2歳未満はOTC風邪薬は使用せず受診を

 厚労省医薬食品局安全対策課はは4日、2歳未満の用法を有する一般用かぜ薬・小児用(内用)、鎮咳去痰薬(内用)、鼻炎用内服薬について、[用法及び用量に関連する注意]の項に 「2歳未満の乳幼児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ服用させること。」を追記するよう、日本製薬団体連合会を通じて 製薬企業に対し使用上の注意の改訂指示を行いました。 

使用上の注意の改訂指示・平成20年7月4日指示分
  (医薬品医療機器総合機構ウェブサイト)

【厚労省】OTCかぜ薬で注意喚起−使用上の注意を改訂
     (薬事日報 HEADLINE NEWS 7月9日)
      http://www.yakuji.co.jp/entry7357.html

 米・英・豪州などの措置に遅れてようやくの対応ですが、「服用させないこと」との表現とはせず、これらの国と比べが表現が緩められています。大衆薬メーカーに配慮してことなのでしょうが、なぜこのような措置がとられたかの理由についても一般に明らかにする必要があるでしょう。

 なお、今回の改訂指示では、酒石酸バレニクリン(チャンピックス)についても、「これらの症状・行動(抑うつ気分、不安、焦燥、興奮、行動の変化、自殺念慮及び自殺)があらわれた場合には本剤の服用を中止し、速やかに医師等に連絡するよう患者に指導すること。」を追加するよう、指示が行われています。

関連情報:TOPICS
   2008.04.09 抗ヒスタミン剤、2歳未満は処方せんが必要(豪州)
   2008.03.27 小児用OTC風邪薬の2歳未満の使用禁止を勧告(英国)
   2008.01.18 FDA、2歳未満へのOTC風邪薬の使用中止を呼びかける
   2008.01.18 ニュージランド政府も2歳未満の風邪薬の使用禁止を勧告

7月10日更新


2008年07月05日 14:00 投稿

コメントが2つあります

  1. アポネット 小嶋

    10月20日のRISFAX HEADLINEによれば、日本OTC医薬品協会は17日、風邪薬や咳止め薬、鼻炎用内服薬の購入者に対し、乳幼児への使用に注意を促すよう日本薬剤師会に要望したと伝えています。

    ようやくの感が否めませんが、日薬の会員ではないドラッグストアなどには、情報が届くのでしょうか?

    それと、見落としていましたが、英国MHRAは10月2日に改めて注意喚起をおこなっています。

    Children’s over-the-counter (OTC) cough and cold medicines
      http://www.mhra.gov.uk/NewsCentre/CON028268

    上記日本語訳は海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.6 No.21に掲載されています
      http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly6/21081016.pdf

  2. アポネット 小嶋

    日本OTC医薬品協会が21日付けで、注意喚起のページをUPしています。

    2歳未満の乳幼児へのかぜ薬、咳止め薬及び鼻炎用内服薬の使用には、御注意下さい。
    (JSMIニュース10月21日)
     http://www.jsmi.jp/news/0810/20081021_topics.html