2020年から2023年にかけてドイツで実施されたインフルエンザワクチン接種パイロットの調査データの分析。(Xに1月24日に投稿したものを再構成しました)
【Vaccine Volume 45, 25 January 202】
Client satisfaction, safety, and insights from a three-season survey on influenza vaccinations delivered at community pharmacies in Germany
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0264410X2401332X
ドイツでは、2020年3月に発効した法改正により、モデルプロジェクトの枠組み内で薬局におけるワクチン接種が許可され、ワクチン接種モデルプロジェクトの評価は州によって義務付けられた。
薬局主導のワクチン接種に対する顧客の受け入れに関する 11,000 件を超える回答を評価。
- 接種に要する時間は初め15分だったのが11分に短縮
- ワクチン接種を受けた人の94%が「非常に満足」と回答
- 予防接種を受けた顧客が、薬局で予防接種を受ける主な理由として挙げたのは、アクセスのしやすさ(66.7%)、待ち時間のなさ(52.5%)、薬局スタッフへの信頼(42.6%)、営業時間の便利さ(35.7%)であった。
- 多くの場合、顧客は薬局のチームから直接、または薬局の印刷媒体を通じて予防接種の選択肢を知った(35.0%、26.4%)。
- 今後も薬局でインフルエンザ予防接種を受けたいと思いますかとの質問に対して、93.9%が肯定的な回答をした。
- また多くの人(93.8%)が、自分が受けた予防接種に「とても満足した」と答えた。
- 88.5%が、予防接種前に薬局で受けた情報はとても良かったと感じたと答えた。
- 11,571回のワクチン接種のうち、9件のワクチン副反応が発生したが、9件のいずれの場合も、緊急措置を開始する必要はなかった。
薬剤師によるワクチン接種を受けた人は、将来もこのサービスを利用したいという高い意向を示しており、その主な理由は、地域薬局が提供する便利なアクセスによるものであった。
さらに、我々のデータは、ワクチン接種プロセスに対する満足度の高さと、初回インフルエンザワクチン接種回数の増加を示しており、薬局ベースのサービスがワクチンの接種率とアクセス性の向上に果たす役割を強調している。
重篤な有害事象はまれであり、本研究の結果は、この状況におけるワクチン接種の全体的な安全性に関する知見に寄与している。
参考:
Grippeimpfungen in deutschen Apotheken – sicher und praktisch
(Deutsche Apotheker Zeitung 2025.01.21)
https://www.deutsche-apotheker-zeitung.de/news/artikel/2025/01/21/grippeimpfungen-in-deutschen-apotheken-sicher-und-praktisch
2025年04月22日 00:14 投稿