市販品類似薬、半額は自己負担にすべき(提言型政策仕分け論点)

 報道の扱いは以前ほど大きくはありませんが、内閣府・行政刷新会議は20日~23日の日程で「提言型政策仕分け」を開催しています。

提言型政策仕分け
 http://sasshin.go.jp/

 すでに報道でご存じかと思いますが、22日午後には私たちにも関係のあるテーマが取り上げられます。(13:30~、ネット中継もあります)

社会保障:後発医薬品の使用促進など薬の有効な使用策
 http://sasshin.go.jp/shiwake/detail/2011-11-22.html#B5-3

論点などについて記した資料もアップされています。

 注目は、後発医薬品の使用促進策だけではなく、「医師から処方される薬とそれ以外は何が違うのか~病院でも薬局でも買うことのできる薬の負担はどうあるべきか」として、これまで医療部会などで却下されている、「市販品類似薬を保険外」を取り上げている点で、財政当局は論点として「市販品類似薬(ビタミン剤など)については、医療保険上の取扱いを見直し、半額は自己負担とすべきではないか。」を示しています。

 長期高額医療の財源確保が難航している中、どのような議論が行われるかが注目です。

関連情報:TOPICS
 2011.06.17 参議院厚生労働委員会質疑(6月16日)
 2011.06.13 長期高額医療の患者負担をどう軽減するか
 2010.04.08 OTC薬は病院でもらう場合と比べた割高感の払拭も必要(厚労相) 


2011年11月21日 01:29 投稿

コメントが3つあります

  1. アポネット 小嶋

    ちょうどこんな記事も

    眠くならない花粉症薬が店頭に登場
    おトクなのは市販薬?病院通い?
    (ダイヤモンドオンライン11月21日)
    http://diamond.jp/articles/-/14942

  2. アポネット 小嶋

    仕分け開始は13時55分頃からです。ネット中継があります。

    提言型政策仕分け
     http://sasshin.go.jp/

    次の3つの視点で話がすすめられます。

    1.薬局でもらう薬の値段はどう決まっているの?
    2.ジェネリック医薬品(後発品)って何?
    3.医師から処方される薬とそれ以外は何が違うの?

    各紙伝えていますが、財政当局による、薬価と医薬品の負担についての論点も注目です。(参照価格という概念ですね)

    先発品薬価については、後発品薬価を目指して大幅に引き下げるべきではないか
    →先発品薬価と後発品薬価の差額の一部を自己負担とするなど、中期的には医療保険上の取扱いを統一化することを目指すべきではないか

    評価結果はあくまでも中長期の提言にすぎませんが、今後の方向性を占ううえで注目です。

  3. アポネット 小嶋

    提言型仕分けが終わりましたね。あとで、正式なものが出ると思いますが、とりあえず速報です。(聞き違いがあったらすみません。正式なものが出たら記事をたてます)

    後発医薬品については

    仕分け人の評価:
    先発品の引き下げ5名、先発品との価格の差額を自己負担すべき7名、周知啓発の強化6名、その他、後発品は一番安いものを使用すことを義務づけるなどの意見も

    評価結果:
    先発品の薬価は後発品の薬価並みに大幅に引き下げ、国民の負担を最小限にすべき。先発品と後発品の差額の一部自己負担を検討すべき。医師薬剤師から後発品の主なリストを提示することの義務化の検討。

    市販薬類似品については

    仕分け人の評価:
    市販薬類似品は保険から外すべき4名、負担割合の引き上げ6名、現状のまま0名

    評価結果:
    市販薬類似品は、自己負担の割合の引き上げを試行するとともに、一部保険の対象からはずすことも検討すべき。

    時々仕事の関係で聞き逃した部分がありますが、感想です。 

    一部残念だったのは、薬価制度の仕組みなど基本的な情報の説明に時間がとられていた点です。(本当は事前に仕分け人にきちんと説明して欲しかった)。本題への議論にはほど遠かったですね。(期待しても無理か)

    気になった点としては、「より安いのがあるのを」「入札したらどうか」などの医薬品の流通の特殊性を理解していない発言があったことです

    後発品の価格が安いからと言ってその商品が流通していない、すぐに入手できない場合もあります。

    入札にして、取扱会社を少なくしたらどうなるでしょう? 災害などで供給ができないといった事態も想定する必要はないのでしょうか?

    ただ、市場価格といいいながら、「後発品の価格帯に大きなバラツキがあるのはなぜか」という疑問には、適切な保険給付という観点から応える必要はあるでしょうね。(実際に製造しているところはそんなに多くないはずだし)

    一方、薬局で買うより医者でもらった方がよいという現状について、「保険の制度設計に問題がある。間違っていないかどうかの仕組みがないのも問題」という意見は正しい指摘だと思います。

    (追記)
    記事たてました→TOPICS 2011.11.22 薬の有効な使用策に提言(提言型政策仕分け結果)