アポネットR研究会のホームページ・ロゴ

最近の話題2007.5

HOME>最近の話題>2007年5月

2007.05.09 一般用医薬品リスク分類のパブコメ結果が公表

今年始めに行われた、パブリックコメントの結果が9日、ようやく公表されました。寄せられた意見は、169通、846件で厚労省の見解が示されています。

薬事法第36条の3第1項第1号及び第2号の規定により厚生労働大臣が指定する第一類医薬品及び第二類医薬品を定める件(仮称)の制定に関する意見募集結果について
 (2007年5月9日結果公示)

さまざまな人から、それぞれの成分についてリスクの分類を変更すべきではないかとの意見が寄せられていますが、厚労省の見解は、その多くで「今回のリスク分類においては、個々の成分について、「相互作用」、「副作用」、「患者背景」、「効能・効果」、「使用方法」、「スイッチ化等に伴う使用環境の変化」の6項目についてリスクを評価し、それに基づき成分のリスク評価を行っている。」など、医薬品販売制度改正検討部会の分類結果を支持する見解を示し、厚労省の独自の見解はほとんど示されないという残念な内容になっています。

例えばここで、何回か取り上げているプソイドエフェドリンやデキストロメトルファン問題についても、以下のような見解に留まっています。

意見:日本では、鼻炎用薬に血管収縮剤として広く使われているプソイドエフェドリンやデキストロメトルファンなど濫用や悪用が考えられる成分は、多くの国で処方せん薬に分類したり、オーバー・ザ・カウンターでの販売を義務付けるなど日本より規制が厳しい現実がある。諸外国との規制状況とのバランスを考えたとき、利便性や添付文書上のリスク評価のみで行った今回のリスク分類でよいのか。

見解:今回のリスク分類については、医薬品販売制度改正検討部会において個々の成分について「相互作用」、「副作用」、「患者背景」、「効能効果」、「使用方法」、「スイッチ化に伴う使用状況の変化」の6項目に着目してリスク評価を行うこととされたことを踏まえて行われています。

医薬品販売制度改正検討部会の報告書が重視されるとはいえ、現状を踏まえた一般の人からの指摘に対して、厚労省の見解が示されないのであれば、今回のパブリックコメントは何のために行ったかと言わざるを得ません。

関連情報:一般用医薬品販売制度ホームページ(厚労省)
     http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/index.html
      TOPICS 2006.12.16 パブリックコメントを活用しよう
          2007.03.08 英国、プソイドエフェドリンの販売規制を検討
          2006.12.20 OTC鎮痛剤の外箱に副作用警告の表示を求める(米国)
          2006.12.06 急増するデキストロメトルファンの濫用(米国)

top↑

HOME

最近の話題

研究会情報

役立ち情報

keywords

意見交換

リンク

私たちの紹介

更新情報

Copyright(C) Ryomo Apotheker Network, All rights reserved, since 2004