11月18日は、一昨年から始まった“European Antibiotic Awareness Day”(TOPICS 2008.11.08 2009.11.19)ですが、今年はその輪が広がっています。
今年は、カナダも11月18日を新たに“Antibiotic Awareness Day”としてキャンペーンを開始した他、米国も同じく一昨年から行われている“Get Smart About Antibiotic Week”というキャンペーンをこの日に含めることで、抗生剤の適正使用の呼びかけをコラボレーションで世界に広げようとしています。
European Antibiotic Awareness Day
(European Centre for Disease Prevention and Control)
http://antibiotic.ecdc.europa.eu/
Antibiotic Awareness Day(カナダ)
http://antibioticawareness.ca/
Get Smart Week 2010
http://www.cdc.gov/getsmart/healthcare/getSmartWeek2010.html
Get Smart About Antibiotic Week(→米国薬剤師会とのコラボ・ポスター)
http://www.cdc.gov/GetSmart/campaign-materials/week/
最近になって知ったのですが、米国ではCDCのサイトに“Get Smart”というページがあり、抗生剤の適正使用の呼びかけは通年で行われています。(啓発資材・資料が充実しています)
Get Smart: Know When Antibiotics Work
http://www.cdc.gov/getsmart/
FDAでも国民に対して適正使用を呼びかけるページがあります。
Combating Antibiotic Resistance(Consumer Updates 2008.5.1)
http://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm092810.htm
上記には、“Do not save antibiotics” などの呼びかけがありますが、振り返るに日本では、「抗生剤を残しておいて具合が悪くなったときにそれを使う」(医師も事前に処方するケースも)ということがまだまだあるようで、日本でも耐性菌の発生対策として、国がきちんと啓発する必要があると思いますね。(だったら、とっくに“Antibiotic Awareness Day”に参加しているか)
関連ブログ:
11/15-21 抗菌薬適正使用キャンペーン
(感染症診療の原則 2010.11.1)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/9f7ea822f24d913687b7de1e435767c0
関連情報:TOPICS
2009.11.19 European Antibiotic Awareness Day 2009
2008.11.08 European Antibiotic Awareness Day
参考:
ANTIBIOTIC AWARENESS DAY IN CANADA
(NCCID News Release? 2010.10.17)
http://www.newswire.ca/en/releases/archive/November2010/17/c4825.html
FDA Urges Consumers to be ‘Smart’ about Antibiotic Use
(FDA 2010.10.15)
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm233825.htm
2010年11月18日 15:54 投稿
耐性菌報道など、本質からずれた記事は目立ちますが、地道に取り組まねばならない抗菌薬適正使用のこのような取り組みはニュースにならず残念です。
また、日本の専門団体による啓発、医療機関内での強化期間の設置なども行っていく必要があると考えております。