中医協での本格議論を前に、引き下げ圧力が強まる2018年改定の調剤報酬ですが、政府が直接介入してきたようです。
薬剤師の技術料など 国の46事業にむだがないか検証へ #nhk_news https://t.co/T4MpJE9XLj
— NHKニュース (@nhk_news) 2017年11月10日
16日は投薬の重複など無駄な医療を減らすため、病院の処方箋通りに薬を出すだけの薬局の報酬の引き下げなどを厚生労働省と協議する。一連の点検結果は月内に開く政府の行政改革推進会議で決定し、2018年度予算案に反映させる。 【日本経済新聞】https://t.co/PuP5YSIwJ6 — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) 2017年11月14日
日経も、「病院の処方箋通りに薬を出すだけの薬局の報酬」とはひどい言いようだな。 https://t.co/r5R7SpzvVh — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) 2017年11月14日
11/14から行政改革会議が調剤報酬の薬剤師の技術料の妥当性を検証するそうです なぜ診療報酬中で唯一そこだけ検証するのかしらhttps://t.co/4szUdvp55t — Yoko Gocho (@Yoko_Gocho) 2017年11月11日
この行政事業レビューは、簡単に言うと、政府が予算の使い方に無駄がないかを検証するというもので、今回は9府省・46事業の検証を、14日から東京と徳島で4日間の日程で行われます。
平成29年度秋のレビュー及び徳島レビュー特設ページ(内閣官房HP)
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/H29_fall_open_review_top.html
平成29年秋の年次公開検証の実施について(11月9日行政改革推進会議資料)
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/1.pdf
(調剤技術料が一番最初にあるところに意気込みか)
行政事業レビュー・秋のレビュー 3日目(平成29年11月16日開催) (行政改革推進本部)
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/3rd.html
評価者及び参考人
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/list.pdf#page=4
(津田塾大学総合政策学部の伊藤由希子准教授が参考人なっていますね)
資料が既に出ています
内閣官房行政改革推進本部事務局資料
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/z12.pdf
内容は、財務省がまとめた資料(→TOPICS 2017.10.30)と、先日公表された、第21回医療経済実態調査 報告のデータになっています。
保険薬局店舗数別の損益状況(第21回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告) http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/dl/21_houkoku_iryoukikan.pdf#page=226
これを踏まえ、行政改革推進本部事務局は次のような論点を示しています
- 調剤技術料は、薬局のどのような機能や付加価値を評価して設定されているものか。また、調剤報酬により生じる院内処方と院外処方のコスト差は、薬局の実態や院外処方の付加価値に照らして妥当な水準といえるのか
- 薬局の果たす機能、薬局の形態による収益性の差異を踏まえ、現在の調剤基本料の設定の在り方は適正といえるのか
これに対し、厚労省も反論の資料を14日夜にようやくアップしています。(苦心の跡が伺える)
厚生労働省 保険局資料
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/siryo17.pdf
上記の院外処方の効果というのも微妙なところですが、個人的には診療報酬の一部としての処方・調剤料と調剤報酬を同列に比較することはいかがなものでしょうか?
なおこのレビューの模様はニコニコ生放送でネット中継が行われます。(14:10~15:10)
行政事業レビューの公開検証「秋のレビュー2017」三日目
(ニコニコ生放送11:00開演)
http://live.nicovideo.jp/gate/lv308466660
おそらく、医薬分業自体に否定的な意見は出ないとは思いますが、調剤基本料のあり方にどのような意見が示されるか、また、調剤技術料の院内と院外のコスト差を巡り、調剤管理料(薬剤服用歴管理指導料など)や調剤料に対してどのような対応が求められるか注目です。
改定の時期になると、いつも落ち込みます https://t.co/VXVRBb5YMR #nikkeidi
— 日経DI (@nikkeidi) 2017年11月14日
今回のレビューでは直接具体的な点数については言及されないと思いますが、日経記事にあるように点検の結果が2018年度予算案に反映させることになるので、大枠の対応(引き下げ?)が示されることは確かです。
この結果を受け、具体的な点数や算定要件など中医協での議論に入りますが、個人的には次のようなデータも気がかりです。(そもそも今回の制度設計をした厚労省が悪いんだけど)
このあたりにメスかもな 2016改定で薬学管理料がアップ 今年4,5月には基本料も以前の水準に回復 【厚労省】 最近の調剤医療費(電算処理分)の動向 平成29年5月号 処方せん1枚当たり調剤報酬別の内訳https://t.co/PjZAq5GZps — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) 2017年11月9日
関連情報:TOPICS
2017.10.30 政府・財務省が2018年調剤報酬改定で求めるもの
11月15日 1:15更新
2017年11月13日 12:16 投稿
今日のやりとりをフォロアーの方が書き起こしてくれました。
本当にありがとうございます。
やっぱりこの部分でしょうか
厚労省資料にもあるけど、この部分は私もひっかかったな