地域連携クリティカルパス「東京都医療連携手帳」

 東京都はこのほど、がん患者が手術など専門的な治療を行った後、5年ないし10年先までの診療の計画を一冊の手帳にまとめた、地域連携クリティカルパス「東京都医療連携手帳」の試行版を作成し、2010年2月より運用すると発表しています。

都内医療機関が共通に使用できる5大がん地域連携クリティカルパス(試行版)を作成
 (東京都2010年1月8日)
 http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2010/01/20k18600.htm

 この手帳は、がん診療連携拠点病院(14ヶ所)、東京都認定がん診療病院(10ヶ所)、国立がんセンター中央病院及び東京都医師会(→参加医療機関名)が協力し、都内医療機関が共通に使用できる5大がん(肺がん・胃がん・肝がん・大腸がん・乳がん)の地域連携クリティカルパスの整備の一環として行われるもので、試行版は東京都福祉保健局のウェブサイトに掲載されています。

東京都医療連携手帳(がん地域連携クリティカルパス)(東京都福祉保健局)
 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/iryo_hoken/gantaisaku/critical.path/

 試作版には、かかりつけ薬局名や併用医薬品を記入する欄(おくすり手帳がある場合は省略可)があり、地域薬局にとっても無縁ではありません。

 東京都では、患者さんが医療機関等を受診する際にこの手帳を持参することにより、専門病院の医師、かかりつけ医、その他の医療機関等が、患者さんの治療経過を共有でき、より適切な診療が可能になることや、「いつ」「どこで」「どんな」診察・検査を受ければよいかが分かるなどの利点があるとしています。

 都内の専門病院の広域性を考えれば、都内だけではなく首都圏の地域薬局でも手にする可能性があるでしょう。

関連情報:TOPICS
  2009.03.18 「地域連携パス」における地域薬局の役割
  2009.07.15 薬局の役割が明記された糖尿病地域連携パス(石川県)


2010年01月15日 19:02 投稿

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