ジフェンヒドラミンは比較的大きな公衆衛生上の危険があると考えられる。
今後は広く処方したり、店頭で簡単に入手したりしないようにすることが推奨される。
(Xに2月11日投稿したものを記事化しました)
【World Allergy Organ J. 2025 Jan 25】
Diphenhydramine: It is time to say a final goodbye
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11803843/
睡眠補助薬として使用した場合、その長い消失半減期は、逆説的に、夜間の睡眠後も日中に続く鎮静、集中力の低下とそれに伴う注意力の低下、記憶力の低下、感覚運動機能の低下、学業成績の低下と関連、鎮静効果に対する耐性が急速に発達することを考慮する必要がある。
閉塞隅角緑内障、ドライアイ、消化性潰瘍、便秘、尿閉などの特定の健康問題を抱える人には推奨されない。
抗コリン作用があるため、累積使用は65歳以上の人にアルツハイマー病やその他の認知症などのリスクをもたらす。
用量を超えて摂取すると、QTcの延長や不整脈による心臓毒性が生じる。
FDAは、推奨量より多く摂取すると、深刻な心臓障害、発作、昏睡、さらには死に至る可能性があると警告を発した。
ドイツ、オランダ、スウェーデンなど米国以外の国では、ジフェンヒドラミンの入手を処方箋のみに限定する措置が講じられている。
効果的でより安全な第二世代抗ヒスタミン薬の存在、第一世代薬に対する頻繁で時に重篤な副作用、そして乱用の可能性が実証されていることから、ジフェンヒドラミンは処方薬市場からも市販薬市場からも排除されるべき時であると強く示唆されている。
ビハインド・ザ・カウンターであれば、薬剤師がより安全な代替品を提案しやすくなり、乱用を含む多くの副作用を防ぐことが期待できる。
さらに、より深刻で強力な行動計画は、ジフェンヒドラミンを市場から排除することである。
関連論文
CSACI position statement: Newer generation H1-antihistamines are safer than first-generation H1-antihistamines and should be the first-line antihistamines for the treatment of allergic rhinitis and urticaria
(Allergy Asthma Clin Immunol. 2019 Oct 1)
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6771107/
関連情報:TOPICS
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2025年04月21日 00:06 投稿