たばこパッケージの健康警告デザインコンテスト

 2005年2月に発行された、たばこ規制枠組み条約によると、たばこのパッケージに記載される「警告表示」は、「たばこ包装の前面と裏面の50%以上を占めるべきであり、主たる表示面の30%を下回るものであってはならない」ということになっています。

 既にカナダ、オーストラリア、ブラジル、タイ、シンガポールなどではこのスペースを利用して、図柄や絵、写真などを用いるなどして、喫煙者へのリスク周知と禁煙の動機付けが行われており、EUでは英国が2009年秋までの導入をこのほど発表、さらに、たばこ大国の中国でも2010年10月までに、中国産のたばこの箱全てに喫煙の有害性を警告する、ただれた肺、頭蓋骨、黒くなった歯などの写真がプリントされる」と伝えられています。

 一方日本はどうかというと、皆さんもご存知のようにパッケージの両面の各3分の1の面積に、注意文言が黒字で書かれている程度であまりインパクトはありません。

 こういった現状から、NPO法人 日本禁煙学会(http://www.nosmoke55.jp/index.html)では、少なくとも半分の面積にビジュアルな健康警告表示を義務付けるよう、政府に働きかけを行っていますが、この春その働きかけを一歩進めるために、このスペースに使う効果的なデザインのコンテスト「たばこパッケージの健康警告デザインコンテスト」が企画されました。コンテストはすでに審査が終了し、このほど当選作品が同学会ウェブサイトに掲載しています。

「タバコパッケージの健康警告デザイン」コンテスト(日本禁煙学会ウェブサイト)
     http://www.nosmoke55.jp/contest2007.html

2007年「タバコパッケージの健康警告デザイン」コンテスト受賞作品展覧会場
    (日本禁煙学会 9月7日)
     http://www.nosmoke55.jp/contest/2007/2007gallery.html

 風刺のきいた作品もあり、悪くはないのですが、やはりEUなどのようにもっとストレートにたばこによる害が示された写真などの方がよいと思うのですが。

資料:Consultation on the Introduction of Picture Warnings on Tobacco Packs
      (英国保健省2006.5.27)
     http://www.dh.gov.uk/assetRoot/04/13/54/96/04135496.pdf[PDF:567KB]
      (EUの42種類の絵柄が掲載されています)   

関連情報:TOPICS 2006.05.29 たばこのパッケージに視覚に訴える警告は必要

参考:Smokers to face picture warnings(BBC NEWS 2007.8.29)
      http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/6967160.stm
    UK to lead the way with picture warnings on tobacco packets
      (英国保健省プレスリリース2007.8.29)
Picture warnings on tobacco products: images published for consultation(英国保健省2007.8.29)
    朝日新聞(9月11日)
     http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200709110296.html


2007年09月13日 23:30 投稿

Comments are closed.