地元県の話なので恥ずかしいので取上げるべきかどうか悩みましたが、全国にも影響が広がるのではないかと思い、この話を取上げます。
平成２１年度登録販売者試験に係る合格取消し及び販売従事登録の消除処分について
（栃木県 平成22年5月13日）
http://www.pref.tochigi.lg.jp/welfare/iryou/yakuji/1273706184602.html
匿名の投書、いわば内部告発という形で今回判明したらしく、栃木県によれば、取り消しの理由として「登録販売者試験の受験において、実務経験年数が受験資格に満たないので受験資格がなかったと判明したため」としていますが、その真相は明らかになっていません。
各紙によれば、取り消しされた女性は、「栃木県内で薬局を展開する企業の従業員で、販売業務に携わってない事務担当者だった」（薬事日報）、「県内の薬局で事務をしており、医薬品販売の実務に１年以上携わるという受験資格を満たしていなかった」（下野新聞）とされていて、単純に実務経験の期間が足りないというのではなく、「現場には出ていない大きな企業の内勤の事務職員があたかも店舗の業務についていたと偽った」「ＯＴＣを取り扱っていない調剤薬局の事務員が販売業務に携わっていたと申請した」といったケースも考えられそうです。
第1回の試験後もネット上では、「受験資格を満たしていない人が何人も受験している」などの書き込みをいくつも目にしているので、こういった事例はもっとあるのかもしれません。
栃木県はこの女性に対して実務経験の証明を出した企業に対しては、厳重注意で済ませるよう（経営者が薬剤師だったら、もっと処分は重い？）ですが、登録販売者制度の根幹に関わる問題であり、今回の事案の詳細をもっと明らかにする必要があります。
おそらく他の都道府県でも調査に乗り出すかもしれませんね。
参考：
【栃木県】登録販売者の合格者１人を取り消し‐実務経験証明書の虚偽が判明
（薬事日報 HEADLINE NEWS 5月14日）
http://www.yakuji.co.jp/entry19239.html
医薬品販売の登録取り消し 試験で実務経験偽る
（下野新聞5月13日）
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20100513/322022
2010年05月15日 22:33 投稿
