全国に先駆けて、後発医薬品の情報を国民健康保険加入者に通知する事業(ジェネリック薬差額通知)を行うなど、医療費適正化の取り組みを行っている広島県呉市ですが、14日開催された平成22年度全国高齢者医療・国民健康保険主管課(部)長及び後期高齢者医療広域連合事務局長会議で、取組の成果が明らかになっています。
平成22年度全国高齢者医療・国民健康保険主管課(部)長及び後期高齢者医療広域連合事務局長会議資料(2011年2月14日開催)
WAMNET資料 保険者等に対する助言について(2月15日掲載)
資料によれば、さまざまな取り組みで次のような成果があったそうです。
- 後発医薬品の使用促進
後発医薬品に切り替えることによって一定以よの医療費負担軽減効果がある者に、削減額等を通知するサーピスを実施。
平成20年7月から22年3月までの対象者の6 割超が後発医薬品へ切り替えた。 - 重複受診・頒回受診対策
複数の医療機関に同一の傷病名で受診している者や頻繁に医療機関で受診している者を確認し、訪問指導を実施。
※平成21年度における訪問前後1ヶ月の比較
(重複受診) 件数:23件 診療費削減額:432,229 円 最大89,220 円/人 診療費減
(頻回受診) 受診数減:80人 診療費削誠1,906,642 円 最大受診回数30日/月→15日/月、80,550 円/人 診療費減 - 調剤点検
別々の医療機関で同一成分の薬剤を重複して服用している人、相互作用の発生の恐れがある人の抽出を実施?。
※ 2.7% が重複服薬、6.4%に相互作用。(併用禁忌0.3% 、併用回避6.1%)
一番最後の、相互作用ですが、「併用回避」はどこまで対象としたのでしょうね。
社保加入の患者さんからは、最近「ジェネリック薬差額通知」をもらったとの声をよく聞きますが、国保でもいよいよ全国的に実施されるようです。
【ジェネリック薬差額通知】地域保険で11年度全国実施
(薬事日報 HEADLINE NEWS 2月15日)
http://www.yakuji.co.jp/entry21975.html
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2011年02月16日 12:35 投稿