現在厚労省では、2010年3月に取りまとめれられた「チーム医療の推進について」(TOPICS 2010.03.23)を受け、提言のあった具体的方策の実現に向け、チーム医療を推進するための方策について、「チーム医療推進方策検討ワーキンググループ(WG)」がさまざまな検討を行っています。(TOPICS 2011.02.15)
チーム医療推進方策検討ワーキンググループ
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008zaj.html#shingi111
(議事録・配布資料はこちらから)
昨年度には、「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集」(→2011.06.06)を踏まえた取組を全国に普及させることを目指し、これらの取組によって提供可能となる医療サービスの安全性・効果等を実証するための実証事業も行われています。
チーム医療実証事業について(厚労省2011.06.01)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001e62j.html
事業は公募で委託選定された68施設(115チーム)によって2011年度内に行われ、8月8日に開催された、第10回のWGで報告書案が示されています。
第10回チーム医療推進方策検討ワーキンググループ
(2012年8月8日開催、8月17日資料掲載)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002hqb8.html
- チーム医療実証事業(概要)(PDF)
- 平成23年度チーム医療実証事業報告書(案)(全615ページ)(PDF:15.7MB)
- チーム医療実証事業報告書に対するWG委員からのコメント(PDF)
(実施施設において、今後、当該取組を改善・推進していく観点から、本ワーキンググループ委員により付されたもの。一部は2012年度も継続して実施されていることが記されている)
まだ報告書(案)(正式版は9月掲載予定)のため一部未掲載の資料がありますが、病院薬剤師や地域薬剤師が関わるさまざまな実証事業が行われており、たいへん参考になる資料となっています。
内容を確認して、さらに詳しく紹介したいと思いますが、とりあえず薬剤師の関わりが多いと思われる事業を下記に挙げますので、興味がある方は、報告書案(→リンク)をダウンロード(ファイル15.7MBと大きい)して、チェックしてみてください。
1.急性期分野(P1-110)
- 救命救急チーム(救命救急センターでの臨床検査技師、薬剤師の常時配置)
(医療法人鉄蕉会 亀田総合病院)(P4-13) - 救急・集中治療チーム
(筑波大学附属病院)(P17-21) - 薬剤師専従による周術期管理チーム
(広島大学病院)(P22-25) - COPDケアチーム前橋
(前橋赤十字病院)(P30-32) - 被災地における化学療法地域連携チーム
(国立大学法人東北大学)(P103-110)
2.慢性期分野(P111-202)
- 経口薬併用化学療法地域連携チーム
(国立大学法人東北大学 東北大学病院)(P113–123) - 褥瘡対策チーム
(社会福祉法人 三井記念病院)(P145-147) - 褥瘡対策委員会 褥瘡対策チーム
(国立がん研究センター東病院)(P148-150) - 通院治療センターチーム 化学療法ホットライン
(国立がん研究センター東病院)(P151-157) - 独立行政法人 国立長寿医療研究センター「褥瘡対策チーム」
(独立行政法人国立長寿医療研究センター)(P160-162) - 褥瘡対策チーム
(碧南市民病院)(P163-171)
3.在宅分野(P203-275)
- 在宅医療支援チーム
(国立がん研究センター東病院)(P206-208) - 在宅緩和ケア専門チーム
(医療法人社団パリアン クリニック川越)(P213-217) - 在宅ケア推進チーム
(まるやまホームクリニック)(P218-252) - 上田地域ケアを支える診療所・薬局連携チーム
(い内科クリニック)(P253-265) - 蔵の街とちぎ在宅療養支援チーム
(㈱メディカルグリーン あゆみ薬局)(p266-269) - チューリップ・エルシーエス地域連携チーム
(チューリップ薬局平針店)(p270-275)
4.感染管理分野(P276-294)
- ICT(Infection Control Team)
(国立病院機構大阪医療センター)(P277-280) - インフェクションコントロールチーム(ICT)
(武蔵野赤十字病院)(P281-284) - 感染制御チーム(Infection Control Team:ICT)
(医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院)(P285-290) - 感染対策チーム(ICT)
(独立行政法人国立病院機構浜田医療センター)(P291-294)
5.栄養サポート等の分野(P295-328)
- 栄養サポートチーム(摂食・嚥下障害患者を含む)
(東京都リハビリテーション病院)(P325-328)
6.薬剤師の活用、薬物療法等(P329-366)
- 薬物療法を支える病棟チーム
(千葉大学医学部附属病院)(P330-335) - 小児病棟医療チーム
(筑波大学附属病院)(P336-341) - 創薬・医療技術研究開発推進のための支援チーム
(独立行政法人国立病院機構東京医療センタ-)(P342-346) - ICUにおけるチヸム医療(薬物動態を中心とした集中管理)
(独立行政法人国立病院機構 大阪医療センター)(P347-352) - 薬剤師病棟常駐
(独立行政法人国立病院機構 大阪医療センター)(P353-355) - 薬剤師外来
(国立がん研究センター東病院)(P356-359) - 薬剤師病棟常駐
(多摩北部医療センター)(P360-366)
7.医科歯科連携(P367-427)
- 包括的医・歯・薬連携プロジェクト
(岩手医科大学附属病院 歯科医療センター)(P380-382)
8.個別疾病(P428-565)
- 造血幹細胞移植チーム
(国共連 虎の門病院)(P434-436) - 薬剤師の腫瘍センター(腫瘍専門病棟、外来化学療法室)常駐をいかしたチーム医療
(総合病院 聖隷三方原病院)(P437-440) - せん妄対策チーム
(国立大学法人岡山大学 岡山大学病院)(P441-445) - 外来化学療法支援チーム
(金沢大学附属病院)(446-451) - 抗がん剤適正使用推進医療チーム
(筑波大学附属病院)(P452-456) - HIV診療におけるチーム医療(薬剤師外来常駐)
(独立行政法人国立病院機構 大阪医療センター(P457-460) - せん妄予防対策チーム
(市立豊中病院)(P461-466) - 外来化学療法チーム
(大阪厚生年金病院)(P471-477) - せん妄対策プロジェクトチーム
(長浜赤十字病院)(P478-483) - 重症精神障害者の社会復帰を促進するための精神科多職種チーム
(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター病院)(P490-494) - デイケアにおける疾病教育チヸム
(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター病院)(P495-497) - 精神科における身体合併症治療専門チーム
(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター病院)(P498-501) - 治療適正化委員会
(医療法人静和会 浅井病院)(P502-504) - チーム医療推進特別委員会~チームで取り組む自殺予防対策~
(医療法人静和会 浅井病院)(P505-507) - せん妄サポートチーム
(国立がん研究センター東病院)(P508-511) - 緩和ケアチーム
(石巻赤十字病院)(P512-514) - 婦人科チーム
(碧南市民病院)(P515-517) - 精神科におけるNST(Nutrition Support Team)=栄養サポートチーム
(医療法人唐虹会 虹と海のホスピタル)(P521-523) - 統合失調症家族支援チーム
(福岡県立精神医療センター太宰府病院)(P527-529) - 統合失調症家族支援チーム
(福岡県立精神医療センター太宰府病院)(P534-536) - 減量外科チーム
(四谷メディカルキューブ)(P551-565)
9.地域連携(P566-583)
- 被災地における化学療法地域連携チーム
(国立大学法人東北大学 東北大学病院)(P567-575)
10.病院管理(P584-599)
- 小規模ケアミックス病院稼働率向上チーム
(社会医療法人 栄公会 佐野記念病院)(P593-597)
11.その他の分野(P600-)
関連情報:TOPICS
2011.02.15 チーム医療推進方策検討ワーキンググループ
2012年08月18日 14:16 投稿
最終報告書がアップされました。内容はこれから確認します。
「チーム医療実証事業報告書」の取りまとめについて
(厚労省 2012.10.19)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002jy6a.html
全文(16.1MB 625ページ)(参考資料は別になります)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002jy6a-att/2r9852000002jy7r.pdf
(10月20日追記)
記事をたてました。
平成23年度チーム医療実証事業報告書
http://www.watarase.ne.jp/aponet/blog/121026.html