10月7日の19時頃、福島みずほ議員の突然のこのツイートに多くの方が驚きをもって受け止められました
政府は7日、性交直後の服用で妊娠を防ぐ「緊急避妊薬」について、医師の処方箋がなくても薬局などで購入できるようにする方針を固めたと報道。
取り組んできたので良かったです。
— 福島みずほ (@mizuhofukushima) October 7, 2020
しかし、ソースがなかなか見当たらず探していたところ、1時間半ほどで、共同通信が次のような第一報を打ちました(Yahoo!転載記事には、コメント多数)
Yahoo!転載記事 どう販売されるか コメント欄に注目ですよ 【共同通信 2020.10.07】 緊急避妊薬、薬局で購入可能に 来年にも、望まない妊娠防ぐhttps://t.co/7VZvQyJ5DP — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 7, 2020
しかし、その根拠となる情報源が見つからず、ひょっとして政治案件かと思っていました。
翌8日も情報源を探していたところ、次のようなツイートを発見、内閣府の男女共同参画での報告書案が発端であることがわかりました。
昨日の報道は本当だったんです❤️
今日の内閣の5次計画策定専門調査会、Webで拝聴しましたが、本当に内閣の計画に、「緊急避妊薬を薬局に置くこと」について追記されました
そこに対してもっと必要な部分が専門家から指摘されてました#緊急避妊薬を薬局で #男女共同参画ってなんですか https://t.co/f8OA3whpwC— 助産師のん❤️性教育カエルンジャーレッド (@at9k1) October 8, 2020
具体的取組 ⑤ 避妊をしなかった、又は、避妊手段が適切かつ十分でなかった結果、予期せぬ妊娠の可能性が生じた女性の求めに応じて、緊急避妊薬に関する専門の研修を受けた薬剤師が十分な説明の上で対面で服用させることを条件に、処方箋なしに緊急避妊薬を利用できるよう検討する。 — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 8, 2020
報道を受け、加藤官房長官が8日午後の会見でコメント、9日の厚労相の定例記者会見でのコメントが注目されました。
9日は厚労相の定例記者会見がある。
おそらく質問が出るだろうから、今後の方向性が明らかになるでしょう。— 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 8, 2020
内閣官房長官記者会見(令和2年10月8日(火)午後)
https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg21338.html
そして、9日田村厚労相が記者からの質問に対してコメント。 「来年からというのはどこからこういう情報が流れたのか分かりませんが、今厚労省の中で期限を区切ってということは考えておりません」という部分が気になりました。
【厚労省】 田村大臣会見概要 令和2年10月9日(金)
https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00284.html
やっぱり、評価検討会議で再検討か おそらくまた難癖つけられて、無理かもしれない あのメンバーじゃ 厚労省が初めから方針を示してやれば別だけどね それができるかどうか 【TBSNEWS 2020.10.09】 処方箋なしでの緊急避妊薬の購入、厚労省検討https://t.co/SEfqOvbJ23 — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 9, 2020
そして、日本医師会は14日の定例記者会見でコメント。これだけ騒がれているのに、記者が質問しないのは残念でした。
緊急避妊薬についての見解を出しています(44:45あたりあから) ANNさんがLIVEをYouTube に残しています コロナ禍におけるオンライン診療など日本医師会会見(2020.10.14)https://t.co/ohYr3XJARW — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 14, 2020
動画あります
>これらの点を踏まえれば、緊急避妊薬に関する専門の研修を受けた薬剤師が十分な説明の上で対面で服用させるとの同調査会の提言には同意したい
【日医Online 2020.10.15 プレスリリース】
緊急避妊薬に対する日本医師会の見解についてhttps://t.co/2D5ZzhuqLT— 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 16, 2020
日本医師会副会長が「(緊急避妊薬だけでなく)低用量ピルにおいても処方箋なしでの販売を前向きに検討することになるだろう」と述べた、というのは本当なのでしょうか?!会見動画で確認できてないのですが。。本当ならすごい!
日医「処方箋なしでの緊急避妊薬の検討」に同意https://t.co/oMStbiR8LS— えんみちゃん (@emmi__chan) October 15, 2020
日本薬剤師会は10日、学術大会が行われた札幌での記者会見でコメントしたようですが、詳細については業界紙が取り上げただけだったので、公には明らかになっていません。
札幌で日薬会長が何を話したか、この記事でもよくわからない
でもこれは違うだろ>当時から、日薬としてはスイッチOTC化で積極的に解禁する姿勢を示してきた
【日経DI】
内閣府の男女共同参画基本計画の策定に向けた議論で浮上
処方箋なしでの緊急避妊薬の利用を検討へhttps://t.co/KxKmHzddOD— 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 13, 2020
日本薬剤師会の山本信夫会長は、日薬学術大会の記者会見で、「薬局で緊急避妊薬」について、「問題点を指摘しつつ、薬剤師が販売するのであれば提供後も含めて対応する準備はしたい」「今は決まっている薬剤師に対する研修を進める」などとしました。戸惑いの声も。先輩記者の出稿です https://t.co/9wXFSrAdi4 — 折口慎一郎(じほうPNB記者) (@PNB_origuchi) October 11, 2020
その他関連のツイートを拾っておきます
WHOの緊急避妊薬に関する基本的な声明
【WHO】
Family Planning – A global handbook for providers
2018 editionhttps://t.co/hrC9yiGT0s— 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 11, 2020
リンク切れていますが
【アポネットR 2016.05.05】 海外におけるスイッチOTCの状況(2016)https://t.co/0bE1APwb6y 【アポネットR 2014.11.22】 EMA、緊急避妊薬 ellaOne のスイッチを勧告https://t.co/22rzP3QOKZ — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 11, 2020
【サクッとわかる47NEWS】 【ニュース解説】#緊急避妊薬 はなぜ簡単に買えない? 世界から遅れる日本https://t.co/VsKspBD2KV — 小嶋 慎二@アポネット (@kojima_aponet) October 14, 2020
(続き)
基本計画に入ると政府の方向性が明確になる。良かった! ただ報道と違い課題あり、時間がかかりそう 経緯を振り返る : : 厚労省は、2017年にOTC化は時期尚早とし以下等の課題を挙げた ・安易な販売や悪用乱用に懸念 ・利用者のリテラシー ・販売する薬剤師の専門的知識 (続く) pic.twitter.com/ig1IAM8ZdB — 石田まさひろ : 看護師・参議院議員(比例・全国区) (@Senator_ISHIDA) October 14, 2020
薬剤師側にもいろいろと課題がありそうです。
緊急避妊薬の販売には、薬剤師に専門研修の受講を義務付けるべきですか? — 高橋 秀和 (アフターピル薬局販売 署名中) (@chihayaflu) October 13, 2020
緊急避妊薬を薬局に置く件で、「薬剤師には重荷」という声もあるんですね。重荷だとは感じません。自分の判断と対応に自信が無いなら自信がつくところまで徹底的に掘り下げて学べばいいだけだと思っています。責任を取らない薬剤師なんかいつまでたっても厚労省や日本医師会にバカにされるだけだわ。
— かぼす (@kabosu94) October 13, 2020
あとは資料です
医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-iyaku_346305.html
緊急避妊薬のOTC化は時期尚早なのか?
(アポネットR 2017.09.01)
http://www.watarase.ne.jp/aponet/blog/170901.html
パブリックコメント結果としてまとめられたもの
「要望された成分のスイッチOTC化の妥当性に係る検討会議結果(案) に対して寄せられた御意見等について
https://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000169770
世界各国のスイッチ状況
一部の国については年齢制限の有無、価格の記載があります
Emergency contraceptive availability by country(Wikipedia)
https://en.wikipedia.org/wiki/Emergency_contraceptive_availability_by_country
欧州セルフメディケーション協会(AESGP)のウェブサイト(https://otc.aesgp.eu/)に掲載されている海外のスイッチ状況
2020.11の時点で、OTCが19カ国、薬剤師による処方箋なしでの販売が76カ国
EC Status and Availability~
Countries with non-prescription access to EC
(International Consortium for Emergency Contraception
https://www.cecinfo.org/country-by-country-information/status-availability-database/countries-with-non-prescription-access-to-ec/
2020.11.06 リンク追加
2020年10月16日 12:37 投稿
ドラビズon-line さんが、日本チェーンドラッグストア協会の見解を伝えてくれました。