日本の医療制度には構造的な問題が依然として残ってる。
日本は人口当たりの医師数が他国に比べて少ないにもかかわらず、患者数は他国より多く、医師の過重労働につながっている。
このLetter では、これを踏まえた、女性医師数の増加を維持するための提言が示されている。
(1月3日にXに投稿したものを再構成しました)
【Glob Health Med. 2024 Dec 31】
Increase in the number of female doctors and the challenges that Japan’s medical system must face
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11680444/
日本の医学部への女子学生の入学率は全国的に増加しており、2024年には40%を超えると予想されている。
女子学生の選択の自由とキャリアパスの可能性が拡大していることは喜ばしいことだが、なぜ日本の医療において女性差別がこれほど長く続いたのかを解明することは重要だ。
女性医師数が増加するにつれて、解決しなければならない問題の一つは、地域偏在である。
今後は、一般入試における競争を緩和するより自然な方法を検討し、多様な地域出身の学生が入学しやすいよう入試制度を見直す必要があるかもしれない。
女性医師が増加するにつれて解決しなければならないもう一つの課題は、診療科の偏在である。
ワークライフバランスなどの理由による診療科ごとの医師の偏在は、各診療科の医師確保に向けた強力な対策の実施や、医療従事者全体の労働環境改善に向けた抜本的な改革が行われない限り改善されないだろう。
例えば、患者の自己負担の見直しによる不必要な医療需要の削減や、過剰な医療施設の統合など、日本の医療にはまだできることがたくさんある。
日本の医療全体で遅れているデジタル化も、省力化と効率化のために推進すべきである。
日本で歓迎される女性医師の数を増やすには、日本の医療制度を改革し、近代化する必要がある。
2025年04月22日 13:38 投稿