2003/09/22, 24 決算審査特別委員会

平成14年度の決算審査が行われた。
主な財政分析指標より

 ○実質収支比率:5.1%(前年:4.0%)

  実質収支比率=実質収支÷標準財政規模×100

  *)実質収支比率は3〜5%が望ましいとされている。
    
→前年(平成13年度)に比べ、やや悪化したといえる。
 
  実質収支・・・歳入から歳出を差し引いた額(形式収支)から、
         翌年度へ繰越すべき財源を差し引いた額。
  標準財政規模・・・一般財源(地方税や地方交付税など、地方自治体の
           
裁量によって使用できる財源)でみた財政規模のこと。
           地方税収×100/75+普通交付税+譲与税など


 ○自主財源比率:54.6%(前年:56.3%)

  自主財源比率=自主財源÷歳入総額×100

  *)歳入の構造を診る指数で、自主財源が多いほど比率は高い。
    自主財源が多いほど、財政の自由度が高いので、
    比率の低下は、財政の自由度が低下したことを示す。
    
→前年(平成13年度)に比べ、やや悪化したといえる。

  自主財源・・・地方税など、自らの権限で収入しうる財源。


 ○財政力指数:3か年平均で0.686(前年の3か年平均:0.688)

  財政力指数=基準財政収入額÷基準財政需要額

  *)財政力指数は財政の強弱を示す。
    1を基準にこれを超えるほど豊かであるとされる。
    低いほど交付税への依存度が高い。
    
→前年(平成13年度)に比べ、やや悪化したといえる。

  基準財政収入額・・・普通地方交付税の算定に用いるもので、
            財政力を一般財源ベースで把握することを
            目的とする。標準的な状態で徴収しうる税収を
            一定の方法により算定した額。
  基準財政需要額・・・標準的な行政サービスを実施したときに
            必要と想定される一般財源の額。
            普通地方交付税の計算に用いる。


 ○経常収支比率:81.1%(前年:77.8%)

  経常収支比率=経常経費充当一般財源÷経常一般財源総額×100

  *)財政の弾力性を示す指標として利用されている。
    自治省当時の指導では、道府県で80%、市町村で75%を
    上回らないことが望ましいとされていた。
    
→前年(平成13年度)に比べ、やや悪化したといえる。

  経常経費充当一般財源・・・人件費・扶助費・公債費など毎年度同じように
               支出される経費に充てられた一般財源のこと。
  経常一般財源総額・・・毎年度同じように収入しうる財源のうち、
             使途が自由な財源。
             地方税、普通地方交付税、使用料、手数料など。


 ○公債費負担比率:17.6%(前年:16.7%)

  *)一般財源総額に対する元利償還金の割合。
    比率が高いほど、財政運営の硬直性の高まりを示す。
    20%を超えると起債が制限される。
    
→前年(平成13年度)に比べ、やや悪化したといえる。


 ○起債制限比率:13.1%(前年:12.9%)

  *)標準財政規模に対する元利償還金の割合(事業費補正分を除く)。
    20%以上30%未満で一般単独事業債、30%以上で一般事業債の起債が
    制限される。
    
→前年(平成13年度)に比べ、やや悪化したといえる。


 コメント)
  ここに示した指標は、すべて前年よりも悪化してしまった。
  足利市の財政改革も、待ったなしの状態と言えよう。


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