豪保健省は、薬剤師を含む医療専門家の活動範囲を制限する一貫性のない障壁を政府に撤廃することを求める報告書を公表（Xに2024.11.06に投稿したものを再構成しました）
【豪保健省 2024.11.05】
Unleashing the Potential of our Health Workforce – Scope of Practice Review Final Report
https://www.health.gov.au/resources/publications/unleashing-the-potential-of-our-health-workforce-scope-of-practice-review-final-report
この独立したレビューでは、プライマリ・ケアにおける診療の範囲を法律や規制がいかに制限しているか、また薬物や毒物に関する法律が地域間で「一貫性なく」診療範囲に影響を与えていることが明らかにされている。
PSAは機関誌を通じて次のようなコメントを発表している
【Australian Pharmacist 2024.11.06】
Key recommendations to strengthen pharmacists’ role in healthcare
https://australianpharmacist.com.au/key-recommendation-to-strengthen-pharmacists-role-in-healthcare/
離職率の高い薬剤師の定着率を高めるためのには、専門的なスキル、能力、貢献に対する認識を高め、ケアの継続性を高めることにつながる
州ごとに異なる、薬剤師によるワクチン接種や薬剤師の処方プログラムは全国的に一貫性があるべき
また医療専門家向けのカリキュラム、トレーニング、配置、キャリア開発の機会を強化など、変化を実現するには時間がかかるだろうが、政府や規制当局が今すぐに実行できる措置がいくつかある
出来高払いを中心とした現在の資金調達モデルは見直さなければならない
Pharmacist prescribing program （薬剤師による処方）は全国的に一貫性があるべきである。英国で導入された成功したモデルと同様に、薬剤師を含む多分野にわたるプライマリケア モデルの体系的な導入が促進される
テクノロジーの活用の改善が業務範囲の変更の基盤となるべきである
今回の報告書に対し、医師会やGPの団体は診療範囲の変更につながるとすると一方、看護団体はこの見直しにより、高度な訓練を受けた医療専門家が自らのスキル、教育、経験を最大限に活用できるようになり、地域全体で統合された質の高い医療サービスを提供できるようになるとしているという
PSA会長はまた、今回の見直しは、一貫性のない規制や不必要な制限が、患者の質の高い医療へのアクセスを制限しているというPSAの見解を裏付けるものとして、このレビューの提言とPSAのビジョンが一致しているとした。
日本もこういう枠組みでビジョンを策定して欲しい
PSAは、連邦保健相とともに、豪州の薬局実務の未来に向けた基本ビジョンである「Pharmacists in 2030」を発表した
【PSA 2024.08.02】
Vision for Pharmacists in 2030 launched at PSA24https://t.co/YFcK8fNgcfPharmacists in…
— 小嶋 慎二＠community pharmacist (@kojima_aponet) August 2, 2024
参考：
Scope of practice report confirms barriers to care and inefficiencies in current health system
（Retailpharmacy 2024.11.06）
https://retailpharmacymagazine.com.au/scope-of-practice-report-confirms-barriers-to-care-and-inefficiencies-in-current-health-system/
Scope review revealed
（Pharmacy Daily 2024.11.06）
https://pharmacydaily.com.au/news/scope-review-revealed/112827
2025年04月26日 16:44 投稿
