電子処方せんシステムの実証実験が始まる(香川)

 香川県では、県内の病院と調剤薬局をネットワークで結び、処方の内容や患者情報を共有化する「電子処方せんシステム」の構築が検討されています。前々から気になっていたのですが、29日実証実験が始まったそうです。

 この取組は、香川県内の医療系学部を有する国公私の3大学(香川大と徳島文理大、徳島県立保健医療大)が中心となって、地域に密着したチーム医療を実践できる高度な医療人を養成するという目的で行われている、文部科学省の「戦略的大学連携支援事業」の一つとして行われているもので、電子処方箋のページからは、実証実験の概要の紹介ビデオやデモページへのリンクが張られています。

高度な医療人養成のための地域連携型総合医療教育研究コンソーシアム
 http://bunri-u.mitla.co.jp/renkei/

電子処方箋
 http://bunri-u.mitla.co.jp/renkei/syohousen/index.html

 紹介ページなどによれば、電子処方せんシステムへの参加を希望した患者さんは端末からまず希望の薬局を選択してもらいます。次に患者さんは選択した薬局に行き、処方せん(紙)を提出します。薬局 では医療情報共有化システム内で患者さんの医療情報(病名や臨床検査値など)を参照することができる他、薬局側からも疑義照会内容、変更した後発医薬品名、副作用発現状況、アレルギー歴などをこのシステムを用いて医師へ電子データとして返すことも可能になっています。

 毎日新聞によれば、実証実験は来年3月末までで、香川大医学部付属病院と県内30カ所の薬局がネットワークで結ばれるそうです。

 近い将来、ITを利活用したシステムとして採用される可能性もありますが、患者情報の保護と連携することのネットワークを行うことのメリットを患者さんにどう理解してもらうかが鍵となるでしょう。

 資料:文部科学省大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム 活動報告2010.11

関連情報:TOPICS 2010.05.11 2013年にもおくすり手帳は電子化される?

参考:毎日新聞・香川版12月1日
    http://mainichi.jp/area/kagawa/news/20101130ddlk37040655000c.html


2010年12月01日 16:16 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    毎日新聞の香川版で取組状況が紹介されています。

    広がる遠隔医療:香川の挑戦/3 連携、医師← →薬剤師 /香川
    (毎日新聞香川版 2011年10月5日)
    http://mainichi.jp/area/kagawa/news/20111005ddlk37040666000c.html