オランダ副作用センター・Larebは、ビタミンB6を含む栄養補助食品の使用によって引き起こされる神経損傷について、関連情報が引き続き入っているとした注意喚起を行っている(Xに2024.11.18に投稿したものを再構成しました)
【Lareb 2024.11.11】
Zenuwschade door gebruik van voedingssupplementen met vitamine B6
https://www.lareb.nl/news/zenuwschade-door-gebruik-van-voedingssupplementen-met-vitamine-b6/
Larebには、ビタミン B6を含む製品を使用した人々の神経損傷に関する 238件の報告が寄せられている。
このうち、79件は1日の投与量が 12ミリグラム以下の製品に関係していた。。
3分の1の人が、これらの製品の使用をやめたら回復したと報告されている。
発症メカニズムとしてはピリドキサールキナーゼ(PDXK)の変異による遺伝性神経障害とそれに伴うGABA神経伝達障害が最近の研究が考えられている。
一部の個人では、サプリメントを慢性的に使用すると、ピリドキシンは血漿中に蓄積する。
さらに、ビタミンB6の薬物動態には個人差があり、これまでの論文の相違は、ビタミンB6の毒性に対する個人差を説明する可能性がある。
栄養補助食品に記載されている用量は必ずしも正確ではない可能性があり、患者が何回摂取したかが不明な場合が多い。
ビタミンB6の食事摂取量に関する情報も入手できなかった。潜在的なリスクを考慮すると、ビタミンB6サプリメントについては注意が必要である。
詳細はこちら(英語)
Vitamin B6 and neuropathy-an update
(Lareb)
https://www.lareb.nl/Knowledge/FilePreview?id=51323&p=33592
この件は、豪TGAでも注意喚起が行われている
日本は注意喚起がないよな
>GPはビタミンB6の毒性を認識し、検査を検討しなければなりません
生活者は、自分の体に何を入れているのか、本当に知る必要がある
【RACGP newsGP 2024.04.10】
‘I couldn’t walk’: GP’s personal story of vitamin B6 toxicityhttps://t.co/lYXmgdoCUY— 小嶋 慎二@community pharmacist (@kojima_aponet) April 12, 2024
ちなみに日本のOTCの配合上限は100mg/日なので、100mg/日を含む商品があります。
医療用は添付文書「その他の副作用」項で 大量・長期投与:手足のしびれ、知覚異常等 観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止すること。 の記載がありますが、OTCにはそういった記載はありません
関連情報:TOPICS
2018.10.14 ビタミンB6の漫然使用は大丈夫?~オランダでの摂取制限(メモ)(リンク切れ)
2008.08.05 ビタミンB6の摂りすぎは体に有害かもしれない(豪州)(リンク切れ)
2025年04月26日 15:36 投稿