新潟県中越地震の医療支援体制を検証し、留意点や必要な対策をまとめたマニュアルを、このほど厚労省の研究班がまとめました。
このマニュアルは、今後起こり得る同様の災害に備えて、保健・医療・福祉に関連する諸機関がどのような役割を果たし、そしてこれらの機関が効率的かつ効果的に連携を図りながら体制を構築し、医療活動を行っていくための指針になっていて、研究班では、同様の災害が起こった場合に派遣される医療支援班等が、限りある人材と資源を利用して、現地のニーズに即した効率的かつ効果的な医療支援活動を構築するために、本マニュアルが役立って欲しいとしています。
このマニュアルでは特に、災害発生直後の急性期(48時間以内)や復興が始まるまでの亜急性期(約1カ月後)における、医療関係者などが取るべき行動を具体的に詳しく明記しています。
薬剤師についてもP61〜P73に、出発前、現地での活動準備、救護活動、撤退・引継ぎなど、時期ごとの対応マニュアルとチェックリストの他、災害用処方せんの見本や、災害時携行用医薬品リスト(内用・外用・注射)、災害時携行用薬剤関連資材リスト(調剤用物品・事務用品・書籍)、災害医療救護活動(亜急性期)において需要が予想される医薬品リストが記されています。OTCについての活用が記されていないのは残念ですが。
このマニュアルは国立国際医療センターHP(http://www.ncgm.go.jp/)に掲載されています(全121ページ 1.77MB)
自然災害発生時における医療支援活動マニュアル
http://www.ncgm.go.jp/shizen/shizen_manual20051021.pdf
参考:日本経済新聞10月23日
共同通信10月24日
2011.03.19 リンク再設定
2005年10月24日 23:00 投稿