近年、抗がん剤、インスリン、生物学的製剤など高薬価の薬を使用する患者さんの負担感が強まっていますが、全日本民主医療機関連合会(以下民医連、http://www.min-iren.gr.jp/)ではこのほどこの実態調査を行い、公表しています。すでに1日に各社が報じている話題で御存知かと思いますが、記者会見資料がアップされたので、紹介します。
お金の切れ目が薬(命)の切れ目 高患者負担と高薬価の実態
~保険薬局窓口一部負担金調査~
(2011年8月 全日本民主医療機関連合会)
http://www.min-iren.gr.jp/inochi-jinken/kokuho/data/2011/110908_02.pdf
この調査は、民医連加盟の全国327の保険薬局の患者さんのうち、医療費が公費負担ではない、抗がん剤、インスリン製剤、リウマチ治療薬(生物学的製剤)を使用している患者を対象にアンケート形式で行われたもので、137薬局の978人から回答が得られています。
結果によれば、アンケート回答者の13.7%が治療を中断した経験あると答えた他、治療中断の理由について50.7%が「経済的理由」と答えています。
民医連では、国民皆保険制度の下で、国民は等しく医療を受ける権利があるにもかかわらず、高薬価(特に新薬)と高い一部負担率によって、必ずしも安心して薬物療法が継続できない実態があるとして、一部負担率は少なくともEU並みのゼロをめざして、大幅な削減することや、高薬価構造(薬価制度)の是正を行うことを求めています。
関連情報:TOPICS 2011.06.03 長期高額医療の患者負担をどう軽減するか
関連記事:
毎日新聞9月1日
http://mainichi.jp/life/health/medical/news/20110901dde001040041000c.html
東洋経済 Online 9月2日
http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/f444e84663a77707adefa38bca6ddaae
2011年09月08日 13:06 投稿