17日、注目の厚労省の薬食審の一般用医薬品部会が開催され、エパデールのスイッチがようやく了承されたそうです。まずは、CBニュースが第1報です。
エパデールのスイッチ、審議3度目で了承- 一般用医薬品部会
(医療介護CBニュース 10月17日)
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/38352.html
対象は、「健康診断などで中性脂肪値が境界領域の範囲(150mg/dL以上、300mg/dL未満)の人」ということらしいですが、ツイッターによれば、かなり条件が付けられているようです。
(一昨年の一般用医薬品部会に最初に提示されたままで変更がないとしたら、「健康診断等で2回連続で中性脂肪値が境界領域」の人を対象に、医薬品の購入者が薬局に健康診断の結果を持参すると共に、薬剤師がチェックリストを活用し、禁忌や運動療法を行っているかなどを確認した上で、販売することを想定(効能・効果は、「健康診断等で指摘された境界領域の中性脂肪値の改善」)ということになりそうですが・・・)
詳しい情報がアップされましたら、記事も更新しますが、過去の報道や部会の議事録でどのようなものになるかはおおよそ想像できます。(ちなみにこの部会の詳しい資料や議事録はすぐに出ません)
関連情報:
2010.11.25 OTCエパデールの承認了承は見送り
2011.04.27 2010.11.24 一般用医薬品部会議事録
2011.06.24 2011.2.24 一般用医薬品部会議事録
2012.10.15 シンポ「諸外国から学ぶセルフメディケーション支援」に参加して
2012.07.01 OTC シンバスタチンの販売に英国薬剤師は慎重?
関連記事;
スイッチOTC薬、拡大の鍵は薬剤師の姿勢
(薬事日報 HEADLINE NEWS 2012.07.27)
http://www.yakuji.co.jp/entry27395.html
10月17日 23:40更新 18日 9:20 コメント欄に関連記事へのリンク追加
2012年10月17日 23:08 投稿
今回は、日医の鈴木委員のみの反対だったそうです。
エパデール・スイッチ化 医師委員の不安払拭で「意地の突破」
(日刊薬業WEB フリーサイト 2012.10.18)
http://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226570416835.html?pageKind=outline
日医の主張押しのけスイッチ化承認
薬食審OTC薬部会 エパデール、異例の「賛成多数」で終止符
(RISFAX 2012.10.18)
http://www.risfax.co.jp/risfax/article.php?id=39589
一方、適正使用調査の実施や、販売時の条件として持田製薬が薬剤師向けに研修会を開くことなどが求められたそうです。
一般薬部会 エパデール、2年越しでスイッチ化了承
(日刊薬業WEB フリーサイト 2012.10.17)
http://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226570416621.html?pageKind=outline
そこまで条件を付けられるなら、うちは取り扱わないという薬局も出てくるのではないかという気もします。
日経メディカルオンラインによれば、
効能・効果は
「健康診断等で指摘された、境界領域の中性脂肪値の改善」
で、中性脂肪値が150mg/dL以上、300mg/dL未満の人が服用対象となる。
とのことです。
3度目の審議でようやく結論、適正使用調査などを条件
エパデールのスイッチOTC、厚労省部会が承認を了承
(日経メディカルオンライン 10月18日)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201210/527287.html
議事録がようやくアップされました。
10月17日一般用医薬品部会議事録
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002xdr5.html
報道の通り、反対をしたのは日医の鈴木委員だけで、国立国際医療研究センター循環器科の廣江道昭委員と、参考人として発言した日本動脈硬化学会の理事でもある慈恵医大附属柏病院の多田紀夫氏はエパデールのスイッチについて支持の意見を述べています。
余裕がありましたら、別記事を立てます。
独立記事を立てようと思っていましたが、こちらで論評が出ています。
エパデールOTC:議事録と反対理由の稚拙さとネット販売検討と。
(10しす 2013.03.27)
http://tensis.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-3462.html
結局、この鈴木委員一人のために、今回の承認の内容が大きく捻じ曲げられたわけですから、日医の影響力恐るべきですね。
別記事のコメント欄に書きましたが、11月26日の一般用医薬品部会でも、この鈴木委員は独自の見解を述べています。
生活習慣病分野におけるスイッチOTCのあり方に見解(日医)・コメント
http://www.watarase.ne.jp/aponet/blog/121128.html#comment-6038