29日、第3回内服薬処方せんの記載方法の在り方に関する検討会が開催され、資料(スライド)がいち早く掲載されています。
第3回内服薬処方せんの記載方法の在り方に関する検討会(2009年7月29日開催)
資料:http://www.mhlw.go.jp/za/0729/d02/d02.html
議事録:http://www.mhlw.go.jp/za/0831/c05/c05.txt
29日は,病院内の情報システムに精通する3人の委員からのヒアリングが行われ,注射薬・頓服薬などは既に1回量記載であり,リスクマネジメントの観点(まぎわらしい用法用語の排除も可能)から,将来的には国際基準である「1回量記載」に統一すべきであるという意見が示されています。
ただ,各委員からは1回量記載への変更は,病院全体のシステム変更時にしかできないとして,最低でも5年以上を要することや,小児科領域では医師の思考回路の変更が必要なため,用量を間違える可能性があること,多くの部門システムに影響を与えることから,期間,テスト,費用負担が必要なこと,移行期においてはさまざまな記載方法で出された処方せんを応需する調剤薬局の混乱などがあるとして,当面は一日量指示(現行記載方法)に加えて一回量を併記するというそもそもの規則を遵守で対応する必要があるとの意見が示されました。
また,第2回の検討会と同様に,処方せんの1回量が明示される,次のような書式の導入を検討すべきとの意見も示されています。(佐相委員資料より引用)
一方,リウマトレックスなど休薬期間のある薬剤,不均等投与指示については,一回量指示そのものであるという意見が示され,対応が可能だとする資料(資料2:PDF)も示されています。
関連ブログ:第2回内服薬処方せんの記載の在り方に関する検討会
(薬局のオモテとウラ2009年6月23日 コメント多数)
http://blog.kumagaip.jp/article/30023480.html
関連情報:TOPICS
2009.06.22 第2回内服薬処方せんの記載方法の在り方に関する検討会
2009.06.02 第1回内服薬処方せんの記載方法の在り方に関する検討会
参考:医療介護 CB NEWS(7月29日 一定期間を過ぎるとログイン必要)
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/23459.html
8月31日 13:30リンク追加
2009年07月30日 11:35 投稿
議事録が掲載されましたので,本記事よりリンクを張りました。
慶応大の望月委員は佐相委員が示した書式(上記)の過渡的な使用を支持していますね。
「1回量と1日量,両方が記載された処方せんが規則どおりの処方せんであることを医療従事者で徹底する。それを皆さんが守って,薬剤師さんが全部正しく読める。それをまずやってみて、それが十分に行き渡った段階で「1回量」に変えるのだったら,それは「1日量」を書き換えればいいので、自然に変えられると思います。そういう形に持っていくのが,今の段階ではいちばん行きやすいのではないかと思うのです。」
望月委員としては,実務実習モデル・コアカリキュラムにそれに沿って指導するにあたり,「処方せんというのはこういうものだ」ということを教えるのにあたり,きちんとしたルールが決める必要があるとしていますね。