Category Archives: 海外公的機関

米国FDA、英国MHRA、英国保健省など海外の公的機関が発表する情報です。

FDAが緊急避妊薬のOTC化を条件付で承認

 FDAは24日、米・ファーマシューティカルズ社申請の緊急避妊薬「PlanB」のOTC製品について、18歳以上に販売を限定するなどの条件で認可すると発表した。 続きを読む


小児の肥満対策にTV広告の規制を検討(英国)

 TOPICS 2005.12.08で、TV広告が子どもに与える影響について紹介しましたが、英国では子どもの肥満対策として、ハンバーガーやフライドチキン、ポテトチップなどのスナック菓子、清涼飲料水など、糖分や塩分、脂肪分の多いいわゆるジャンクフードのTV広告を規制する動きがあります。

 今年の3月に業界団体(Ofcom:OFFICE OF COMUNICATIONS)は10歳以下の子供たちの視聴時間を対象に、広告の放送時間の制限などの3つの規制案を示し、国民からの意見を求めていましたが、政府の食品基準局(FSA:Food Standards Agency)が意見の締め切りを前に、11歳~15歳の子どもたちの4分の1が肥満に直面しているとして、午後9時までの全面禁止を求めたことから、英国内では議論を呼んでいます。

Television advertising of food and drink products to children
(Ofcom 2006.3.28)
http://media.ofcom.org.uk/2006/03/28/television-advertising-of-food-and-drink-products-to-children/

FSA Board responds to Ofcom consultation(FSA 2006.6.15)
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2006/jun/oftcom

 食品業界は近年の子どもたちの肥満の増加は、運動不足やテレビゲームの影響などもあると反発していますが、FSAのこの提案に対し英国の心臓協会や消費者団体、親たちは歓迎の意を表明しています。しかしofcomでは、広告を禁止するとTV会社は、1億4100万ポンド(約290億円)の広告収入の減収となると指摘し、懸念を表明しています。

 テレグラフ紙によれば、FSAの案が実施されれば、影響はウェブサイト、コンピュータゲーム、映画館、包装用資材と学校助成金など、テレビ以外の分野にも広く及ぶ可能性が高いと指摘するとともに、サッカーワールドカップで、マクドナルド社とコカコーラ社がスポンサーになっていることを上げ、2012 年に開催が決まっているオリンピックの開催費用をどうするのかといった問題提起をしています。

 ジャンクフードの問題は、学校の現場でも取り上げられており、英・米で、清涼飲料水の校内での販売を禁止する動きがあります。日本では利便性からキャンパスや中高校などに多くの自販機が設置、最近ではコンビニの誘致などもすすめられていますが、こういった日本の現状は子どもたちにとって果たしてよいことなのでしょうか?

 薬剤師は、中高年の健康増進のための活動には取り組んでいますが、こういった将来のメタボリック・シンドローム予備軍ともいえる、子ども肥満問題に対応する取り組みも必要なのかもしれません。調剤をする傍らで、スナック菓子を売るというのも、将来は考えなければいけないですね。

関連情報:TOPICS
   2005.12.08 子供の不健康な食生活を助長するTV広告に警鐘(米国)

参考:
Call for tougher junk food ad ban
(BBC NEWS 2006.6.15)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/5081964.stm


たばこのパッケージに視覚に訴える警告は必要

 現在日本で販売されているたばこについては、健康を害することを記した警告文が以前より目立つようになりましたが、海外ではさらに上をいく取り組みが行われています。 続きを読む


スマトリプタンがOTCにスイッチ(英国)

 MHRA(英国医薬品医療用製品規制庁)は19日、偏頭痛治療薬のスマトリプタン(イミグラン)について、処方せんなしでの入手を可能とするとの発表を行いました。 続きを読む


吸入タイプのインスリン「エクスベラ」が米国・欧州で承認

 FDAは、昨年9月の内分泌・代謝性医薬品諮問委員会(Endocrinological and Metabolic Drugs Advisory Committee)での票決を受け、27日、吸入タイプのインスリン「エクスベラ(Exubera)」(遺伝子組み換え技術で製造されたヒトインスリンの粉末で、眼鏡ケース大の専用吸入器を使って口から吸入)の販売を認可すると発表しました。 続きを読む


肥満症治療薬「ゼニカル」がOTCとして販売へ(米国)

 23日、FDAの専門諮問委員会(Nonprescription Drugs and Endocrinologic & Metabolic Drugs advisory committees)が行われ、膵リパーゼ阻害剤の肥満症治療薬「ゼニカル(xenical 一般名:orlistat)」をOTCとして認可を求める票決を行いました。早ければこの夏にも、60?カプセル(処方薬は120?カプセル、副作用に配慮)がOTCとして発売される見通しです。 続きを読む


薬局でクラミジア検査キットを無料配布(英国)

 英国では、若者の10%がクラミジアに感染しているといわれ、治療をされないために子宮外妊娠や不妊症の原因となることに英国保健省は問題視、全国クラミジアスクリーニングプログラム(The National Chlamydia Screening Programme、NCSP)を策定、2002年よりさまざまな取り組みをしています。 続きを読む


患者による副作用直接報告(英・イエローカード計画)

 英国では、1964年におきたサリドマイドによる薬害をきっかけに、独自の副作用報告システムであるイエローカード計画(Yellow Card Scheme)がスタートしている。 続きを読む


カナダ州政府がプソイドエフェドエリンの販売を規制

 カナダのメディアは1日、西カナダのマニトバとサスカチェワン州政府が、覚せい剤対策キャンペーンの一環として、プソイドエフェドリンのみを含有する17製剤について販売が規制されると伝えています。 続きを読む


FDAの諮問委員会が吸入タイプのインスリン承認を支持

 FDAの内分泌・代謝性医薬品諮問委員会(Endocrinological and Metabolic Drugs Advisory Committee)は、1型および2型糖尿病にエクスベラ(Exubera)が有効とする票決を行い、承認についての了承を行いました。 続きを読む