PSA(Pharmaceutical Society of Australia)がレポートが子どものくすりの問題についてレポートを公表。(2月3日Xに投稿したものを記事化しました)
【PSA 2025.01】
Medicine safety: Child and adolescent care
https://www.psa.org.au/3d-flip-book/medicine-safety-child-and-adolescent-care-report/
豪州では、毎日約93人の子供が医薬品関連の問題で救急外来を受診していますが、その半分は予防可能です。
特に、10代の若者の中毒による自殺が急増、適応外使用による副作用、子供の精神疾患に対する医薬品の使用が大幅に増加の問題があります。
アセトアミノフェンと抗うつ薬は、中毒関連の入院の主な原因であり、特に10~14歳の少女と15~19歳の思春期の女性に多く見られます。
実際、2022~23年の薬物中毒による入院患者の68%は、15~19歳の思春期の若者でした。
薬剤師をアセトアミノフェンの大容量パックの供給に関与させることで、アクセスと安全性の適切なバランスが保たれ、薬剤師と薬局助手は、誤用や危害のリスクを減らしながら、患者の痛みを効果的に管理するのを支援する機会が得られます。
薬剤師は、親やその他の介護者に、疑わしい副作用を監視し、TGA の副作用報告システムに報告する必要性について教育することで、医薬品安全性監視を強化する上で重要な役割を果たすことができます。
薬剤師自身もこれらの副作用を報告することができ、x それによって、小児科における新薬の医薬品安全性の理解に貢献し、小児患者のタイムリーなリスク軽減を促進します。
疾病負担の変化と並行して、子どもの薬の使用も変化しており、ほとんどの子どもが急性疾患の治療薬を使用していたのに対し、慢性疾患の治療薬を使用する子どもの割合は増加しています。
この変化により、家庭だけでなく、保育や教育の場でも薬の管理が必要になります。米国では、薬学生が主導する学校での医薬品安全教育プログラムが、市販薬を含む医薬品の安全性について小学校の児童に効果的に教育できることが研究で実証されています。
報告書では、モンテルカストによる副作用や、リチウム中毒の事例も取り上げています。
PSAはプレスリリースで、病院の小児病棟における薬剤師の配置を増やすことも求めています。
【Pharmaceutical Society of Australia 2025.01.31】
Nearly 34,000 children presenting to emergency departments each year due to medicine problems, new report finds
https://www.psa.org.au/nearly-34000-children-presenting-to-emergency-departments-each-year-due-to-medicine-problems-new-report-finds/
参考:
Why are so many children harmed from medicines?
(Australian Pharmacist 2025.02.03)
https://www.australianpharmacist.com.au/why-are-so-many-children-getting-harmed-from-medicines/
2025年04月21日 01:41 投稿