英国の放送・通信を監督する独立機関、情報通信庁(OFCOM)は17日、脂肪分や塩分などを多く含むハンバーガー、糖分を多く含む清涼飲料水などのいわゆる「ジャンクフード」について、16歳未満を対象とした番組でのテレビCMを来年1月末までに全面禁止にすると発表した。
New restrictions on the television advertising of food and drink products to children
http://www.ofcom.org.uk/media/news/2006/11/nr_20061117
当初は、曜日や時間帯を限るとする案なども示されていたが、結果は食品業界のみならす、広告収入に頼る放送業界にも大変厳しいものとなった。今後は、脂肪分、塩分、糖分が、食品基準庁(FSA)が定める一定の基準を上回った食品は、16歳未満を対象にした番組で、一切広告を流すことができなくなるという。
また、小学生向け広告に有名人やキャラクターを使うことも今後禁止される。
一方米国でも、子ども向け広告のガイドラインを見直しや、マクドナルドやコカ・コーラなどの大手10社が、12歳以下の子ども向けを対象としたテレビやラジオ番組や、新聞、インターネットなどの広告のうち、半分以上の数の広告で健康食品や健康的な生活の知識の普及に努めるなどの自主的な対応策を決めるなど、子供たちに広がる、深刻な肥満に対応する動きがすすめられている。
さらに韓国でも、韓国食品医薬品安全庁が12月17日、子どもの食品安全に関する中期ロードマップをまとめたことを発表し、早ければ2008年から、マスメディアによるファストフード広告を制限し、商品にカロリーやトランス脂肪、ナトリウム、糖などの栄養成分を表示するよう勧告するという。
日本では、欧米ほど子供の肥満は深刻ではないが、日本の子供たちの間にも、糖尿病をはじめとする生活習慣病が少しつづ広がっている。業界の発展よりも子供の健康を重視する今回の英国の決定には、考えさせられるものがある。
関連情報:TOPICS 2006.06.20 小児の肥満対策にTV広告の規制を検討(英国)
参考:
共同通信11月21日
FujiSankei Business i.11月20日
http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200611200023a.nwc
Junk food ad crackdown announced(BBC NEWS 2006.11.17)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/6154600.stm
YONHAPNEWS WORLD SERVICE 2006.12.17
http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?NEws_id=062006121502900
2006年11月21日 21:00 投稿