自治体が取り組む、医薬品の適正使用に向けた取組事例

国民健康保険の保健事業として取り組まれたもの

市町村国保を対象に『特定健診の実施率向上に向けた取組』や『医薬品の適正使用に向けた取組』について、事例を収集・整理するとともに、事例を通して確認できた共通の取組ポイントをまとめた

【厚労省 2025.04.09】
国民健康保険における保健事業のあり方に関する調査研究等事業(令和6年度事業)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_56783.html

ヒアリング調査では、市町村における取組の参考となるよう「医薬品の適正使用に向けた取組」の実態把握が行われ、下記の取り組み事例が紹介され、共通の取組ポイントとして整理された

医薬品の適正使用に向けた取組
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001473198.pdf

  • 生涯を通じた健康づくりと保健事業の連続性を意識しながら取り組む医薬品適正化対策(札幌市)
  • 対象者の医薬品適正化に関する意識向上と、薬剤師会・薬局と連携して取り組む医薬品適正化対策(東京都大田区)
  • 処方薬剤別のデータ分析結果から地域の特徴的課題を明らかにし、対象別にチラシを通知に同封する取組を行い、通知前後の医薬品の減少効果も検証しながら進める医薬品適正化対策(鹿児島市)
  • 他中核市の取組調査、年齢階層別服薬状況や費用対効果等の分析に基づき庁内・医療関係者(医師会・薬剤師会・看護協会)の理解を得ながら進める医療費適正化対策(愛媛県松山市)
  • 薬剤師の専門性を活かせるよう国民健康保険課に薬剤師を配置し、医師会や薬剤師会との相談や効果検証を重ねて取組を構築している医薬品適正化対策(岡山県倉敷市)
  • 国民健康保険課の保健師と委託事業者の専門職と協議の上、課題に則した抽出基準に該当する対象者を選定し取り組む服薬適正化対策(兵庫県西宮市)
  • 専門職の知見を活かした課題の抽出と的確な改善、及び、ネットワークを活かした協力体制を構築して取り組む医薬品適正化対策(大阪府豊中市)
  • 所沢市・所沢市医師会・所沢市薬剤師会・明治薬科大学で、重複投与者の問題や対策の必要性について共通認識を持ち連携して取り組む医薬品適正化対策(埼玉県所沢市)
  • 地域の中核病院(薬剤部)の活動や、市と中核病院で医薬品適正使用の課題について共通認識を持ったことを契機に、医療関係者と連携しながら進める取組(兵庫県宝塚市)
  • 医師会との検討を重ねて、向精神薬の重複処方対象者と処方医療機関の双方に通知を発出するスキームを確立。医療機関や薬局と連携して取り組む医薬品適正化対策(長崎県諫早市)
  • 委託と直営を組み合わせ、「健康障害リスクの高い対象者」に対しても適切な保健指導ができるよう、薬剤師会と相談・調整しながら進める医薬品適正化対策(千葉県浦安市)
  • 保健師等の人材育成を図りながら訪問対象者の選定や効果的なアプローチについて係内で協議し、丁寧な保健指導や訪問に取り組む医薬品適正化対策(香川県観音寺市)
  • 健康推進課(国保部門)の保健師を中心に、介護部門、後期高齢者部門、地域包括支援センター等との連携を深めながら進める医薬品適正化対策(愛媛県東温市)
  • 医療関係者(医師・薬剤師)と連携した取組推進を図るため、後期高齢者の基準と同一設定して進める医薬品適正化対策(秋田県鹿角市)

この事業については事例報告会が行われており、論評がまとめられている

【厚労省 2025.02.17開催】
令和6年度国民健康保険における保健事業のあり方に関する調査研究等事業 事例報告会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_48826.html


2025年04月19日 11:22 投稿

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