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2007.03.01 厚労省、タミフルに限定せず注意喚起
厚労省は28日、タミフルを服用した未成年者がマンションから転落死するなどのケースが相次いだことを受けて、インフルエンザ感染時の異常行動の恐れについて患者や家族に説明するよう日医や日薬、都道府県などに文書で要請した。
インフルエンザ治療に携わる医療関係者の皆様へ(厚労省2月28日)
(インフルエンザ治療開始後の注意事項についてのお願い)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/02/h0228-3.html
厚労省によれば、インフルエンザウイルスに感染した場合、タミフルの販売開始以前においても異常言動の発現が認められていたとして、インフルエンザ治療に携わる医療関係者に対し、患者・家族には、タミフルの処方の有無を問わず、インフルエンザと診断され治療が開始された後、自宅において療養を行う場合(特に小児・未成年者について)、次の2項目についての説明を行うよう求めた。
- 異常行動の発現のおそれについて説明すること
- 少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること
ただ今回の通知でも、「タミフルの使用と精神・神経症状に起因するとみられる死亡との関係については否定的とされていることなどから、現段階でタミフルの安全性に重大な懸念があるとは考えていない」と強調し、タミフルの服用後についての特別な注意喚起はおこなっていない。
他の薬剤では「疑わしきは注意喚起」を行っているにもかかわらず、なぜタミフルについては同じような注意喚起が行えないのであろうか? これでは、かえって不信感を招くだけである。新聞などの論調も大きく変わっている。そして、こういったあいまいさは、現場の医療関係者にとってかえって混乱を招くだけだ。
日薬が今回の件について、会員にどのような伝達を行うかも注目したい。
関連情報:TOPICS 2007.02.28 宮城県、県薬に対しタミフルの適切な情報提供を要請
各紙で紹介されているFDAの報告
Tamiflu AE Review 2006[PDF:1.32MB]
(Pediatric Advisory Committee November 16,2006 Briefing
Information)
日本語解説→FDAは異常行動とタミフルとの関連を実質的に認め警告〔PDF:1.70MB〕
(医薬ビジランスセンター・ウェブサイト)
タミフルを服用される患者様・ご家族・周囲の方々へ(中外製薬)
http://www.chugai-pharm.co.jp/html/info/070302.html
「薬のチェック」の緊急警告! 事故死・突然死の原因はタミフル!
(『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No.77 2007.3.2)
http://npojip.org/sokuho/070302.html
東京新聞3月1日
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20070301/mng_____tokuho__000.shtml
産経新聞2月28日
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/kenko/070228/knk070228000.htm
薬害タミフル脳症被害者の会
http://www.tamiflu89.sakura.ne.jp/
3月1日 10:00掲載、3月3日 15:30更新