日本でも最近承認された、トピラマート(Topamax、日本名:トピナ)についての催奇形性についての論文がNEUROLOGY 誌に発表されています。
Topiramate in pregnancy
- Preliminary experience from the UK Epilepsy and Pregnancy Register
(NEUROLOGY 2008;71:272-276)
http://www.neurology.org/cgi/content/abstract/71/4/272
抗てんかん薬については、先天性奇形のリスクが比較的高いことがよく知られていますが、トピラマートについてのリスクにつてはまだあまりわかっていませんでした。この研究では、トピラマートを服用中の妊婦203人(うち178例が出産)を追跡調査し、併用薬(抗てんかん薬)の数と、先天性奇形の発生率の関係などを調べています。
それによれば、31例で何らかの異常が認められ、さらにトピラマート単独療法を受けていた妊婦で70例中3例、トピラマートに加え他剤との併用療法を受けていた妊婦116例中13例に、何らかの先天性奇形が認められたそうです。
研究者らは、サンプル数が少ないので、さらなる研究が必要としながらも、他の抗てんかん薬同様に先天性奇形の発症リスクは低くなく、とりわけ併用療法多行うことで、発症リスクが高まるのではないかとしています。
さらに研究者らは、トピラマートは女性に多い偏頭痛の予防薬(日本では未承認)としても使われていることから、偏頭痛でトピラマートを使用する場合は、妊娠しているかどうかのモニターを行う必要があるとしています。
関連情報:トピナ錠添付文書(医薬品医療機器情報提供HP)
参考:Epilepsy Drug May Increase Risk of Birth Defects
(Medpage TODAY 2008.7.21)
http://www.medpagetoday.com/OBGYN/Pregnancy/tb/10198
Topamax May Raise Risk of Birth Defects(WEBMD 2008.7.21)
http://www.webmd.com/epilepsy/news/20080721/
topamax-may-raise-risk-of-birth-defects
2008年07月22日 12:50 投稿