9成分10件の公知申請が妥当(未承認薬検討会議)

 6日、第5回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議が開催され、適応外薬11成分12件の適応拡大に関する公知申請の該当性報告書が示され、うち9成分10件について報告書をとりまとめています。

第5回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(2010年10月6日開催)
 資料 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ti7f.html

成分名 商品名 10月6日の検討会で公知申請が妥当と判断された適応 要望の用法 公知申請への該当性に係る検討会議報告書(案)
3‐ヨードベンジルグアニジン(123I)注射液 ミオMIBG-I123 注射液 褐色細胞腫瘍の診断   PDF:497KB
バルプロ酸ナトリウム デパケン錠
デパケンR錠
デパケン細粒
片頭痛の予防 500~1,000mg/日1日1回(デパケンR)1回250mg、1日2回投与から開始し、1,000mg/日まで増量する (デパケン) PDF:427KB
ビソプロロールフマル酸塩 メインテート錠2.5
メインテート錠5
慢性心不全 忍容性を確認しながら段階的に増量する。・1.25mg 1日1 回1週間
・2.5mg 1日1回さらに1週間
・3.75mg 1日1回さらに1週間
・5mg 1日1回さらに4週間
・7.5mg 1日1回さらに4週間
・維持投与として最高推奨用量は10mg 1日1回
PDF:425KB
べラパミル塩酸塩 ワソラン静注5mg
ワソラン錠40mg
上室性の頻脈性不整脈に対する小児適応   PDF:417KB
乾燥抗D(Rho)人免疫グロブリン 抗D人免疫グロブリン筋注用1000 倍「ベネシス」抗Dグロブリン筋注用1000 倍「ニチヤク」 D(Rho)陰性の妊娠中感作抑制(D(Rho)陰性の妊婦及び女性に対し、以下の場合に投与する ことにより、母体血液中での抗D(Rho)抗体の産生を抑制し、 血液型不適合の成立を抑制する)   PDF:433KB
アザチオプリン イムラン錠50mg
アザニン錠50mg
ステロイド治療抵抗性全身性エリテマトーデス 開始用量:1~3mg/kg/日維持用量:1~3mg/kg/日より少なくてよい治療への反応性が確認されたならば、用量を治療効果の維持に 必要な維持用量まで減量する。 3~6ヵ月間治療を行っても改善がみられない場合は本剤の使 用中止を検討する。 PDF:632KB
顕微鏡的多発血管炎およびウェゲナー肉芽腫症
エプタコグアルファ(活性型)(遺伝子組み換え) 注射用ノボセブン
ノボセブンHI 静注用
血小板輸血不応のグランツマン血小板無力症   PDF:462KB
レボカルニチン塩化物 エルカルチン錠100mg/300mg カルニチン欠乏症 内服:1日30-60mg/kg 3回に分服,150mg/kg まで増量可能。注射:50mg/kg/回を3-4時間ごとに投与。(乳幼児のための液剤、並びに、急性期の患者及び経口摂取ができない 患者に対して静注用製剤の開発) PDF:707KB
ビンブラスチン硫酸塩 エクザール注射用1 mg ランゲルハンス細胞組織球症   PDF:351KB
エタンブトール塩酸塩 エサンブトール錠
エブトール錠
非結核性抗酸菌症など
(検討継続)
  PDF:899KB
リファンピシン リファジンカプセル150mg
リマクタンカプセル150mg
非結核性抗酸菌および非結核性抗酸菌症
(検討継続)
  PDF:1,336KB

 上記のうち、エタンブトール硫酸塩とリファンピシンを除く9成分10件については公知申請が妥当との見解がまとまり、今月末に予定されている薬事・食品衛生審議会医薬品部会の事前評価を通過すれば、薬事承認を待たずに保険適用ととなります。

 薬事日報によれば、今回の審議で公知報告書の取りまとめを見送った、エタンブトール塩酸塩とリファンピシンを含む17件(資料5-1 PDF:625KB)について、今後追加試験や公知申請の該当性を、引き続き領域別専門作業班で検討し、11月の次回会合で一定の結論を出す予定だそうです。

 一方、これ以外にも医療上の必要性に関する専門作業班(WG)で詳細に検討が行われている品目があります。(資料6-1 PDF:469KB)

関連情報:TOPICS 2010.08.24 公知申請・適応外薬の保険適応が前倒しで実施へ(Update)

参考:
【未承認薬検討会議】公知申請の9成分10件、事前評価後に保険適用へ
(薬事日報 HEADLINE NEWS 10月7日)
http://www.yakuji.co.jp/entry20790.html


2010年10月08日 09:46 投稿

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