☆ コラム |
2008/8/18「毒入りギョーザ事件後の食への関心」 現在開催されている北京オリンピックでは連日日本選手の活躍が報道され ている。開会式では少女の歌、足形の花火、さらに56民俗の子供について、 偽装というかやらせがあった。今回のオリンピックは、民族紛争や大気汚染 なども含め、陰の部分が多い感がある。 また、一時報道されなくなった毒入りギョーザ事件に関しても、中国国内 で中毒事件があったことが判明し、中国国内での混入はほぼ間違いないであ ろう。本格的な捜査はおそらくオリンピック終了後になるかと思う。日本政 府は今度こそ毅然とした態度でこの問題にあたって欲しい。 さて、毒入りギョーザ事件を契機に食の安全への関心が高まり、国産指向 が強くなっている。さらに原油高騰に伴う小麦製品などの値上げは、その傾 向を後押ししている。日本の食品自給率は40%程度しかなく、多くの食品 を輸入に頼っているのが現状である。一方で、食品のうちおよそ3割は食べ られずに廃棄されているともいわれている。まずは食品のムダをなくし、廃 棄される量を減らすことを、家庭だけでなく流通の面からも見直すべきでは なかろうか。国産食品を廃棄せずに食べれば、それだけでも理論上、自給率 は上がることになる。 また、イギリスが行っているフードマイレージを導入してみたらどうかと 思っている。フードマイレージとは食べ物が運ばれてきた距離のことで、そ れに重さを掛け合わせているようである。フードマイレージを表示すること で輸入品より国産のほうが、また、国産でも地元産のほうが輸送に係るエネ ルギー消費が少ないことがよくわかり、環境問題にも貢献できる。価格では ない価値基準もいろいろあるが、フードマイレージは数字で表されるのでわ かりやすいと思う。 |