論文・報告あれこれ 2020年7月

しばらくお休みにしていましたが、気が向いたときにときどき再開します。来月以降も継続できるかどうかはわかりません。これまでにツイートしているものが多いです。

他サイトではあまり紹介されていないものを中心に、ちょっと気になった論文や報告、発表などをピックアップしました。気になったものは独立記事に するかもしれません。誤りがあったらご指摘下さい。必ずしも最近アップされたものとは限りません。(特にJ-STAGE に掲載のものは、発行後一定期間 過ぎてから解禁となるものがあり、1年以上前に掲載された論文等を紹介する場合があります)

★更新することが多いので、2013年1月分よりスタイルとURLのタイプを変えました。サイドバーに各月記事へのリンク、右下に最終更新日を記してあります。

紹介日 論文・報告タイトル
(紹介記事・ブログ、関連論文)
概要・コメント
07.26 リフィル処方制度導入がもたらす経済性の効果予測
(社会薬学 39(1) p.35-39, 2020)
明薬大の報告
07.26 大学生のセルフメディケーションに対する関心およびエナジードリンクの使用状況に関する調査:パイロット研究
(社会薬学 39(1) p.2-11, 2020)
阪大の学生を対象にOTC医薬品、サプリ等の使用頻度、エナジードリンク(カフェイン飲料含む)の使用状況等をあわせて調査
 07.26 夢対談
薬剤師と院内製剤を取り巻く環境の変化~過去,現在,未来~
(薬剤学 80(1) p24-35,2020)
07.26 痛み診療の現場における2015年および2016年の有害事象について
―日本ペインクリニック学会安全委員会・有害事象調査報告と課題―

(日本ペインクリニック学会誌 27(2) p133-142,2020)
有害事象のほとんどが鎮痛薬・鎮痛補助薬の副作用と神経ブロック・インターベンショナル治療の合併症だった。鎮痛薬・鎮痛補助薬に関しては、プレガバリン、三環系抗うつ薬およびトラマドール・アセトアミノフェン配合錠の副作用が多く報告された。
07.26 Prescription Patterns in Patients With Schizophrenia in Japan: First-quality Indicator Data From the Survey of “Effectiveness of Guidelines for Dissemination and Education in Psychiatric Treatment (EGUIDE)” Project
(Neuropsychopharmacol Rep. 2020 Jun 30)
退院時の統合失調症患者1164名を対象とした横断的症例記録調査。患者の43%が抗精神病薬のポリファーマシーを有していた。併用薬がとしては、抗うつ薬8%、気分安定薬37%、抗不安薬または催眠薬68%。
07.26 かかりつけ薬局の高度薬学管理機能の一例~在宅訪問薬局からの提案~
(薬学雑誌 140(7) 839-884,2020)
2019年3月23日に千葉で開催された、日本薬学会第139年会シンポジウム S63の誌上シンポ

  • 在宅医療を通して高度薬学管理機能を考える
  • 在宅緩和ケアにおける多職種連携を通して
  • 生きづらさを抱えて家族とともに暮らす子どもたちを支えるために薬学にできること
    ~小児在宅医療における地域薬局薬剤師の役割~
  • 心不全の在宅医療における薬剤師の役割
  • 在宅医療における高度薬学管理機能
07.26 薬剤師のキャリアデザインとキャリア教育の必要性
(薬学教育 2020年4巻)
2019年に開催された第4回日本薬学教育学会大会のシンポジウム「薬剤師の職能発展とキャリア開発論―多様化の時代に求められるキャリアの考え方―」での議論に加筆する形で論点を整理
07.26 誌上シンポ-
Evidence-Based Medicine(EBM)教育:誰が、何を、どのように教えるか
(薬学教育 2020年4巻)
  • 医薬品情報学におけるEBM教育
  • 薬学生を対象としたチーム基盤型学習によるEBM教育
    ~兵庫医療大学における取り組み~
  • インターネット上でのEBMスタイル臨床教育プログラム
    ―設立背景とその影響
  • 神戸薬科大学におけるEBMワークショップの導入と評価
07.26 薬学教育へのNDBオープンデータ・薬剤データの利活用を目指して
(薬学教育 2020年4巻)
年齢別処方実績、市場動向推移、複数の効能・適応を持つ医薬品に焦点を絞り、NDBオープンデータ・薬剤データの薬学教育への有用性と限界点について検討した
07.26 特集
改正健康増進法
変わる受動喫煙対策
(保健医療科学 69 巻 (2020) 2 号)
  • 改正健康増進法で求められる飲食店の対策について
  • 受動喫煙防止法規制で飲食店の禁煙化による経営への影響
  • 改正健康増進法の対応について-全国保健所長会の調査から
  • 喫煙による室内汚染
  • 加熱式たばこ製品の有害性について
07.13 サプリメントに関する若年女性向け啓発リーフレット開発の試み
(栄養学雑誌 77(5) p113-122,2019)

サプリメントに対するイメージは3つのクラスタに分類できる。

  • 「自分には必要ない!」タイプ
  • 「迷いに迷っちゃう」タイプ
  • 「つい使いたくなっちゃう」タイプ

がある。このリーフレットはサプリメント販売の促進につながる内容ではないため、販売店の協力を得ることは難しいと想定されるが,健康サポート薬局制度と協調し、薬局やドラッグストアを中心に、その他学校などの公共機関で配布してもらえるようにすることが今後の課題である。

 07.13  Promethazine and hallucinations
(Lareb 2020.05.20)

シグナル検出
プロメタジンの過量服用で幻覚の可能性
07.06 Epidemiology of Food Choking Deaths in Japan: Time Trends and Regional Variations
(J Epidemiol. 2020 Jun 13)
食べ物による窒息死は1月1〜3日に最も多く発生した。
07.06 きこえない・きこえにくい人への医療機関での診療などの際の配慮について【お願い】
(一般社団法人全日本ろうあ連盟 2020.06.03)
 日医HPにあった情報
心に留めておきたい
07.06 ワークショップを用いた,介護施設における介護スタッフ・看護師・薬剤師の連携に関する問題点の抽出とその対応策の検討
―介護施設入居者の適正な服薬を目指した取り組み―
(医薬品情報学 (22)1, p44-52 2020)
07.06 医薬品の第三者への転売・譲渡の違法性に関する消費者の意識調査
(医薬品情報学 (22)1, p30-34 2020)
慶応大薬学部付属薬局を利用した患者または家族173人のアンケート調査結果
07.06 介護老人保健施設入所者に対する病院薬剤師の薬学的介入効果の検討
(医薬品情報学 (22)1, p17-23 2020)
07.06 医薬品副作用被害救済制度における HPV ワクチンの副作用給付状況について
(医薬品情報学 (22)1, p1-6 2020)
PMDAが公開している「救済給付の決定に関する情報」を利用し、HPVワクチンの副作用給付に関する現状を調査医薬品全体の救済制度における支給率は84%であったのに対し、HPVワクチンの支給率は44%で、統計的に優位な差をもって支給率が低い。不支給理由で最も多いのが「判定不能である」だった。研究者らは、健康被害者に関して、判定不能ではなく、判定できるような取り組みや調査が必要ではないかとした。
07.06 【先進・優良事例集(地域包括ケアシステム分野)】<地域包括ケアシステム分野> 医薬品の適正使用の推進 全国知事会議で提示された資料

07.06 Q&A: Self-care interventions for sexual and reproductive health and rights (SRHR) and COVID-19
(WHO 2020.05.05)

最終更新日:2020年7月26日

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