厚労省はこのほど、一般用漢方製剤として新たに31処方をまとめ、パブリックコメントで意見募集を開始しています。
一般用漢方製剤承認基準の改正について
(案の公示日 2012年04月09日 意見・情報受付締切日 2012年05月08日)
この一般用漢方製剤承認基準とは、漢方製剤に対し一般用医薬品として製造販売の承認を与える際の審査基準(ウィキペディアより)のことで、漢方処方の名称、成分・分量、用法・用量、効能・効果からなります。
これまで承認基準が決められていたのは210処方でしたが、2008年に基準が見直された(TOPICS 2008.06.23)のち、2010年と2011年に追加され、現在では263処方まで拡大しています。
【厚労省】一般用漢方27処方を正式追加‐合計263処方に
(薬事日報 HEADLINE NEWS 2011.04.20)
http://www.yakuji.co.jp/entry22830.html
一般用漢方製剤承認基準(厚労省医薬食品局 2011年4月15日)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001qsro-att/2r9852000001r6nh.pdf
今回の追加は、「一般用漢方処方の見直しを図るための調査研究班」の検討結果をもとに行われていて、処方として新たに、インフルエンザなどにも使われる「柴葛解肌湯」、脳卒中の後遺症などに使われる「補陽還五湯」、喘息などに使われる「苓甘姜味辛夏仁湯」など、日本漢方で使われる処方が、リストアップされています。
新たに追加される31処方→リンク
一般用漢方製剤承認基準には、医療用漢方にない処方も数多く見られ、漢方の専門家にとっては期待されるところですが、商品化されないことには実際に使うことができません。
一部漢方メーカーが商品化の努力をしてはいますが、まず薬局製剤に品目としても取り入れられてもらいたいものです。
漢方に詳しい方は、承認予定の効能などについて意見を出してみて下さい
資料:一般用漢方製剤承認基準→ウィキベディア
関連情報:TOPICS
2008.06.23 一般用漢方処方、効能・効果など38年ぶりに見直しへ
2012年04月09日 11:12 投稿