2018年6月

・10日(日)、卓球の荻村杯ジャパンオープン2018の決勝戦が行われ、男子は張本、女子は伊藤が優勝した。それぞれ世界トップ級の中国選手を競り合いの末打倒しての勝利はアッパレ! 2020年東京五輪が面白くなりそうだが、底力を有する中国を甘く見てはいけないとも思っている。

・国政のうんざり問題。加計学園事務局長の愛媛県への“ウソ疑惑”でさらにうんざり。一連の疑惑騒動を見るに現代では、幕末・明治維新、大正デモクラシー、第2次世界大戦敗戦後などに活躍したような勇気ある政治家・官僚はいないようだ。僕は今や巨大与党の自浄作用に期待しているのだが小泉進次郎議員など少数が時々、正しい発言を放っている程度で寂しい。これでいいのだろうか。

・価値観の多様化。例えば輝く骨董品を単にガラクタ、現代では造り難い貴重な古建築物を単に老朽物、新緑や紅葉が美しい庭木・古木を単に手のかかる雑木等々、これらの見方、扱い方は人によって随分異なる。日本文化、伝統文化、芸術文化、職人文化、木の文化などの観点で捉える人には「宝物」として扱われるが、そうでない人には厄介物として一掃されてしまうことが多い。人々のアンティークに対する認識は近年高まっていると言われるがぜひ、そうあって欲しいもの。

・ポケモンファンが当館周辺の石畳道路に出没するようになってからタバコの吸い殻、空き缶、紙屑などの投げ捨てが多くなった。僕は毎日早朝、茶碗を手にしてここを散歩するのだが、実に見苦しい。マナーが悪い。昼夜を問わず自動車、自転車、歩行などによるスマホ片手の同ファンを目撃するが、交通事故が発生しないかとも心配している。

2018年5月

・関東学生アメフト連盟は29日、例の危険タックル問題に絡む関係者の処分内容を発表した。監督・コーチの除名や選手の出場停止等々により、僕はおおむね「なるほど」―と。

・当館第3回目の「はなうつわ」(花生けと器の展示会)が26日(土)、27日(日)に開かれ、盛況理に終了した。会場はCON展同様、当館をメイン会場とし、他の古民家等含め6会場に拡大された。文化・芸術と経済は課題だが、受益者負担と言える入場料1,500円(前売り券1,000円)でも多くの人々が来館してくれて連日ビックリ。主催者側スタッフの周到な準備の様子が至る所で伺え、作家・作品と同様に立派!

・日大アメフト部の危険タックル問題に愕然。ルールを重んずるスポーツの世界で起こった悲劇である。強者が弱者を虫けらのように扱い、挙句の果てに強者が言い逃れしようとしている様はこの時期、森友・加計・日報問題に絡む政治家・官僚と同様に重なってメディアから伝わってくる。強者のウソが丸出しと感じるが、国の政治・行政がこの手本のように映ってしまうのも残念。(5/25)

・小学生時代に仲良く遊んだ女性同級生が中学校(二中)のクラス同窓会にて来足、懇談(5/21)。3年前から毎年、この時期に同同窓会が開かれその翌日、彼女が来館して談笑する流れとなっている。今回は当館すぐそばのカフェ・あまから家でもう一人、女性同級生も一緒だった。当時は近所に子どもだらけだったので、庭を抱えている我が家では、多くの友達と勉強もせずに毎日のように遊んだ。彼女たちは僕ら小中学生の頃の一端を思い出させてくれてありがたい。だがそのクラスでは男女12名が他界していると聞いてショック。残る同級生みんな、いつまでも元気にいて欲しい。

・小中学生時代からの友人がCON展開催中に夫婦で来訪して懇談、夜は久しぶりに酒も酌み交わした(5/16)。しょっちゅうベタベタ付き合っているわけでもないのに、互いに毎日会っているかのように遠慮ない会話ができるのはなぜだろう。子ども時代の幼稚なプラトニック・ラブストーリーも面白いもの。彼は昔のことをよく覚えていてびっくりもするのだが、同時に僕の記憶も蘇り、コッペ(彼の別名)、ありがたきかな。

・スポーツのほかアート展等、芸術文化の分野においても“心の豊かさ”を感じさせてくれるのだが、どうして政治の分野はこんなに濁っているのだろうか?

・現代アート「CON展」開催中で19日(土)まで。5年ほど前から当館のみで開かれていたCON展は今回、市内9か所を会場として拡大された。初めはCON展構成メンバーが主体的に立ち上げたアート展だったが、今や公共の市立美術館はじめ行政、ボランティア等とうまく連携し、出品作家も50人を超えるほどの行事に発展した。新たな活用古民家も発掘され、僕も嬉しい。昨日(15日)、市街地の会場巡りをしてきたが、いずれも作家の作品・説明が輝きを放ち、ボランティアの接遇など心地よいものだった。

・スウェーデンハルムスタードでの世界卓球団体戦。特に期待された女子は決勝で中国に1―3で敗れた(5日)。ただ、準決勝でコリア(韓国と北朝鮮による南北合同チーム)を石川佳純の大健闘もあって3―0で倒し、決勝でトップの伊藤美誠が激戦の末逆転勝ちしたことには感動。男子も張本智和の一層の成長が期待でき、近い将来、かつての卓球王国日本の復活を願って止まないところ。

・ゲストハウス松香庵のGWは主に女性グループ・家族・ひとり旅の客で賑わった。丸3年が経過し、当庵が知れ渡ってきたのかな?と思わせた。中には男女混合のハイキンググループやアートグループの利用もあり、毎日のように楽しい宿の雰囲気を醸し出してくれた。歓迎と感謝。

・衆参両院の予算委員会は10日、加計学園問題に関して柳瀬元総理秘書官を参考人招致した。与党関係者から柳瀬氏の説明を評価する声が上がった一方で翌11日、愛媛県の中村知事がこの内容に反発して記者会見した結果、世論の大勢は知事のコメントを「真実」と受け止めた模様。2015年4月2日に同県職員と交わした柳瀬秘書官の名刺も公開され、知事発言の「ウソは他人を巻き込むことになる」に同感の人多し。現政権が生き残るのに必死なため昨年来、部下である官僚幹部が次々とウソを上塗りし、墓穴を掘っている姿のようで何とも見苦しい。

2018年4月

・かつて増改築した旧外蔵(賃貸建物)の東面について、傷んだ雨樋の交換工事と汚れが目立つ白壁の塗装工事を行った。足利学校から鑁阿寺に向かういわばメインストリート沿いの建物であり、景観も意識したもの。景観はまち(街)の財産でもある。ただ、“中身”が問題だらけで困ったもの。

・時々、市民からまちおこしや市民運動についての相談を受ける。僕は「懇談」とするのだが、先方は情熱を有するが悩む人は多い。僕は以前から「市民・市民グループが自ら発想し、自ら資金を用意し、自ら汗をかく事業が市民活動」と定義している。市民の主体的事業でなければほとんど意義もないし成果もない。行政などがステージをセットし、その上で市民が踊る(踊らされる)事業は市民活動とは言わない―と。真に市民力を高めるには、市民自らが立ち上がることを勧めている。最近における市内の事例を見るに、少しずつその気配を感じている。なお、NPO法が収益事業を認めているように、市民活動=タダ(参加費無料)の考え方は時代遅れ。

・中央の政治家・官僚のウソの上塗り、言い逃れ、こじつけ、その場しのぎ、時間稼ぎ等々、低レベルの言動が連日、後を絶たない。一流の立場にある人について、仮に勉強ができたとしても人間として最低水準にあることが国民に知れ渡ってしまった。果たして将来に向けた、真面目な教育論議などができるのだろうか? なお、今般の新潟県知事の辞任劇、この愚かさは言うまでもないこと。

・今度は官僚トップ・財務事務次官のセクハラ疑惑。もう疑惑というより事実としか国民の目には映らない。テレビ朝日女性記者の勇気ある言動に敬意。この次官をはじめ、官僚上層部の馬鹿さ加減が一挙に露呈しており、ただ、呆れるばかり。日本の政治・行政の信用失墜、危機状態。(4/20)

・プロ野球の米国メジャーで大谷翔平ほか多くの日本人選手が大活躍する姿は、実に痛快、あっぱれで明るいニュース。これに反し、国政の森友・加計・日報問題等々、連日暗いニュースが続く。国権の最高機関・国会の議論内容が最低レベルに達してしまっていて残念。昨日(11日・水)の集中審議でも首相が部下・官僚を潰し、トップの責任を逃れ、懸命に生き残ろうとしているとしかテレビには映らない。何とも滑稽な場面が営々と続いているが、これでいいのだろうか。与党内に奮起する政治家はいないの?

・子どもの頃から慣れ親しんできた鑁阿寺でちょっとした“事件”が起こり、これにより当館も迷惑を被ったことから少々反発した内容が次の文書。結果的に行政、鑁阿寺、万葉会、蝶や等の反省・改善に結び付いたようだ。この一連の資料を振り返ると一種の「世直し運動」になったが、手を変えていればマスコミ全国版で足利の信用失墜。なお、万葉会は社会の常識として、代表者の氏名・住所・連絡先等を明らかにしておくべきではないだろうか。

    ---> コスプレイヤーの皆さんへ

コスプレイヤーの皆さんへ

   ―古民家スタジオ・松村記念館5周年―
             足利市 松村記念館館主 松村和久

 桜のつぼみも大きくふくらみ、春を感じさせる今日この頃となりました。コスプレイヤーの皆さんにはお元気にお過ごしのことと拝察します。いつも当館をご利用いただきまして、厚くお礼申し上げます。今年は当館がコスプレ受け入れ5周年を迎える年であり、私はコスプレイヤーの皆さんとの交流がよき思い出の1ページになっていることから、何か書いてみようと思いPCに臨みました。
 私は20年ほど前、古民家の社会的意義を考え、当館を一般公開するとともに、アート展や各種撮影の場としての活用に踏み切りました。5年ほど前、仮装文化振興会・コスコテ代表者との出会いがあって以来、ここと提携し、新たな分野としてコスプレ撮影も受け入れて参りました。当時、コスプレについては、社会の一部に“偏見”があるやの情報もありましたので、いささか勉強させていただきましたが、私は憲法上の「法の下の平等」「基本的人権」「表現の自由」の観点から、コスプレを現代の若者文化の一つとしてとらえ、正々堂々と臨んできたつもりです。
 さらに、私の念頭には当地域の活性化もありましたので、この撮影形態が当館にとどまらず、時には外出しての撮影に及ぶことを想定し、当館周辺の関係自治会長、史跡足利学校所長、鑁阿寺住職、市役所関係セクション、観光協会等のご理解、ご了承を得てから進めました。とりわけ公共施設である、史跡足利学校においては「仮装(コスプレ)で参観される方へのお願い」を調整し、この順守を前提に日頃の皆さんの入場を歓迎してくれています。また、同じく公共施設である、まちなか遊学館においても、拡大イベントの際には皆さんの更衣・休憩の場として利用させてくれています。
 このように多くの関係皆様の応援を得て当館での撮影、また、春と秋に開催する、周辺施設や道路等を含めた「コスプレ歴史文化ゾーンイベント」においても、お陰様でトラブルは一度もありません。皆さんには、いわゆるルールをきちんと守っていただいており、マナーは良好との評判です。昨年、通2丁目商業会からご要望を受け、歴史文化ゾーンイベントの撮影エリアを広げました。
 昨年の今頃、当市で行われた「山姥切国広展」には、国内外から4万人ほどの「刀剣女子」を中心とした刀剣ファンが来訪、市内を回遊してくれました。経済効果は4億円でした。これを契機に市民のオンラインゲーム、アニメ、コスプレ等への理解・認知度は高まったものと認識しています。私はこれら若者文化の普及をなお前進させるべく、微力ですが努めて参りたいと思っています。
 当館が皆さんからいただく使用謝礼金については、NPO精神をもってこの維持管理・運営費に充てさせていただいており、大正建築の古民家をみんなで保護していると言えます。感謝の念に堪えません。当館は私ども夫婦の2人3脚で運営していますが、いつまでできるかと不安を感じることがあります。しかし、若い皆さんのパワーをいただき、できる限り長続きさせていきたいと思っているところです。今後とも一層のお力添えをよろしくお願い申し上げます。
 以上、コスプレ受け入れ5周年を迎えようとしている今、当館館主としてご挨拶させていただきました。一期一会もよし、再会もまたよし。コスプレイヤーの皆さんのご健康、ご多幸を念じます。
(上記は2018年3月、コスコテ古民家スタジオ松村記念館HPに掲出した文書の写しです。)

2018年3月

・27日(火)に参議院(午前)、衆議院(午後)で財務省前理財局長の証人喚問が行われたが、この日前後の集中審議を含め、多くの国民が抱いている国政不信感の解消にはほど遠い内容だった。政治権力を守る、官僚を守る、国民不在ーなのか。何も問題がないのであれば首相夫人や複数の関係官僚等を国会・メディア・国民の前に堂々と出し、1日も早くすっきりさせるべきと考えるのは僕だけではないだろう。どう見てもおかしいぞ! 長期間、国政停滞を招いている真の悪者は一体誰?
・国権の最高機関・国会で起こっている珍事。官僚幹部の人事権を握る“一流政治家”の面々が、例の公文書改ざん問題に対し「私どもは全く関与していません。部下(官僚)がやったことで全く知りません」―と。毎日のテレビ各局放送と新聞各紙報道に国民の多くが反発=世論調査結果。仮にこの言い分が通れば日本文化の一つがまた崩れる。子どもたちの教育にも悪影響を及ぼす。日本は弱い者いじめを肯定する国―と。経済界でこの種の問題が起こった際は、部下の不祥事であったとしてもトップの大半が潔く退陣している。組織の失態はトップの責任―と。日本が経済は一流、政治は二流と言われてきた所以の一つなのかな?
・テニスで大坂なおみという、凄い選手が出てきた。格付けの高い大会、BNPパリバ・オープンで世界の強豪を次々と破って優勝した。僕は以前から彼女に注目していたが、ここへきて急激に強さを増したようだ。錦織同様、あるいはそれ以上に期待を寄せていきたい。テニスの国際試合を観戦する楽しみが倍増。
・国会での文書改ざん問題等の議論を見てうんざり。でも見てしまう。もう1年以上も前から首相夫人の件が大きな焦点になっている。過去、僕が公職(市議)の立場にあった時、家内が民生委員に推挙されそうになったことを思い出す。「現職市議の妻が民生委員ではまずい」として断ったが、地方議員ですらこうした判断をするもの。学校法人には少なからず税金が入っているはずなのに―と。
・パラリンピックは18日(日)、村岡桃佳が銀メダルをなお付加して閉幕した。日本選手はみんな頑張った。彼らは我々に一つのダイナミックな生き方を教示してくれた。ありがとう。
・パラリンピック第9日目(17日・土)。ノルディックスキー距離男子10キロ立位で新田佳宏が金メダルを獲得した。まさに家族全員のチームワークでつかんだ栄光と言える。これで日本選手団は9個のメダルを得て目標を達成した。18日(日)は最終日となり、障害者アスリートの熱戦は幕を閉じるが、この直前のいくつかの競技でまだメダルが期待できそう。(3/18)
・パラリンピック第8日目(16日・金)。スノーボードバンクドスラローム男子の成田緑夢(下肢障害)が金メダルを獲得した。今大会2個目のメダルで日本勢のメダルは8個目となった。他の種目でも入賞者が多く、日本選手の活躍に僕も元気をもらう。それにしても彼らの精神構造(メンタル)にはただただ頭が下がる。
国政の暗いニュースが毎日続く中、テレビのこの“スポーツドラマ”から受ける感動が実に対象的。(3/17)

・森友問題。前国税庁長官と首相夫人の国会での証人喚問は以前からのテーマ。ようやく前長官については近々、実現するらしい。ただ、僕は「現政権は退くべき」と思っている。与党内に政権を担える人材はいる。(3/16)
・パラリンピック第6日目の14日(水)。アルペンスキー女子大回転座位で村岡桃佳がついに金メダルを獲得、今大会4個目のメダル。Wの後輩にあたる。ノルディックスキー距離の男子立位で新田佳浩が銅メダル。日本選手団のメダルはこれで7個となり、前回ソチ大会の6個を上回った。(3/15)
・財務大臣は12日(月)、森友問題に関する決裁文書14件に書き換えがあったことを明らかにした。メディアの多くは「改ざん」とした。僕はこの問題が発覚して以来関心を寄せてきたが、国家行政の信用が失墜してしまったことを大変憂えている。このような場面での政治家の責任の取り方を先進国らしく、潔く示してほしい。(3/13)
・パラリンピック第4日目の12日(月)。スノーボードクロス男子下肢障害で成田緑夢が銅メダルを獲得した。準決勝は転倒して敗れたが、3位決定戦でソチ大会優勝者を破った。頑張った。メダルを手にしての笑顔が印象的。日本選手がスノーボードでメダルを取るのは初めてとのこと。(3/13)
・パラリンピック第3日目(11日・日)のアルペンスキースーパー大回転女子座位で、村岡桃佳が銅メダルを獲得、前日の滑降座位でつかんだ銀メダルに続く、今大会二つ目のメダルを手にした。父親の涙と笑顔をテレビで拝見したが、これでさらに感動!(3/12)
・東日本大震災は11日(日)、発生から7年を迎えた。関連死を含め、犠牲者は2万2千人以上。復興は道半ばで東電福島第1原発事故の影響が大きく、全国で約7万3千人が今なお避難生活を送る。午後2時46分の地震発生時刻に合わせて黙とう。(3/12)
・財務省は森友問題に関し、「原本の記述を削除した例があった」と、朝日新聞がスクープした“書き換え疑惑”を認める方針になったようだ。国会に12日(月)、報告するらしい。(3/10)
・昨年2月から続いている学校法人森友学園問題。近畿財務局担当部署の男性職員が7日(水)、命を絶った。ついに犠牲者が出てしまった。広く批判を受けていた、担当責任者の財務省理財局長だった国税庁長官が9日(木)、辞任した。政治権力が少なからず影響している問題と、多くの国民は認識しているのだーが。どうなっていくだろう。(3/10)
・4野党が「原発ゼロ法案」を衆議院に共同提出した。僕は与党がその気になってくれることを最も期待しているのだーが。未来の地球は再生可能エネルギーを主力にすべきではないだろうか。
・冬季パラリンピックが平昌(ピョンチャン)で9日(木)、開幕した。18日(日)まで。障害者スポーツの祭典である。健常者以上に幾多の困難を乗り越えてこのパラリンピックに挑む勇敢な選手たちにまず、エールを送りたい。