母子健康手帳は男性にとってはあまりなじみのないものですが、その母子健康手帳が今、現代のニーズにあった斬新なデザインが考案され、小規模な自治体を中心(大きいところでは長崎市)に試用が始まっているそうです。
子育て課題解決を応援! 全国の生活者の声をもとに開発した新・母子手帳を全国へ
博報堂生活総合研究所が開発した
「新・母子健康手帳」、全国34の自治体で使用が始まっています
(生活総研ニュース 2011.10.11)
http://seikatsusoken.jp/pdf/RN_20111011.pdf
この新母子手帳は、医療機関へのインタビューや国内外の先進的な母子手帳の研究などを基に、博報堂生活総合研究所などにより2010 年に作成されたもので、子どもの医療歴・薬歴を成人まで残す「健康カルテ機能」(予防接種のページも充実)の他、お祝いの寄せ書きなどができる「癒し励まし」の機能、パパの心得など母親だけではなく父親も参加できる「男女共育」の機能など、今の時代のニーズに沿った内容となっています。
現在、応募に応じた全国34の自治体で使用が開始されていて、東日本大震災で被災され母子手帳配布が困難になった5 自治体にも無償提供されているそうです。
また、この新手帳は、入しやすく親しみをもてる斬新なデザインなどが評価され、日本デザイン振興会の 「2011 年度グッドデザイン賞」にも選ばれています。
母子健康手帳 [親子健康手帳](2011年度 グッドデザイン賞 受賞)
http://www.g-mark.org/award/detail.html?id=37246
一方この新手帳は、名称が「親子健康手帳」となっており、父親の育児参加という社会の状況も見据えたものになっています。一部自治体では、通称として「親子手帳」として交付されているところもすでにあるようですがが、厚労省ではこの「母子健康手帳」とという名称の変更については積極的ではないようです。
ちょうど現在行われている国の検討会(2012 年は厚生労働省奨励様式が変更の年)では、「父親の育児参加を促進するため「親子健康手帳」または「親子手帳」に名称変更すべき。」という意見がある一方、「対象はリスクの高い時期にある妊産婦と乳幼児の健康。父親の健康リスクは特にない」との意見が示され、名称の変更は見送られています。(母性、乳児、幼児の健康の保持及び増進を目的とした母子保健法がネック?)
母子健康手帳の現行様式に対するご意見
(第2回母子健康手帳に関する検討会資料2)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001qyae-att/2r9852000001qycx.pdf
今後意見がまとめられ様式を決定、パブリックコメントを経て、来年4月に新しいものに様式に移行するそうですが、いろいろな意見が今後出るかもしれませんね。
第2回 母子健康手帳に関する検討会
(2011年10月7日開催)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001qyae.html
第1回母子健康手帳に関する検討会
(2011年9月14日開催)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001oujo.html
いずれにしても、私たちも予防接種に関する必要な知識は知っておいたほうがよいということでしょうか。
参考:
【速報】「新・母子健康手帳」、全国34の自治体で使用される
(ネット選挙ドット・コム 10月13日)
http://www.net–election.com/news_aeBS3ApeZK.html
育メン増えても母子手帳 “親子”への変更見送り
(47NEWS 10月7日 共同通信配信)
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011100701000880.html
2011年10月14日 13:00 投稿