュアル」( 厚生労働省) 等を参考とすることが望ましいこと。 ウ 医療機関に対して文書で情報提供する際の様式を作成すること。 エ 医薬品の安全性等の情報について、例えば、医薬品医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビ)を活用することにより、最新情報を入手するよう努めること。 オ 届出書添付書類として、アの省令手順書の記載及びウの様式が確認できる書類を添付すること。 |
受診勧奨 (基準告示一のリ関係) |
本基準については、基準告示二のイの基準とまとめて(2)の①に留意事項を記載したこと。 |
医師以外の多職種との連携 (基準告示一のヌ関係) |
本基準については、基準告示二のハの基準とまとめて(2)の③ に留意事項を記載したこと。 |
(2)健康サポートを実施する上での地域における連携体制の構築
項目 | 留意事項・添付や作成が必要な書類 |
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受診勧奨 (基準告示二のイ関係) |
ア 健康サポートを実施する上での業務に係る手順を明確にすることとし、当該薬局の業務実態を踏まえて、健康サポートを実施する上での業務に係る手順書(以下、「健康サポート業務手順書」という)に次の事項に関することを記載すること。 (ア)要指導医薬品等の使用に関する相談及び健康の保持増進に関する相談に適切に対応した上で、そのやり取りを通じて、必要に応じ医療機関への受診勧奨を行うこと。 (イ)要指導医薬品等に関する相談を含む健康の保持増進に関する相談を受けた場合は、かかりつけ医や健診を受けている医療機関の有無を確認すること。かかりつけ医がいる場合や健診を受けている医療機関がある場合には、薬局利用者の了解を得た上で、かかりつけ医や健診を受けている医療機関の医師等に連絡を取り、連携して相談に対応することが求められ、特に、要指導医薬品等による対応が困難であることが疑われる場合などに、かかりつけ医と連携して状況を確認するとともに、受診勧奨を適切に実施すること。 イ 届出書添付書類として、アの健康サポート業務手順書の記載が確認できる書類を添付すること。 |
連携機関の紹介 (基準告示二のロ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、健康サポート業務手順書に次の事項に関することを記載すること。 (ア)健康の保持増進に関する相談に対し、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所及び訪問看護ステーション、健康診断や保健指導の実施機関、市区町村保健センター等の行政機関、介護予防・日常生活支援総合事業の実施者等の連携機関を薬局利用者に紹介するよう取り組むこと。 イ 連携機関の紹介の取組としては、以下のような事項が考えられること。 (ア)特定健診及びがん検診等の健診を受けていない薬局利用者に対して、保険者や市区町村の相談窓口の紹介 (イ)肝炎等の特定の疾患に対する公費負担の相談について、都道府県又は市区町村の相談窓口の紹介 (ウ)介護サービスに対する相談について、市区町村の相談窓口や地域包括支援センターの紹介 (エ)認知症の疑いがある場合について、かかりつけ医への受診勧奨や地域包括支援センター等の紹介 ウ 届出書添付書類として、アの健康サポート業務手順書の記載が確認できる書類を添付すること。 |
地域における連携体制の構築とリストの作成 (基準告示二のハ関係) |
ア 健康の保持増進に関する相談に対し、適切な受診勧奨や紹介を行えるようにするため、医療機関その他の連携機関に対し、あらかじめ薬局の取組内容や必要に応じて紹介等を行う旨を説明し了解を得ることにより、連携体制の構築を図ること。その際、医療機関その他の連携機関に説明を行い了解を得た記録を残しておくこと。なお、地域の職能団体を通じて了解を得るなど、医療機関その他の連携機関の負担も考慮すること。 イ 医療機関その他の連携機関の紹介先のリストを作成し薬局において、常に内容を確認できる体制を整備すること。また、医療機関その他の連携機関との円滑な連携と健康サポート薬局の取組周知の観点から、求めに応じて当該リストを医療機関その他の連携機関に提供すること。 ウ 当該リストには、地域における医療機関、地域包括支援センター、介護事業所、訪問看護ステーション、健康診断や保健指導の実施機関、市区町村保健センター及び介護予防・日常生活支援総合事業の実施者が含まれていること。 エ 当該リストは、医療機関その他の連携機関の名称、住所及び連絡先(電話番号、担当者名等)が記入できる様式としておく必要があること。 オ 当該リストには、薬局から医療機関その他の連携機関への連絡手段、紹介方法(基準告示二のニに定める文書(電磁的記録媒体を含む。以下「紹介文書」という。)の活用の希望の有無等)等を具体的に盛り込むことが望ましいこと。 カ リストの作成に当たっては、地域の実情に応じ、日常生活圏域(例えば中学校区)の医療機関その他の連携機関が網羅的になるよう努め、特定の医療機関その他の連携先に限定しないこと。 キ 医療機関その他の連携機関と地域包括ケアシステムの一員として役割を発揮するため、地域ケア会議( 介護保険法第115条の48第1項に規定する「会議」をいう。)に積極的に参加することが望ましいこと。 ク 届出書添付書類として、医療機関その他の連携機関の紹介先のリストが確認できる書類を添付すること。 |
連携機関に対する紹介文書 (基準告示二のニ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、健康サポート業務手順書に次の事項に関することを記載すること。 ①又は②に基づき受診勧奨又は紹介を行う際に、薬局利用者の同意が得られた場合には、必要な情報を紹介先の医療機関その他の連携機関に紹介文書により提供すること。 イ 紹介文書には以下に関する内容を記載すること。 (ア)紹介先に関する情報 (イ)紹介元の薬局・薬剤師に関する情報 (ウ)紹介文書を記載した年月日 (エ)薬局利用者に関する情報 (オ)相談内容及び相談内容に関わる使用薬剤等がある場合にはそ の情報 (カ)紹介理由 (キ)その他特筆すべき事項 ウ 届出書添付書類として、アの健康サポート業務手順書の記載及びイの紹介文書の様式が確認できる書類を添付すること。 |
関連団体等との連携及び協力 (基準告示二のホ関係) |
ア 地域の薬剤師会と密接な連携を取り、地域の行政機関及び医師会、歯科医師会、薬剤師会等が実施又は協力する健康の保持増進その他の各種事業等へ積極的に参加すること。例えば、以下のような取組が推奨されること。 (ア)地域の職能団体による健康の保持増進の地域住民向けイベント等の開催への協力。 (イ)学校等を通じた、児童生徒に対する医薬品の適正使用の講演等。 (ウ)老人クラブ等を通じた、高齢者に対する医薬品の適正使用の講演等。 (エ)地域の行政機関や関係団体等を通じた、地域住民に対する健康の保持増進に係る啓発イベント。 イ 届出書添付書類として、アの事業等の参加実績または参加予定が確認できる資料(事業の概要、参加人数、場所及び日時並びに 当該薬局の薬剤師の参加内容などが分かるもの)を添付すること。 |
常駐する薬剤師の資質(基準告示三関係) | ① 要指導医薬品等及び健康食品等の安全かつ適正な使用に関する助言、健康の保持増進に関する相談並びに適切な専門職種又は関係機関への紹介等に関する研修を修了し、一定の実務経験を有する薬剤師(以下「研修修了薬剤師」)が常駐していること。 ② 一定の実務経験については、過去に薬局の薬剤師としての経験が5年以上あるものとすること。研修の提供者は、研修の修了証を発行する際に確認するものとすること。 ③ 研修修了薬剤師は、研修修了後も健康サポートに関する知識の習得に努めること。 ④ 研修修了薬剤師は、かかりつけ薬剤師としての役割が果たせるよう、当該薬局で業務を行っている薬剤師であること、また、認定や研修を積極的に受けるなど自己研鑽に努めること。 ⑤ 研修修了薬剤師の研修修了証については、有効期限を設けること。 ⑥ 届出書添付書類として、有効な研修修了証及び勤務体制が確認できる資料を添付すること。 ⑦ なお、当該研修の具体的内容や研修の提供者が留意すべき事項等については、別途通知すること。その他、以下の点に留意すること。 研修の提供者が必要な要件を満たしていないことが判明した場合には、発行された修了証は無効となり、当該研修を修了した薬剤師はあらためて研修を受け直さなければ、研修を修了したとは認められないこと。それにより、本基準に適合することができなくなる場合は、健康サポート薬局である旨の表示を取りやめること。 |
(4)設備
項目 | 留意事項・添付や作成が必要な書類 |
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① 薬局利用者が要指導医薬品等や健康食品等について相談しやすい環境をつくるために、パーテーション等で区切るなどして、個人情報に配慮した相談窓口を設置していること。 ② 届出書添付書類として、個人情報に配慮した相談窓口を設置していることが確認できる写真等の資料を添付すること。 |
(5)表示
項目 | 留意事項・添付や作成が必要な書類 |
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薬局の外側における表示 (基準告示五のイ関係) |
ア 健康サポート薬局である旨や、要指導医薬品等や健康食品等の安全かつ適正な使用に関する助言や健康の保持増進に関する相談を積極的に行っている旨を薬局の外側の見えやすい場所に掲示すること。掲示に当たっては、「厚生労働省基準適合」を併せて表示しても差し支えないこと。 イ アの掲示は、健康サポート薬局である旨の表示をするときに行う届出が都道府県知事等に受理された後に行うこと。 ウ 届出書添付書類として、アの掲示予定のものが確認できる資料を添付すること。 |
薬局の内側における表示 (基準告示五のロ関係) |
ア 当該薬局で実施している健康サポートの具体的な内容(例えば、日々の健康相談などの具体的な取組内容とその実施日)について、当該薬局の中で分かりやすく提示すること。 イ 当該薬局のホームページ等においても実施している健康サポートの具体的な内容を紹介することが望ましいこと。 ウ 薬局利用者が相談しやすいよう、薬局で掲示している薬剤師の氏名や名札等に研修修了薬剤師であることを付すことが望ましいこと。ここでいう研修修了薬剤師であることとは、例えば「健康サポート薬剤師」といった記載が考えられること。 エ 届出書添付書類として、アの提示予定のものが確認できる資料を添付すること。 |
(6)要指導医薬品等、介護用品等の取扱い
項目 | 留意事項・添付や作成が必要な書類 |
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要指導医薬品等の取扱い (基準告示六のイ関係) |
ア 要指導医薬品等、介護用品及び衛生材料等について、薬局利用者自らが適切に選択できるよう供給機能及び助言を行う体制を有していること。 イ 要指導医薬品等について、基本的な薬効群を原則としつつ、地域の実情に応じて、当該薬局において供給すること。基本的な薬効群は別紙2のとおりであること。(関連記事→TOPICS 一般用医薬品の中分類って?) ウ 薬効群は、(独)医薬品医療機器総合機構の一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書検索システム(以下「添付文書検索システム」という。)に記載されているものであること。 エ かかりつけ医との適切な連携及び受診の妨げとならないよう、受診勧奨の適正な運営を行えるよう、健康サポート業務手順書に、次の場合の受診勧奨について記載すること。これらが実施できない場合は、健康サポート薬局である旨の表示を取りやめること。 (ア)医師の診断がなされている場合に、医師の指示に従わずに受診していないことが判明した場合に、受診勧奨すること。 (イ)かかりつけ医がいるにもかかわらず、一定期間受診していないことが判明した場合に、受診勧奨すること。 (ウ)定期健診その他必要な健診を受診していないことが判明した場合に、受診勧奨すること。 (エ)状態が悪い場合など要指導医薬品等による対応が困難であることが疑われる場合に、受診勧奨すること。 (オ)要指導医薬品等を使用した後、状態の改善が明らかでない場合に、受診勧奨すること。 オ 届出書添付書類として、要指導医薬品等の備蓄品目を薬効群毎に分類したリスト並びに衛生材料及び介護用品等の備蓄品目リストを添付すること。要指導医薬品等のリストは、薬局利用者が自ら選択でき、基本的な薬効群が網羅されていることが分かるよう工夫すること。なお、基本的な薬効群以外の薬効群の医薬品については、記載しなくても良いこと。また、エの健康サポート業務手順書の記載が確認できる書類を添付すること。 |
専門的知識に基づく説明 (基準告示六のロ関係) |
ア 当該薬局の業務実態を踏まえて、健康サポート業務手順書に次の事項に関することを記載すること。 (ア)要指導医薬品等又は健康食品等に関する相談を受けた場合には、薬局利用者の状況並びに当該要指導医薬品等及び健康食品等の特性を十分に踏まえた上で、専門的知識に基づき説明すること。 イ 健康食品等については、国立健康・栄養研究所のホームページ「『健康食品』の安全性・有効性情報」に記載されている科学的根拠、機能性表示食品における科学的根拠等を活用することが推奨されること。 ウ 届出書添付書類として、アの健康サポート業務手順書の記載が確認できる書類を添付すること。 |
(7)開局時間(基準告示七関係)
項目 | 留意事項・添付や作成が必要な書類 |
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① 地域の実情に応じて、平日の営業日には連続して開局し、かつ、土曜日又は日曜日のいずれかの曜日には4時間以上開局していること。 ② 平日は、午前8時から午後7時までの時間帯に8時間以上開局していることが望ましいこと。 ③ 届出書添付書類として、開店している営業日、開店時間を記載した文書を添付すること。 |
(8)健康サポートの取組
項目 | 留意事項・添付や作成が必要な書類 |
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健康の保持増進に関する相談対応と記録の作成 (基準告示八のイ及びロ関係) |
ア 薬局利用者からの要指導医薬品等及び健康食品等の安全かつ適正な使用に関する助言並びに健康の保持増進に関する相談に対応し、その対応内容(受診勧奨及び紹介の実施内容を含む。)を記録し、当該記録を3年間保存していること。 イ 届出書添付書類として、アの記録の様式が確認できる資料を添付すること。 |
健康サポートに関する具体的な取組の実施 (基準告示八のハ) |
ア 単に相談を応需するだけでなく、積極的な健康サポートの取組を実施していること。例えば、以下のような取組が推奨されること。これらの取組は月1回程度実施していることが望ましいこと。 (ア)薬剤師による薬の相談会の開催や禁煙相談の実施 (イ)薬剤師による健診の受診勧奨や認知症早期発見につなげる 取組 (ウ)医師や保健師と連携した糖尿病予防教室の開催 (エ)管理栄養士と連携した栄養相談会の開催 イ アの取組については、薬局内だけでなく薬局以外の場所での取組も推奨されること。 ウ 届出書添付書類として、アの取組の実績が確認できる資料(取組の概要、参加人数、場所及び日時等が分かるもの)を添付すること。 |
健康サポートに関する取組の周知 (基準告示八のニ) |
ア 地域の薬剤師会等を通じる等により、当該薬局における取組を発信していること。例えば、以下のような取組が推奨されること。 (ア)地域の薬剤師会等での学術大会や勉強会での発表、地域の薬剤師会広報誌への掲載 (イ)医学薬学等に関する学会への発表や学術論文の投稿 (ウ)健康増進に関する情報発信を目的としているホームページ (例えば、スマート・ライフ・プロジェクト(注)の活動報告のホームページ等) における情報発信) (エ)地域の住民向け広報誌など様々な媒体を活用した情報発信 イ 地域における他の健康サポートを行う薬局と協力することが望ましいこと。 ウ 届出書添付書類として、アの取組等の実績が確認できる資料(取組の概要等が分かるもの)を添付すること。 |
健康の保持増進に関するポスター掲示、パンフレット配布 (基準告示八のホ関係) |
ア 薬局利用者に健康情報を意識してもらうため、国、地方自治体、関連学会等が作成する健康の保持増進に関するポスターの掲示やパンフレットの配布により、啓発活動に協力していること。 イ 届出書添付書類として、アのポスターやパンフレットが確認できる資料を添付すること。 |
まあ、ここまでよく考えたと思います。当たり前といえばそれまですが、手順書や添付書類を作成するだけでも相当大変です。
理想であり、必要なことはわかりますが、現在の調剤実務に追われている現状では、一人薬剤師や規模の小さい個人薬局でクリアすることはほとんど不可能です。
先行して、同様の「健康サポート薬局」事業を行っている県に対しては、来年3月までにクリアできるようにしなさいということでしょうが、これから対応に困惑すると思います。
薬剤師会も無条件でこれを受け入れちゃうんですね。当然会としてサポートがあるですよね?
これを受理する保健所の薬務担当者の方も相当大変だと思います。現場の状況を把握する余裕がない状況で、これらのチェックをさせられるわけですから。
厚労省は、一人薬剤師や個人で頑張っている薬局よりも、企業化された多くの薬剤師がいる薬局に期待しているのでしょう。次回改定の基準調剤加算の要件から「同一施設内での酒類、たばこの販売禁止」が突如外されましたが、ドラッグやコンビニ併設の調剤薬局にこの「健康サポート薬局」の役割を担って欲しいということを感じてしまったのは私だけでしょうか?(本来なら、健康サポート薬局にたばこの販売禁止という項目があっても)
また、繰り返しになりますが、この健康サポート薬局と診療報酬上の基準調剤加算やかかりつけ薬剤師(指導料)と相互リンクすることは見ての通りです。2年後の診療報酬改定時には、健康サポート薬局対象の調剤報酬体系が作られることでしょう。
まあ、私のような個人薬局は今後必要ないということです。早く引退しよう。(冗談です)
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2015.03.11 「医薬分業」公開ディスカッションを前に思う事
2016年02月14日 22:33 投稿
2月26日に開催された、平成27年度医薬分業指導者協議会が詳細についての説明があったようです。
平成27年度医薬分業指導者協議会
(厚労省 2016.02.26)
次第
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000112948.pdf
資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000114060.html
下記スライドがよくまとまっています
ビジョン実現のための具体的な政策 健康サポート薬局について
(厚生労働省 医薬・生活衛生局 総務課)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000114049.pdf
「間仕切り等で区切られた相談窓口を設置していること」については、個人情報に配慮した相談窓口を設置していることが確認できる写真等の資料というけど、具体的にはどういうものになるのでしょうね?
3月1日に全国薬務関係主管課長会議も開かれるので、その資料もチェックした方がよさそうです。
これから各地でこのスライドを元に伝達講習会が行われると思いますが、事前に確認しておくことがよいかと思います。
日本薬剤師会は4日、健康サポート薬局について主な照会事項をまとめたものをQ&Aとして、各都道府県薬に通達しています。
【埼玉県薬】
健康サポート薬局 Q&A(制度関連)(日薬2016.08.04)
http://www.saiyaku.or.jp/common/q&a160804.pdf
注目は、問 14の「健康サポート薬局と調剤報酬は、どのような関係なのか」の部分ですが、日薬は「法令上の位置付けをはじめ、その基準または算定要件の内容からわかるように、それぞれ目的が異なるもの」として、「関係ない」としています。
そこで次のようなツイートをしたところ。情報を寄せて頂きました。
上記の通りであれば、かなり重要な情報です。
ただ、この判断は各都道府県などの薬務が行います。薬務が在宅活動の実際をどれだけ理解しているのかどうかは若干不安があります。
となると、やっぱり保険の算定という「ものさし」をどうしても考えてしまいます。
健康サポート薬局の在宅要件については、パブコメでも「在宅での訪問管理指導料を算定していなくても、有志による患者宅の訪問で残薬を確認するケースも度々あり、算定までを求めるべきではない」など、多くの意見が寄せられています。(→TOPICS 2016.02.13)
ですので、在宅の部分の要件の解釈については、日薬・厚労省ともにきちんとしたアナウンスをして頂きたいと思います。
そして、厚労省には都道府県等の薬務の担当者にきちんと判断基準を示して欲しいですね。