「調剤薬局」整備に関する議案に対する質疑

 20日行われた足利市議会でのやりとりの概要をまとめました。読みやすくするために、一部表現を変えていますので、詳細は3ヶ月後に出される議事録でご確認下さい。(ですます、である調の混合ですいません)

足利市長

 ただいま上程されました、議案第一号、平成21年度足利市一般会計補正予算、第5号についてご説明申し上げます。今回の補正は、旧足利競馬場跡地内に、調剤薬局を整備することに関して、地盤調査及び店舗の設計委託業務を実施するための歳入歳出予算の補正及び繰り越し明拠費の設定を内容とするもので、歳入歳出予算に500万円を追加し、予算総額を494億5500万円にしようとするものであります。

 歳入歳出予算の概要について、申し上げます。歳出については、総務費に「調剤薬局等整備事業費」を新規に計上し、歳入については、繰り越し金を追加するものであります。

 また繰り越し明拠費は調剤薬局等整備事業について、年度内の完了が困難なことから、繰り越しをしようとするものであります。

 以上、議案第一号について、ご説明申し上げましたが、よろしくご審議の上、議決を賜りますようお願いを申し上げます。

帆足章議員質問

 昨日、今回の計画について、厚労省の医薬食品局総務課の係官に確認をとったところ、「担当部署としては、医薬分業を強く押し進めている現状であり、市民が身近なかかりつけの薬局を確保するという方針に基づいて動いている最中である。そして、薬局は門前薬局ではなく、市内に点在するそれぞれの地域にある薬局をかかりつけ薬局として推進していきたい。」との回答を頂いている。市として医薬分業に対する考えを伺いたい。また、今年・来年は新しい薬剤師が出てこないが、薬剤師の確保に懸念はないか。

市長答弁

 今回の議案のポイントは新しい足利赤十字病院を利用される患者さんの利便性、さらには休日・夜間に足利赤十字病院に併設される、休日夜間診療所に対する調剤薬局対応ということを念頭におい、患者さんにとって、また足利市民にとって望ましいという視点で議案を提出させて頂いたところであります。

 かかりつけ薬局の推進については、現在行っているFAX送信サービスを新病院においても、今までの以上にサービスが展開できるようサポートを推進したい。

 薬剤師の供給についてですが、どこの調剤薬局でも共通したものであり、足利市が調剤薬局を経営するわけではありませんので、入居される薬局が自らの入居をする調剤薬局経営努力の事業計画の中で薬剤師の数をそろえるということになろうかと思う。

 また、足利薬剤師会を対象とした説明会では約20社の方が出席されて、もし今回の議会で可決されたなら、そこに進出をしたいとそんな意欲をもって来られているわけであります。そうした方々は薬剤師の確保をし、そして約1600品目の備蓄をしたうえで、患者さんに対する調剤サービスというものを業としてそこで行いたいという意欲を持って来られているわけでありますから、その辺の見通しもしっかり経営者としてたてて進出されるものというふうに理解しているので、私どもとしては心配はしておりません。

加藤正一議員質問

 県内及び近隣に存する公立・公的病院が国の医薬分業方針に基づき、院外処方に移行する際、病院周辺の調剤薬局整備に病院設置者である自治体、または公的病院が存する自治体にて用地の斡旋、店舗整備に関与・支援した事例はあるのか。

副市長答弁

 今回の計画案に関して、栃木県保健福祉課薬務課との事前相談の中で確認したところ、具体的な事例はないとの回答があった。

加藤正一議員質問

 本市がこの度予定している市有地を提供し、店舗設置をしたうえで、利用に供する形態での、行政財産の使用許可という事例はあるのか

副市長答弁

 全国的には行政目的として、例えば、観光振興策での長野原町の浅間牧場売店や商業振興策での対馬市みね町の共同使用店舗などがあり、それぞれ民間事業者に行政財産の使用を許可し、使用料を徴収している自治体はある。

加藤正一議員質問

 副市長は事例をあげているが、長野原町の場合は県営牧場内で長野原町が観光振興や特産品の販売を目的に、従来の行政財産の使用料の算定の考え方にたって徴収をし展開をしているものであり、また対馬市の例も市町村合併に参加した最も小さいみね町において、町民が日常必需品を調達する店舗がないことから、公共施設に併設したものであり、出店にあたっては、地元商業組合の連帯保証を求めての条件となっている。いずれも設置に至る状況や目的には行政が当初から係わらざるを得ない必然性があり、今回のケースとは全く背景が異なっている。

 今回の薬局整備計画について、現在までの進出状況や、用地の確保において、周辺に複数の調剤薬局の進出予定がない、用地が確保できない、予定される薬局が遠距離であるという状況にあるのかどうか。

副市長答弁

 議員は過去の事例を挙げていますが、今自治体は、「自主権」といった意味で、自らが考え自らが決定するといった流れですので、今回の調剤薬局につきましても、足利市が先例となるかもしれませんが、全国的な先駆的な事例として参考になると考えている。

尾関栄子議員質問

 建設費1億5千万の財源の確保と費用投資の回収期間は? 

医療福祉拠点整備担当官

 建設費1億5千万については2010年度予算全体のバランスをとりながら、確保していきたいと考えている。

 費用の回収期間の見込みについては、調剤薬局ができあがれば平成23年7月以降に、そのときに最低制限価格などを設定していきたいが、最終的には公募による価格で決定する考えである。より適切な期間での回収が見込まれると考えている。

市長答弁

 一般的な公募入札となるので、どれだけの金額が提示されるのか、見通しは今の段階ではたてることはできない。

 この後、賛成と反対の討論が行われています。

関連情報:TOPICS
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2010年01月21日 00:16 投稿

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