☆ コラム |
2011/9/30「今、新官舎を着工できるなら増税は不要 −枝野大臣はなぜそれを認めるのか?−」 埼玉県朝霞市で今月1日から建設費105億円の国家公務員宿舎が着工 した。この報道を聞いて私は憤りを感じずにはいられなかった。早速ニュ ースを流したTV局に意見を述べた。 この官舎はもともと、事業仕分けで凍結になった事業である。事業仕分 けで廃止となった事業も、官僚はあの手この手で復活させるであろうと当 時から言われていたが、東日本大震災でこの国が大きな危機に直面してい るにもかかわらず、官僚は自分たちのことしか考えていないことが、あら ためてハッキリした。それと同時に、民主党の事業仕分けも単なるパフォ ーマンスであったこともハッキリした。 この官舎着工を認めたのは、当時財務大臣だった野田首相だというでは ないか。また、実際に仕分け人として廃止を決めた枝野経産大臣がなぜ声 を上げないのか?担当大臣でなくとも「仕分けの結果を尊重しないなら、 大臣を降りる」と言って抵抗することはできるはずだ。現政権は官僚から の協力を得る代わりに、官僚の既得権益を擁護しているようにみえる。ま さにバーター取引だ。民主党は「国民の生活が第一」と訴えて政権の座に ついたはずなのに、今や国民にだけ負担を強いて、自己保身と官僚擁護で はもう政権を任せたくはない。 枝野幸男大臣については、彼が衆議院議員になってから長年続けてきた オープンミーティングに、私は何度も参加させてもらっている。このオー プンミーティングはあるテーマを決め、月1回のペースで開かれていた。 前半は枝野代議士の話で、後半は参加者との質疑応答である。どのような 質問が飛び出すかわからないなかでのやりとりで、論客としての彼のスキ ルも磨かれたのだと思っている。私も市議二期目には彼を見習って、オー プンミーティングをはじめた。私もここで自分自身のスキルが磨かれたと 感じている。 枝野大臣には個人的に期待が大きかったので、仕分け人として結論を出 した事業の復活を容認することだけは、現職閣僚として最後の最後まで反 対して欲しい。政治屋は自己矛盾を詭弁で誤魔化すか、見て見ぬふりをす るであろう。枝野大臣には信念を曲げない真の政治家であって欲しい。 |