少し更新の頻度が少なくなってますが、継続は力なりで頑張ります。今月のちょっと気になった論文や報告などです。誤りがあったらご指摘下さい。月ごとにまとめて随時追加する予定です。 (J-STAGE に掲載のものは、発行後一定期間過ぎてから解禁となるものがあり、1年以上前に掲載された論文等を紹介する場合があります)
★更新することが多いので、2013年1月分よりスタイルとURLのタイプを変えました。サイドバーに各月記事へのリンク、右下に最終更新日を記してあります。
紹介日 | 論文・報告タイトル (紹介記事・ブログ、関連論文) |
概要・コメント07.0 |
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07.19 | 薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック 2013年版 (日薬 2013.07.17) |
今年は「スポーツ祭東京 2013」のモデル事業として作成、日薬のドーピング防止対策委員会、日本体育協会ドーピング防止部会ドーピングデータベース作業版、都薬などが中心に作成。 |
07.19 | IT を利用した全国地域医療連携の概況(2012 年度版) (日医総研ワ-キングペーパー No.289) |
全国154カ所で進行中の地域医療連携をまとめたもの。連携している疾病ので、最も多かったのが「脳血管障害」で、「心臓疾患」「大腿骨頸部骨折」が続いた。また、提供されているサービスにで最も多かったのが、「画像情報の共有」で、「退院時サマリ」「医療従事者向けモバイル対応」などが続いた。 |
07.19 | Treatments for Seasonal Allergic Rhinitis (AHRQ 2013.07.16) |
米国医療研究品質庁(AHRQ:Agency for Healthcare Research and Quality)がまとめた季節性アレルギー性鼻炎の治療に関するレビュー。アゼラスチン+ステロイドの点鼻、ステロイド単剤の点鼻、抗ヒスタミン薬単剤の点鼻など目や鼻症状に対して、またステロイド点鼻+ロイコトリエン拮抗薬が鼻症状の改善に対して強いエビデンススがあるとした。 |
07.19 | Red yeast rice lowers cholesterol in physicians – a double blind, placebo controlled randomized trial (BMC Complementary and Alternative Medicine published Online 18 Jul 2013) |
紅麹(Red Yeast Rice)のコレステロール低下作用について調べたRCT。海外ではサプリメントとしても販売されている。統計的に有意に総コレステロールやLDL-Cを低下させたが、過去にはスタチン混入の報告もある。(→「健康食品」の安全性・有効性情報」) |
07.19 | Fluoxetine and Deafness (WHO Pharmaceuticals Newsletter No.3, 2013) |
フルオキセチン(プロザック)による難聴についてのシグナル検出。122症例で関連性が認められた。日本では未発売だが留意必要。 |
07.19 | Lormetazepam addiction: data analysis from an Italian medical unit for addiction (Risk Manag Healthc Policy Published Online 12 June 2013) |
ロルメタゼパム(エバミール、ロラメット)中毒者の背景について検討したイタリアの研究。イタリアではBZ系薬剤は償還の対象とならないので、使用に関するデータを収集には難があったらしい。 |
07.19 | Evaluation of clinical pharmacist recommendations in the geriatric ward of a Belgian university hospital (Clin Interv Aging. Published Online 13 Jun 2013) |
ベルギーの大学病院の高齢者病棟における clinical pharmacist の取り組みを評価したもの。患者100人、1137薬剤について、用量や副作用、相互作用を踏まえ、304の変更を行った。 |
07.19 | Identifying and managing performance concerns in community pharmacists in the UK ( J Health Serv Res Policy Published Online 2 May 2013) |
地域薬剤師のパフォーマンスについて、20人に電話インタビューを行った英国の研究。 |
07.19 | Geriatric patient care by u.s. Pharmacists in healthcare teams: systematic review and meta-analyses (J Am Geriatr Soc Published Online 24 Jun 2013) |
薬剤師による介入は、治療、安全性、入院、アドヒアランスへの好ましい影響がある。(フルテキストで読んでみたい) |
07.19 | The use of pregabalin in the treatment of hot flashes (Can Pharm J Published Online 20 Jun 2013) |
プレガバリンがほてり(Hot Flashes)に有効かもしれないとした報告。 |
07.11 | Polyphar Jun macy and adverse drug reactions in Japanese elderly taking antihypertensives: a retrospective database study (Drug Healthc Patient Saf Published Online 24 Jun 2013) |
明薬大の赤沢氏らの研究。65歳以上の降圧剤を服用中の高齢者61661人について、服薬薬剤数「1」「2~4」「5」以上の3群に分けて、有害事象の頻度について検討。当然ながら多剤投与の群では有害事象のリスクは高くなった。 |
07.11 | 持続可能な医療・介護システムの再構築 報告書 (21世紀政策研究所 2013.3) |
経団連のシンクタンクの報告書。「医療・介護提供体制の課題と将来」「診療・介護報酬制度の課題の将来」「求められる保険給付のルール化」について記述。「保険薬局「制度ビジネス」の是非を問う」といった内容がある一方、現行の薬価制度を努力する者(製薬業界、医師や医療機関・保険薬局、そして保 険者や患者など)が報われる仕組みに改編することで、ジェネリック化の促進と 129 品目のスイッチ OTC 化、さらには分子標的薬の保険外併用療養費化を図るといった提案も行われている。 |
07.11 | 平成24年度啓発事業報告書・平成24年度調査研究報告書 (一般用医薬品セルフメディケーション振興財団) |
毎年、セルフメデフィケーションやOTC医薬品に関する興味深い研究報告があります。目に留まったものは、個別に紹介する予定です。 |
07.11 | 咳嗽に関するガイドライン第2版 (日本呼吸器学会) |
2012年5月発行のものがWEBにアップ。咳嗽に関する診断と治療についてのエビデンスレベルなどが記述されています。小児の急性咳嗽に対しての抗ヒスタミン薬(多くのOTCに配合)の使用は、コクランのレビューを引用、推奨グレードはDとしています。 |
07.11 | 薬剤性肺障害の診断・治療の手引き(短縮版) (日本呼吸器学会) |
今年まとめられたガイドラインのダイジェスト版ですが、「薬剤性肺障害の臨床病型と主な原因薬剤」と「各種薬剤による肺障害」の項は参考になりそうです。 |
07.11 | 各種禁煙対策の経済影響に関する研究-医療費分析と費用効果分析- 平成24年度総括研究報告書 | 資料は東北大の社会医学講座のサイト内。H24年度研究では、高齢女性では受動喫煙に伴う医療費増加の可能性があることが明らかになった。また各種禁煙プログラムに関する費用効果の分析も行われている。 |
07.11 | Quality of life is significantly impaired in long-term survivors of acute liver failure and particularly in acetaminophen-overdose patients (Liver Transplantation Published Online 18 Jun 2013) |
急性肝不全で回復しても、アセトアミノフェンの過量服用が原因である場合には、その後の健康状態(特に精神神経面)がよくないという報告 |
07.11 | Infant Exposures and Development of Type 1 Diabetes Mellitus The Diabetes Autoimmunity Study in the Young (DAISY) (JAMA Pediatr. Published Online 8 Jul 2013) |
乳児が早い時期(生後4~5か月)に固形食を導入すると1型糖尿を発症するリスクが1.91倍となった。また、食べ物の種類によってもリスクが異なるらしい。 |
07.11 | Fact Sheets (Mother To Baby) |
多分以前から知られているものだと思いますが、妊娠中や授乳中の子どもへの薬剤などの影響をまとめたもの。アルコールやカフェイン、ヘアートリートメント、農薬などの影響も記載されている。 |
07.11 | Meta-Analysis of Cilostazol Versus Aspirin for the Secondary Prevention of Stroke. (Am J Cardiol. Published Online 8 Jul 2013) |
アスピリンと比較して、シロスタゾールは出血性脳卒中、心臓発作、心筋梗塞または血管関連死のリスクを低下させた。 |
07.11 | Comparative effectiveness of angiotensin-receptor blockers for preventing macrovascular disease in patients with diabetes: a population-based cohort study (CMAJ Published Online 8 Jul 2013) |
カナダのpopulation-based cohort study。テルミサルタンとバルサルタンは、他の ARBと比較して、糖尿病や高血圧がある高齢者のうち、急性心筋梗塞、脳卒中や心不全による入院リスクを低くした。(イルベサルタンを1として比較している点は留意) |
07.11 | Pharmacist and physician views on collaborative practice: Findings from the community pharmaceutical care project (Can Pharm J Published Online 19 Jun 2013) |
医師と薬剤師による共同治療についての、医師・薬剤師それぞれの立場の意見を検討したもの。 |
07.11 | Use of Decongestants During Pregnancy and the Risk of Birth Defects. (Am J Epidemiol Published Online 3 Jul 2013) |
妊娠中にフェニルプロパノールアミンやフェニレフリンなどの鬱血除去薬を使用すると先天性欠損症のリスクを高める。 |
07.11 | 厚生労働科学研究補助金 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業 薬剤師の需給動向の予測に関する調査研究報告(H22-24年度総合研究報告書) |
最終更新日:2013年7月19日