21日の中医協総会で、ヘパリンカルシウム製剤の自己注射が認められたそうです。
第213回中央社会保険医療協議会総会(2011年12月21日開催)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001y94k.html
(資料総-3)医療機器の保険適用について
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001y94k-att/2r9852000001y999.pdf
ヘパリンというと、抗凝固薬としてのイメージが強いのですが、今回対象となるのは血栓症を伴う流産を繰り返す妊婦に対するもので、流産防止に胎児に栄養が届くよう胎盤や子宮に血栓ができないように行われている治療法だそうです。
ただ、これには1日2回の注射が必要で、自己注射を保険適用外で月5万円程度かけて行われているのが現状だそうです。
ヘパリンの注射というと、出血リスクが頭に思い浮かびますが、中医協では研究班の患者調査などから「大きな副作用はみられない」と判断、今回の決定となったようです。
不育症に関する再評価と新たなる治療法の開発に関する研究
(Fuiku-Labo)
http://fuiku.jp/report/
研究総括
http://fuiku.jp/report/data_2022/2022_00_1.pdf
「不育症例に対するヘパリン自己注射についての調査」
http://fuiku.jp/report/data_2022/2022_02.pdf
今回の決定に合わせ、添付文書も改訂されています。(正式には保険未承認だと思うけど。院外でもし出たら保険上の取扱いは?)
ヘパリンカルシウム皮下注5千単位/0.2mLシリンジ「モチダ」(PMDA添付文書情報)
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3334400G1022_1_06/
参考:
不育症:自己注射薬の保険適用を中医協が承認
(毎日新聞12月21日)
http://mainichi.jp/select/science/news/20111221k0000e040131000c.html
公明新聞12月22日
http://www.komei.or.jp/news/detail/20111222_6918
12月22日リンク追加
2011年12月21日 13:26 投稿
3年にわたる「不育症に関する再評価と新たなる治療法の開発に関する研究
(Fuiku-Labo)」成果の一部が結実して、自己注射が可能になるのですね。参画された全国の研究者に感謝します。