足利市のホームページから関連ページが削除(TOPICS 2010.12.21 コメント)され、何かがあると思っていましたが、何と最高入札者が辞退したそうです。
26日付で、市会議員に市政策推進部企画政策課から文書が発出されています。
平成23 年1 月26日
市議会議員各位
政策推進部企画政策課
保険薬局開設者の一部変更について
薬局施設の1号区画の使用予定者である「株式会社かみや薬局」より、区画の使用に係る辞退届が提出されましたことから、過日の公募結果に基づき、次点繰り上げにより使用予定者を選定する事務手続きを進めてまいりました。
その結果、1号区画の次点者である「株式会社エムケイ東日本販売」 を1 号区画の使用予定者に選定するとともに、当初、「株式会社エムケイ東日本販売」が使用予定者に選定されていた2号区画については、2号区画の次点者である「株式会社太田中央薬局」を使用予定者に選定いたしましたので、下記のとおりご報告いたします。
記
区画番号 | 使用予定者 | 月額使用料 |
1号区画 | 仙台市青葉区一番町三丁目6番4号 株式会社エムケイ東日本販売 |
3,360,000円 |
2号区画 | 太田市八幡町30番9号 株式会社太田中央薬局 |
2,806,650円 |
月額3,675,000 円の賃料を提示していたかみや薬局さんが辞退したわけですが、「使用予定者となった者は、辞退することはできない」となっていたはず。市は簡単に了承したのでしょうか? また、何らかのペナルティも課せられたのでしょうか?
保険薬局開設者公募要項-p6(足利市ウェブサイト)
http://www.city.ashikaga.tochigi.jp/uploaded/attachment/7499.pdf
かみや薬局さんが辞退された理由は定かではありませんが、日薬での立場を考えればいかなる理由があろうとも、今回入札に参加しただけでなく、さらに辞退という事態になったことは極めて問題です。ありえないとは思いますが、入札価格を釣り上げるために参加したのではないかと憶測されてもしかたないでしょう。
また、マツキヨさんは1号区画に繰り上げとなったわけですが、月額使用料はその時の提示価格となったらしく、294万円から336万円と42万円も余計に払うことになりました。しかし、現在の処方せん応需状況を考えれば、1号区画に移る意味はあまりないと思います。(現店舗の患者さんにそのまま利用してもらえる)(次点以下の入札価格が公表されないのもそもそもおかしいし、辞退の場合繰り上げとなるとも明示されていない)
市は今後正式に情報を開示すると思いますが、こういった情報を隠し、ホームページから関連情報を一方的に削除したことも大いに問題があります。
おそらく今後議会から、厳しい追及があると思いますが、行政という強い立場を利用し、4業者に競争させてひと儲けしようとした今回の足利市のやリ方は、大きな矛盾を抱えていたといえるでしょう。
関連情報:TOPICS
2010.12.21 究極の門前薬局、最高使用料は月額367万5千円
2010.10.15 足利市、保険薬局開設者の公募を開始
2009.06.01 患者さんの利便性のために、行政が調剤薬局を誘致することは必要か?
2009.08.07 足利市の「究極の門前薬局」構想は実現するか
2009.11.26 究極の門前薬局、誘致は4薬局(足利市)
2010.01.20 「究極の門前薬局」、整備に向け大きく前進
2010.03.25 「究極の門前薬局」の整備が決定(足利市)
2010.09.02 足利市市民薬局条例案が提出
2010.09.21 市民薬局条例、足利市薬局施設条例に修正し可決
2010.10.26 そこまでして究極の門前薬局の公募に参加したいのですか?
2011年01月26日 17:05 投稿
部外者なので、詳しいことはわかりませんが、適正な医薬分業がなされるようがんばって下さいね。
足利市が正式なアナウンスを出しています。
保険薬局開設者の変更について
(足利市2011年1月28日)
http://www.city.ashikaga.tochigi.jp/page/hoken-henkou.html
「使用予定者となった者は、辞退することはできない」となっていたのですから、辞退の理由と辞退を認めた理由、繰り上げとした理由についてはきちんと明らかにされるべきではないのでしょうか。市民に対して、この説明だけでよいとはとても思えません。
なお、28日の下野新聞によれば、18日に辞退の打診があり、21日に「当社の都合」を理由に辞退届が提出され受理されたそうです。(RISFAXも記事が出ているようです)
さらに下野新聞の取材に対しては、「地域に貢献したいとの思いから入札したが、会社の事情でやむを得なく辞退した」と答えたそうです。
別の取材では以前、「地元の薬局が地元のためにやりたい」とも話していたようですが、残念でなりませんね。
両毛医薬品さんってスズケンでしょ?地元枠って納得いきませんね。最初の区画から高額の賃料を出したのも釣り上がった原因だと思います。小さくてもがんばっている薬局さんが足利にはたくさんあるのに残念です。本当の意味での地元に根付いた薬局が地元枠で出るべきです。地元薬局がんばれ‼
2月22日の下野新聞によれば、21日非公開で行われた市議会の全員協議会でこの問題がとりあげられたそうです。
記事によれば、複数の議員から辞退を受け入れた市の姿勢や手続き、また公平公正・透明性の観点から疑問を指摘する声が出され、「辞退が想定できなかったのは落ち度」と市の執行部は陳謝した一方、「新たな挑戦にはリスクがある」といった擁護する意見も出されたそうです。
なお、この全員協議会に出席した栗原おさむ議員のブログによれば、ペナルティは課せられないようです。
全員協議会(栗原おさむのジオログ 2011年2月22日)
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/ok_kurichan/view/20110222/1298368626
お金が入りさえすればよいというのではなく、不明な点を明らかにする必要があると思います。
3月に行われる定例の市議会で、市議には改めて質して欲しいですね。