モンテルカストと精神神経系有害事象(カナダ)

 Health Canada は7日公表の“Canadian Adverse Reaction Newsletter”で、モンテルカスト(シングレア・キプレス)に関する精神神経系の有害事象を公表しています。

Canadian Adverse Reaction Newsletter
 (Volume 19 – Issue 3 – July 2009)
 http://www.hc-sc.gc.ca/dhp-mps/medeff/bulletin/carn-bcei_v19n3-eng.php

 Newsletterによれば、Health Canadaには、モンテルカストが発売された1997年から2009年1月までの間に、モンテルカスト使用との関連が疑われる42の精神神経系の有害事象の報告があり、うち自殺企図(Suicide attempt)2例、自殺・自傷の考え(Suicidal or self-injury ideation)11例、その他が29例(うち14例は入院などが必要な重篤例)だったとしています。

 42例のうち27例では、服用を中止するか量を減らすことにより症状が軽快しましたが、5例では再投与で症状が再燃したそうです。

 また年齢は、26例が18歳未満だったそうです。

 ちなみにカナダでは、2007年9月と2008年7月に、モンテルカスト製剤の製品情報が改められ、消費者向け情報書(consumer information)でも、「自殺の考えと行動が起こるならば、モンテカルストの服用は中止し、す医者または薬剤師がすぐに連絡をとられるべきである。」という注意喚起が既に行われています。

SINGULAIR(Product Information)
 http://webprod.hc-sc.gc.ca/dpd-bdpp/info.do?lang=eng&code=72310

関連情報:TOPICS
   2009.06.13 ロイコトリエン受容体拮抗薬と精神神経系症状(米FDA)

参考:
Asthma drugs, suicide linked Side-effects of Singulair include depression, hostility(Canada.com 2009.7.8)

http://www.canada.com/Asthma+drugs+suicide+linked/1770527/story.html


2009年07月09日 01:35 投稿

Comments are closed.