☆ コラム |
2010/11/01「事業仕分けの成果と限界」 国の事業仕分け第3弾(前半)が先月末に実施された。今回は特別会計が 対象となった。2010年度の一般会計歳出の当初予算が約92兆円であ るのに対し、特別会計は約176兆円である。特別会計は国民の目も届き にくく、政権交代により大幅な歳出カットを期待していた。しかし、現実 は厳しかったようである。 民主党は2009年衆院選マニフェスト(政権公約)で、一般会計と特別 会計を合わせた国の総予算207兆円を組み替え、4年間で16・8兆円 の財源を生み出すとしていた。しかし、昨年秋の仕分けなどで削減できた のは2・3兆円に過ぎず、マニフェストの実現はかなり厳しいと感じる。 一方、国の借金は2010年度末には970兆円を超え、空前の1000 兆円に迫る見込みである。 こうした莫大な借金を抱えて、いったいこの国はこれからどうなってし まうのか、不安に思うのは私だけではあるまい。国の借金返済については ある日突然の金融封鎖で、国民の私有財産による補填を予測している人も いる。しかし、その前に悪役となっている官僚の人たちに問いたい。あな たがたも日本国民のはずだ。こうした国の危機に対してやるべきことは何 なのか?それでも、国民に負担を強いて自分たちだけはいい思いをしたい のか?しかし、「初心に返れ」と言ったところで、もはやその言葉が届く こともないであろう。 無駄な予算はまだまだたくさんある。これらを国民に知らしめた事業仕 分けの成果は評価できる。しかし、それが本当にカットされなければ意味 がない。マスコミには廃止されるまで追い続けて欲しい。そうしないと、 いつの間にか復活してしまうのがこれまでで証明されている。民主党には 今一度だけ期待みよう。 |