第3回医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会

 31日、「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」の第2回会合が開催されました。

 資料も2日に掲載されています。

第3回医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会資料(2009年3月31日開催)
  厚労省資料(4月14日掲載) WAMNET資料(4月2日掲載)

 検討会では三木谷、後藤、綾部、児玉、小田、足高の6委員が提出資料を基に意見を述べています。下記WEBニュースが検討会の様子を伝えています。

3回目にして「誰のための議論か決めよう」 – 医薬品のネット販売規制検討会
  (マイコミジャーナル3月31日)
  http://journal.mycom.co.jp/news/2009/03/31/076/

【医薬品新販売制度検討会】論点提示も議論は平行線‐消費者のヒアリング実施へ
    (薬事日報HEADLINE NEWS 4月2日)
  http://www.yakuji.co.jp/entry9612.html

医薬品ネット販売規制の検討会、論点整理に終始し議論は次回以降
   (Internet Watch 4月1日)
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/04/01/22986.html

産経新聞3月31日
  http://sankei.jp.msn.com/life/body/090331/bdy0903312137002-n1.htm

医療介護CBニュース3月31日(一定期間を過ぎるとログインが必要)
  http://www.cabrain.net/news/article/newsId/21343.html

健康美容EXPOニュース3月31日
  http://news.e-expo.net/news/2009/03/post-869.html

 楽天の三木谷委員は、楽天に寄せられた消費者の声(手紙)を紹介した他、配置販売の現状の問題点や取り寄せでは対応できない医薬品もあるなどとして、日薬などが示した代替策では解決できないと指摘しています。

 三木谷氏は、「自分に合った特定の医薬品を探し出して健康維持をしている消費者が多数いる。現状の医薬品の流通実態を踏まえると、取り寄せで対応できるとは考えられない。」と指摘していますが、これはある種の医薬品(あまりにも多いので例示はしません)については、特定の小売店にしか商品を扱わせない、卸を通さないで直接小売店に納入する、または消費者への直接販売を重視するなど、適正な製造と価格のコントロールができるという製造メーカー・小売店の都合によるものであって、「実店舗での対面購入が困難=通販が不可欠」と結論づけるのはどうかと思います。(結局は消費者に名を借りた既得権の確保?)

 また消費者からの声を見ると、遠隔地や離島などの方々への対策(医薬品供給のあり方)を考えさせられる一方、自己判断でOTCを使っても大丈夫なのだろうかというケースも散見されます。消費者への「くすりとの関わり方」について啓発活動の不足を痛感させられます。

 一方日本チェーンドラッグ協会の小田委員などからは検討会そのものの意義を疑問視する意見が示されるなど、今回は再び規制賛成派と反対派の議論がかみ合わず、論点整理するまでには至らなかったようです。

 ただ、ネット販売禁止で医薬品の入手が困難となってしまう人の声を聞く必要があるということでは一致したようで、次回は消費者からのヒアリングが行われるようです。

関連情報:
  2009.03.13 第2回医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会
  2009.02.24 医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会が開催

4月1日 13:30 2日14:10 更新 14日リンク追加


2009年03月31日 23:17 投稿

コメントが2つあります

  1. アポネット 小嶋

    第2回検討会に続き、日本オンラインドラッグ協会が、当日の検討会の様子について、議事録速報としてアップしています。

    「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」第三回傍聴メモ
     (日本オンラインドラッグ協会)
     http://comments.online-drug.jp/archives/568761.html 

    正式な議事録ではありませんが、通信販売規制反対派は「自分たちは消費者のニーズに」応えている、規制支持派は「通信販売がなくても医薬品の供給は可能」との平行線だったようです。

    読んでいると、消費者の名を借りて、結局はいかにして自分たちの既得権や利益、企業活動を守るかの話ばかりで、何のための検討会なのか疑問を感じてきました。

  2. アポネット 小嶋

    16日のRISFAX Headlineは、厚労省は近く、漢方薬、伝統薬の電話販売は容認する内容の局長通知を通達すると伝えています。

    電話相談なら対面販売と同程度の情報提供が確保できるいうことでしょうが、もしこの通りであれば、ヤフーや楽天などから、なぜネットでの情報提供ではだめなのかという反発の声が出てくるでしょう。

    本日午後に行われる第4回検討会でもこの方針が示されるのでしょうか?