ネットで大量購入の報道(TOPICS12月17日)を受けて、NPO法人日本オンラインドラッグ協会(JODA)は17日、ドラッグストアでも一人の客に一度に複数個の薬を販売している事例があるとした調査結果を発表し、一般用医薬品の不適切販売事例等の調査を求める要望書を厚生労働省に提出しました。
一般用医薬品の不適切販売事例等の調査を求める要望
(日本オンラインドラッグ協会2008年12月18日)
http://www.online-drug.jp/img/20081218shiryo.pdf
日本オンラインドラッグ協会活動報告2008年
http://www.online-drug.jp/2008/
要は、「店舗販売でも不適切な販売が行われているのだから、ネット販売だけが問題があるわけではない」ということを訴えたいのでしょうが、ここまでくるとはっきりいってみにくいとしか言いようがありません。
結局は行政がいくら適正販売の指導をした程度では、だめということなのでしょう。また、薬局・薬店のモラルに訴えても、やはり限界があるということもはっきりしたといえます。
繰り返しになりますが、厚労省(正確に言えばOTCの販売や使用の実態を知らない検討会)が行ったリスク分類は、OTCがこういった本来の目的外に使われる可能性があることを考慮していません。また、ネット上にはこういった使用を誘う情報があふれています。指定第二類に分類されているブロムワレリル尿素ですらこういう状況なのですから、咳止め薬などもおそらく同じでしょう。
ネット販売推進派・反対派双方が、相手にも問題があると責任をなすりつけあうのであれば、依存性・習慣性・悪用・濫用が行われる可能性があるもの(エフェドリン類、コデイン類、デキストロメトルファンを含むものは全て、そして、アセトアミノフェンやプソイドエフェドリン、いっそのこと下剤も加えてもいいかもしれませんね。)は、第一類にリスク分類を変更する、もしくは指定第二類の販売方法をさらに厳しくする、もしネット販売規制が緩和されても、これらは販売禁止の対象とするなどの対応を行うしかないでしょう。
関連情報:TOPICS 2008.12.17 起こるべきして起きていたOTCネット販売による健康被害
2008年12月18日 21:27 投稿