英国では、アジスロマイシンがクラミジア限定でスイッチ(TOPICS 2008.11.08)されていますが、注目されていた尿路感染症向けのトリメトプリムとニトロフラントインのスイッチはメーカーが申請を取り下げたようです。
今月初めにPulse Today が取上げ、その後情報を追っていたのですが、 26日のPJ Online がようやくスイッチ断念を伝えたので、紹介したいと思います。
OTC antibiotic switch halted ‘after Government opposition’
(Pulse Today 2010.4.1)
http://www.pulsetoday.co.uk/story.asp?storycode=4125637
Trimethoprim and nitrofurantoin POM-to-P switches abandoned
(PJ Online 2010.4.26)
http://www.pjonline.com/news/trimethoprim_and_nitrofurantoin_pomtop_switches_abandoned
英国化学療法学会(BSAC:the British Society for Antimicrobial Chemotherapy)などからの、不適切な使用による耐性菌の拡大の懸念が申請断念の理由のようですが、抗生剤の適正使用キャンペーンがすすめられているEUの中、英国だけが逆行する政策を打ち出すことはやはり無理だったようです。
PJ誌によれば、トリメトプリムについてはメーカーが、別の適応症で再申請を行うことも検討しているそうです。
関連情報:TOPICS
2009.01.17 処方せん医薬品スイッチに対する英国医師の本音
2010.04.17 抗生剤適正使用キャンペーンは十分浸透せず(EU)
2008.11.13 アジスロマイシンのOTCが発売(英国)
2010年04月26日 21:50 投稿