19日、厚労省の薬事・食品衛生審議会医薬品再評価部会が開催され、武田の消炎酵素剤「ダーゼン」(成分名:セラペプターゼ)について市販後の臨床試験の結果が報告されています。
今回、「再評価部会」があるということを初めて知りましたが、開催もしばらくぶりだったようです。
部会の資料が掲載されるかどうかはわかりませんが、各紙によれば同社は市販後に行った3つの臨床試験の結果を報告したのですが、有効性について、プラセボとの有意差が認められず、主要評価項目が達成されなかったことから、承認内容を見直すかどうかなどの審議が行われたそうです。
19日の部会では、結論は出ず継続審議となったようですが、同効薬の塩化リゾチーム、セミアルカリプロティナーゼ、プロナーゼ、ブロメライン、ブロメラインと結晶トリプシンの配合剤の承認内容の見直しも遡上にのぼりそうです。
これらの成分はOTC医薬品にも多く含まれることから影響は大きく、承認取り消し承認の見直しも視野に入れて各社は対応が必要かもしれません。
参考:
薬事日報1月20日
http://www.yakuji.co.jp/entry21696.html
医療介護CBニュース1月19日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/31977.html
47NEWS1月19日(共同通信配信)
http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011011901000858.html
読売新聞1月20日
2011年01月20日 09:50 投稿
議事録が6月13日に公表されています。
2011年1月19日 薬事・食品衛生審議会 医薬品再評価部会議事録
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ekrg.html
この時点では継続審議ということでしたが、議論では否定的な意見が多く、有用性なし、100億円市場を考えると再評価のための試験も意味がないなどの厳しい意見も示されていました。
しかし、実際に承認取り消しとなると確固たるデータがないと難しいということで、この日は継続審議となったようです。
議事録の後ろの方にも記されていますが、「類薬、塩化リゾチーム、セミアルカリプロティナーゼ、プロナーゼ、ブロメライン、ブロメライン・結晶トリプシン配合剤についても、次回検討とする」となっています。
この日の議事録では、次回が震災の3月11日の午前中だったので審議されたのかなあ? 6月29日にこの審議会が開催されるとの発表がされたので、もしかすると審議の対象となっているのかもしれません。
29日、食品衛生審議会の医薬品再評価部会が行われ、塩化リゾチーム、セミアルカリプロティナーゼ、プロナーゼ、ブロメライン、ブロメライン・結晶トリプシン配合剤についての検討が行われたようです。(非公開、議事録は公開は3か月以上かかる)
医療介護CBニュース6月29日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/34849.html
議事録(9月8日掲載)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001nly9.html
このうち、塩化リゾチームとプロメラインについては、メーカーが有効性を証明するための臨床試験実施をする方向になっていますが、セミアルカリプロティナーゼ、プロメライン、ブロメライン・結晶トリプシン配合剤については、承認整理の手続が行われるとのことです。
(6月30日投稿 9月9日リンク追加)