27日、中医協の総会が開かれ、薬価既収載の配合剤等の処方日数制限の見直しについて、厚労省より提案が示されています。
第181回中央社会保険医療協議会総会(2010年10月27日開催)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000uygm.html
新医薬品の処方日数制限について
資料(総-4-1)(PDF:83KB)
資料(総-4-2)(PDF:22KB)
現在、新医薬品については、薬価基準収載の翌月の初日から1年間は、原則、1回14日分を限度として投与する(薬価収載されている医薬品のうち,品目数として約0.5%)というルール(14日ルール)となっていますが、中医協での議論のなかで、「実質的に十分な臨床使用経験があると考えられる場合(同様の効能・効果、用法・用量の既収載品の組合せと考えられる新医療用配合剤)などは、新医薬品であっても当該制限の適用は不合理」だとして、個別に対応するべきとの指摘がされていました。
そこで、中医協では
- 同様の効能・効果、用法・用量の既収載品の組合せと考えられる新医療用配合剤など、有効成分にかかる効能・効果、用法・用量について、実質的に、既収載品によって1年以上の臨床使用経験があると認められる場合
- 疾患の特性や、含有量が14日分を超える製剤のみが存在しているといった製剤上の特性から、1回の投薬期間が14日を超えることに合理性があり、かつ、投与初期から14日を超える投薬における安全性が確認されている新医薬品である場合
については、14日ルールを撤廃するべきではないかという案が示され、了承されたそうです
11月末に行われる中医協の総会で、上記条件に合致する品目名(おそらくユニシア配合錠などの降圧剤)が示され、了承されれば実施されるようです。(今後後薬価収載される配合剤についても、条件に合致すれば適用。メトホルミン製剤のメトグルコ錠250mgの取り扱いは不明。高用量で使用する経験はまだないので無理かも。)
これで配合剤シフトとなるのでしょうか?(確かに薬価が安いものもあります)
参考:
中医協 配合剤の14日間処方制限を緩和
(日刊薬業WEB フリーサイト 10月27日)
http://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226554595039.html?pageKind=outline
CBニュース10月27日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/30488.html
m3.com 医療維新10月27日(要会員登録)
http://www.m3.com/iryoIshin/article/127540/
10月28日 9:35更新
2010年10月27日 22:50 投稿
11月26日の中医協総会で、高血圧症治療用配合剤6品目の14日までの処方制限を12月10日から解除することが了承されました。
医療介護CBニュース11月26日
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31085.html
処方日数制限が解除されるのは、いずれもARBとCa拮抗薬との合剤の「エックスフォージ配合錠(ディオバン+アムロジピン)」「レザルタス配合錠LD、HD(オルメテック+カルブロック)」「ユニシア配合錠LD、HDD(ブロプレス+アムロジピン)」「ミカムロ配合錠AP(ミカルディス+アムロジピン)」です。
第183回中医協総会(2010年11月26日開催)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000wzt3.html
資料総6-1
新医薬品の処方日数制限の取扱いについて(案)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000wzt3-att/2r9852000000wzyl.pdf
資料総6-2
現在14日処方日数制限がある新医療用配合剤のうち、12月の新薬の薬価収載時から制限を外すもの
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000wzt3-att/2r9852000000wzys.pdf
一方、同日開催された薬食審医薬品第一部会でアクトスとグリメピリドの合剤の「ソニアス配合錠LD、HD」の承認が了承されています。
医療介護Bニュース11月26日
https://www.cabrain.net/news/article/newsId/31087.html
薬事分科会の承認を経て、来春にも薬価収載されれば、このソニアス配合錠も即長期処方可の扱いとなると思われます。